ステイヤーズＳ
レース展望
中山の内回りコースを２周する長距離重賞。過去１０年で１番人気は［６−１−０−３］で７連対。最近６年はダイタクバートラム１着、デルタブルース１着、アイポッパー１着、トウカイトリック４着、フローテーション２着、フォゲッタブル１着で５連対と堅実。２番人気は［０−２−３−５］で２連対、３番人気は［０−０−０−９］で連対なく不振。８番人気以下は［０−１−１−４８］で１連対のみ。穴で計５連対の６、７番人気の激走に注意。馬連は１０倍台までが５回と堅い決着が多いが、１番人気が崩れると人気薄が連対して荒れる傾向がある。データ的に７番人気以内の馬を重視したい。
前走ＡＲ共和国杯だった馬は［５−５−５−３１］で１０連対。前走ＡＲ共和国杯で２番人気以内だった馬は［２−２−０−２］と堅実。今年はジャミールが２番人気。０８年の勝ち馬エアジパングのように前走ＡＲ共和国杯で４コーナー１０番手以降から追い込んだ馬が巻き返すことが多い。今年は２着ジャミール、５着エアジパング、１１着マキハタサイボーグが４コーナー１０番手以降だった。ステイヤーズＳは過去に好走した馬が再度好走することが多い。今年は０９年１着フォゲッタブル、同３着モンテクリスエス、０８年１着エアジパング、０７年１着マキハタサイボーグ、同２着ネヴァブションが対象馬。
ジャミールは前走ＡＲ共和国杯２着。テン乗りの大庭騎手がロスなく回って切れ味を引き出したが、勝ったトーセンジョーダンが一枚上だった。それでも距離延長でレースぶりが良化。阪神大賞典で２着があり、長距離はこなせる。ただし今回は課題もある。ネヴァブションはクイーンエリザベス２世Ｃ４着、宝塚記念５着、天皇賞(秋)５着とＧ１で崩れなくなっている。有馬記念に直行して欲しかったが、ワンクッション入れてきた。０７年のステイヤーズＳで５８キロを背負って０．１秒差の２着に入っており条件は悪くない。ベストは中山芝２５００ｍ。後藤騎手がロスなく立ち回れるかがカギ。
トウカイメロディは北海道の芝２６００ｍのオープン特別を連勝し、前走菊花賞で０．４秒差の６着に入った。いい脚を長く使える馬だが、道中馬群に包まれて動けず、全く持ち味を出せなかった。仕上がりが良かっただけに悔いが残る乗り方。今回、吉田隼騎手は強気に乗るのではないか。それがどう出るか。フォゲッタブルは昨年の勝ち馬。中団の少し前を進み、直線で馬群を捌いてメンバー２位の３４．２秒で鋭く伸びて差し切った。超スローペースで折り合って終いを生かすほぼ完璧な内容だった。今年は昨年のような勢いはなく、昨年より３キロ重い５８キロを背負う。鞍上はテン乗りのデムーロ騎手。
エアジパングは０８年の勝ち馬。昨年好位から伸び切れず０．５秒差の７着に終わったが、スローの上がり勝負が合わなかったもの。過去１０年のステイヤーズＳで［２−１−１−０］の横山典騎手が騎乗する。モンテクリスエスは昨年スローの上がり勝負で後方から追い込んで３着。ダイヤモンドＳをレコード勝ちした馬。スタミナと脚質からズブズブの展開が理想。コスモヘレノスは前走ＡＲ共和国杯でジャミールにクビ差の３着。ジャミールは内をロスなく回ったが、コスモヘレノスは大外をブン回していた。前走から斤量は４キロ増えるが、３歳馬で勢いがあるだけに侮れない。陣営は松岡騎手を乗せてきた。
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