京王杯SC
レース展望

安田記念の前哨戦。過去10年で1番人気は[0−0−2−8]で連対がない。牡馬混合G1勝ちのある馬は[0−0−2−0]で3着を確保しているが、牡馬混合G1勝ちのない馬は[0−0−0−8]で4着が最高。これほど1番人気が不振な重賞はない。2番人気は[3−0−3−4]で3連対、3番人気は[1−1−2−6]で2連対。人気馬の信頼度はかなり低い。5〜9番人気が13連対と多い。最近5年は20倍、80倍、62倍、45倍、183倍で中穴以上の決着が続いている。別定G2でも波乱傾向。強気な馬券作戦が有効。

最近5年の連対馬10頭のうち8頭が前走4着以下から巻き返している。前走5着前後に負けて人気を落とした馬が激走することが多い。前走重賞勝ち馬は[1−1−0−8]で2連対のみ。重賞勝ち馬は人気になるが過信禁物。連対馬の脚質は逃げ2先行4、差し7追込7。差し追い込みが14連対と多いが、最近の東京芝1400mは前が残りやすい。昨年は前に行ったサンクスノートとアーバニティが1着と3着に粘っている。人気薄逃げ先行タイプの粘り込みに注意。今年は58キロを背負う馬が4頭。まずまずのメンバーが揃った。

サンカルロは休み明けで阪急杯を制し、高松宮記念で2着に入った。阪急杯は中団を進み、外から早めに上がってメンバー最速タイの34.7秒で差し切る強い内容。高松宮記念は故障馬の煽りを受けてスムーズさを欠いたが、中団の後ろから馬群を捌いてメンバー最速の33.3秒で突っ込み0.2秒差の2着を確保。芝1200mは全てG1で4着→3着→2着。秋のスプリンターズSでは条件が揃えばチャンスか。東京芝では3歳のクロッカスSまで1、3、1着と堅実に走っていたが、その後は[0−0−0−5]で不振が続いている。昨年の京王杯SCは後方から33.1秒で上がったが、10着に終わった。このあたりをどう考えるか。

シルポートは京都金杯、マイラーズCを制し、6歳にして充実一途。前走のマイラーズCは前半5F58.0秒で逃げて直線で後続を早めに引き離し、1分32秒3の好タイムで制した。07年のマイラーズCをコンゴウリキシオーが1分32秒2で逃げ切ったが、そのときと同じようなラップ。コンゴウリキシオーは次走安田記念でダイワメジャーの2着に粘った。シルポートは陣営が間隔を詰めて使った方がいいと判断し、京王杯SCを挟むことになった。西園厩舎はマイラータイプのオープン馬が多い。1400m通過は東京新聞杯が1分20秒8、マイラーズCが1分20秒4。前半競られずに自分のペースで入れるかがポイントになりそう。

ジョーカプチーノはラピスラズリS、シルクロードSを連勝し、高松宮記念で1番人気に支持されたが、3コーナーでダッシャーゴーゴーに寄られて後退し、そのまま伸び切れず10着に終わった。不利を受けた他の馬は上位に来たことを考えると物足りない内容。何か他に問題があったか。東京ではNHKマイルCを制している。今回はテン乗りの福永騎手が騎乗予定。エーシンフォワードは前走の高松宮記念は流れに乗れず8着に終わった。昨年のマイルCSを勝ったため、今回は59キロを背負う。芝1400mは[4−0−1−3]で得意な距離だが、59キロを克服できるかどうか。昨年の京王杯SCは4着に終わったが、連戦の疲れがあった。

前走1600万条件を勝ってオープン入りしたストロングリターン、前走マイラーズCで2着に粘ったクレバートウショウ、前走マイラーズC5着で復調気配を見せたショウワモダン、芝1400m[1−2−0−1]で阪急杯2着があるガルボ、阪急杯で後方から追い込んで3着に入ったフラガラッハ、昨年のスワンSで2着に入ったショウナンアルバなど伏兵は数多い。ストロングリターンは休養が多く出世が遅れたが、エプソムCで0.2秒差の6着がある。東京芝は[3−2−1−2]で東京芝1400mは[1−1−0−0]。得意の東京で末脚が爆発するか。内田博騎手は昨年ダービーを勝ってから重賞では[1−4−7−39]で勝率2%。単勝2倍以上は[0−3−7−39]で未勝利。ストロングリターンで強さを取り戻せるか。吉田照氏のストロングリターンが安田記念に出走するには1着が必要。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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