東海S
レース展望

中京が改修工事のため、今年も京都ダ1900mで行われる。過去10年で1番人気は[1−2−1−6]で3連対。ダートG1(地方交流含む)で連対がある馬は[1−1−1−1]、連対がない馬は[0−1−0−5]。昨年はダートG1で連対のないトランセンドが2着を確保したが、後にジャパンCダート、フェブラリーSを制した。2番人気は[3−0−1−6]で3連対、3番人気は[1−4−1−4]で5連対。最近6年の馬連は228倍、28倍、89倍、1600倍、18倍、7倍。時々極端な人気薄が連対して大波乱になる。

前走1番人気だった馬は[2−2−2−16]で4連対のみだが、07年以降、前走アンタレスSで1番人気だった馬は[2−1−1−0]で複勝率100%。アンタレスSで1番人気だった馬が東海Sで2番人気以内なら狙える。今年のアンタレスSで1番人気だったのはワンダーアキュート。前走1600万条件は[0−2−1−15]で2連対。連対したのは上賀茂Sを好タイムで圧勝した馬と梅田Sをレコード勝ちした馬。時計の裏づけがあれば昇級緒戦でも通用するが、今年はレベルの高いダート重賞実績馬が揃った印象がある。

ゴルトブリッツはダートでは[5−0−0−1]でまだ底を見せていない。前走のアンタレスSはスタートを決めて好位につけ、メンバー最速の35.7秒で抜け出すと最後はワンダーアキュートに0.3秒差をつけて圧勝した。まだ馬体の裏づけが乏しい面が少し気になるが、能力はG1で通用するレベルにきている。母レディブロンドはデビューから5連勝でオープン入り、半姉ラドラーダも3連勝でオープン入りしており、勝つと止まらなくなる一族。まだ賞金が低いため、G1出走に向けて着実に賞金を加算していきたいところ。今回はアンタレスS組と勝負付けがついたのかとその他の有力馬との力関係がポイント。初めて57キロを背負う。

ワンダーアキュートは今年アルデバランS2着、仁川S1着、名古屋大賞典2着、アンタレスS2着と堅実に走っている。前走のアンタレスSは好位の内からゴルトブリッツをマークして進めたが、最後まで差は詰まらず0.3秒差の2着。和田騎手はゴルトブリッツより前で進める予定だったようだが、スタートが遅く位置取りが後ろになった。それでも例年なら勝っていてもおかしくないパフォーマンスだった。関西圏のダ1900〜2000mでは[3−2−0−0]で連対率100%。長い距離では堅実に走っている。今回もゴルトブリッツと同じ斤量で出走できるが、ゴルトブリッツより前で進めるなど、何かしらのアドバンテージが欲しい。

バーディバーディは東京大賞典、フェブラリーS、アンタレスSで3着。相手なりに走っているが、勝ち切れない競馬が続いている。前走のアンタレスSは連対した2頭より2キロ重い58キロを背負っていた。今回は同斤の57キロ。前走0.7秒差をつけられたが、同斤で差は詰まりそうだ。テスタマッタは前走マーチSで58キロを背負って2馬身半差で快勝。中団から外を回っていい脚を長く使い、メンバー最速の35.6秒で早めに抜け出して後続を完封した。陣営は来年ドバイに遠征させたいとコメント。今回は他馬より1キロ重い58キロを背負うが、58キロは前走で克服済み。初の京都ダートとテン乗りの福永騎手がカギになりそう。

昨年の東海Sでトランセンドを差して勝ったシルクメビウス、ヴァーミリアンの半弟でシリウスSの勝ち馬キングスエンブレム、アルデバランSでワンダーアキュートに勝ったピイラニハイウェイ、前走エスペランサSを好タイムで圧勝したランフォルセ、前走京都ダ1900mの1600万条件を1分57秒3で勝ったメダリアビートなど伏兵は多い。シルクメビウスは力はあるが、条件が揃うかがカギ。近走善戦止まりが続いているため、テン乗りの武豊騎手に期待か。06年以降のダート重賞で武豊騎手は3番人気以内なら[6−4−1−10]だが、4番人気以下では[0−0−1−12]で3着止まり。ランフォルセは勝ち負けを繰り返しているが、少しずつ地力が強化されている。横山典騎手は昨年のオークスを同着で勝ってから重賞では[0−5−2−32]で未勝利。昨年から不振のため、息子がデビューしたのは関係ないが、ご隠居モードから抜け出せるか。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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