日本ダービー
レース展望

過去10年で1番人気は[7−0−1−2]で7連対。皐月賞馬は[3−0−1−1]だが、最近2年はアンライバルドが12着、ヴィクトワールピサが3着に終わった。単勝2.2倍以下の1番人気は[1−0−1−2]に対し、単勝2.3倍以上は[6−0−0−0]で勝率100%。断然人気になる馬は不振傾向。2番人気は[1−1−0−8]で2連対、3番人気は[1−3−1−5]で4連対。連対馬20頭のうち17頭が5番人気以内。馬連は10倍以下が4回あるが、最近4年は544倍、132倍、37倍、167倍で大荒れ。これまでの堅く収まる傾向が一変している。前走G1で惨敗した馬が巻き返して穴をあけるケースが目立つ。

過去10年の連対馬には全て重賞勝ちがあった。最近はアサクサキングス(7着)、スマイルジャック(9着)、ロジユニヴァース(14着)、リーチザクラウン(13着)など皐月賞で負けた馬の巻き返しが目立つ。例年はトリッキーな中山で行われる皐月賞で脚を余した馬が広い東京に替わって巻き返すが、今年の皐月賞は東京で行われた。その点がどう出るか。東西別では関東馬[1−3−2−49]で4連対、関西馬[9−7−8−99]で16連対。連対した関西馬16頭のうち11頭は差し追い込み馬。前走切れる脚を使って好走した関西馬が活躍している。東京の芝コースは今週からB→Cコースに変更される。JRAの馬場設定に注意。

オルフェーヴルは皐月賞を3馬身差で圧勝。直線で内から馬群を捌くとメンバー最速の34.2秒でアッという間に後続を引き離した。スプリングSの勝ち馬が左回りを懸念されて4番人気だったが、左回りをクリアして力の違いを見せつけた。この日の芝コースは午前が重馬場で午後に良馬場に回復した。東京の芝コースは内から乾くため、馬場が乾く途中で内が有利になる傾向がある。実際、皐月賞では内を通った馬が上位を独占している。オルフェーヴルは6枠12番だったが、池添騎手が内が有利な馬場を考慮して内に入れ、直線で内から捌いてきた。3馬身差の圧勝の裏には池添騎手の好騎乗もある。皐月賞圧勝によって今回は1番人気になる。

これまで7戦して[3−2−1−1]で上がり3Fは6戦がメンバー最速。芝1600m以上では全てメンバー最速の末脚を繰り出している。過去10年のダービーでメンバー最速の末脚を繰り出した馬は[7−2−1−3]だが、1番人気では[5−0−0−0]で勝率100%。道中13番手前後から直線一気を決めている。ただし今年は週末に雨予報が出ており、馬場は渋りそう。先週のオークスでメンバー最速の末脚を繰り出したホエールキャプチャが3着に終わったように位置取りが悪くなると届かないケースも考えられる。オルフェーヴルが強気に勝ちに行く競馬をするとメンバー最速の末脚を繰り出す馬が他にいる可能性も否定できない。

池添騎手は先週のオークスでホエールキャプチャに騎乗し出遅れて自滅したため、スタートに集中するのだろう。オルフェーヴルは重馬場の新馬戦を勝っているが、上がり3Fはメンバー最速の33.4秒。馬場はそれほど悪くなかったか。皐月賞は良発表でも時計の掛かる緩い馬場で上がり3Fは34.2秒。パンパンの良馬場でオルフェーヴル以上の切れる脚を使える馬がいないとも限らないため、馬場が悪化しない程度に渋るのは歓迎か。前3走馬体が減り続けているが、調教後の馬体重は前走より14キロ増えている。あとは輸送をこなしてスタンド前からの発走でテンションが上がらなければ。皐月賞を勝ったが、調子はさらに上向いている。

サダムパテックは皐月賞で1番人気に支持されたが、3馬身差の2着に敗れた。内枠スタートから内ラチ沿いの中団を進み、直線で馬群を捌いてしぶとく伸びてきたが、オルフェーヴルに0.5秒差をつけられた。スタートが遅く、直線では捌くのに苦労して追い出しが遅れるロスがあった。オルフェーヴルとは着差ほど差はないが、スタートが遅い点はまだクリアできていない。フジキセキ産駒で距離不安が囁かれているが、3歳のこの時期は地力があれば距離をこなす馬が多い。皐月賞は2枠4番だったが、今回は1枠2番に入った。皐月賞と同様にスタートと内からスムーズに捌けるどうかがポイントになる。あとは芝2400mでの力関係か。

デボネアは皐月賞で後方からメンバー2位の34.4秒で伸びて0.8秒差の4着。7枠15番スタートで位置取りが悪くなったが、内を突いて佐藤哲騎手が持ってきた。大型馬でまだ仕上げ切らない状態だが、使いながら少しずつ力をつけている。陣営はデットーリ騎手を呼び寄せて勝ちにきている。JRAは大外枠ではなく6枠11番に入れた。ナカヤマナイトは皐月賞で中団から伸びて0.9秒差の5着。道中ずっと両側から挟まれて力んで走り、直線で外に出したことが応えている。共同通信杯から直行だったことも微妙に応えたか。今回は乗り込んで本番の仕上げ。オークスでピュアブリーゼを2着に持ってきた柴田善騎手がどんな作戦でくるか。

NHKマイルCで離れた最後方から2着に突っ込んだコティリオン、青葉賞3着後に連闘でプリンシパルSを勝ったトーセンレーヴ、きさらぎ賞でオルフェーヴルに勝ったトーセンラー、青葉賞をメンバー最速の33.6秒で差し切ったウインバリアシオン、京都新聞杯を武豊騎手で制したクレスコグランドなど伏兵は多士済々。コティリオンは橋口厩舎&金子氏のディープインパクト産駒だが、ガニ股走法でハーツクライに似たタイプ。NHKマイルCではメンバー最速の33.4秒で2着に突っ込んだが、この日の東京は切れ味優先の馬場だった。ダービーで橋口厩舎の管理馬は[0−4−1−12]で現在2年連続2着。距離適性と馬場設定がカギ。

トーセンレーヴはセレクトセールで2億2千万円で取り引きされたブエナビスタの半弟。執念の連闘でダービー出走権を確保した。1ヶ月の間に東京に3度輸送して使う点がどうかだが、調教後の馬体重は前走より10キロ増えている。厳しいローテーションだが、常識を覆すか。外枠に入ったため、ウィリアムズ騎手による部分が大きくなる。トーセンラーは皐月賞で後方から追い込んで1.0秒差の7着。8枠16番スタートから終始外を通っていた。山元トレセンで被災した影響もあったか。母プリンセスオリビアは社台がキーンランドセールで約1億円で購入した馬。トーセンラーの半兄フラワーアレイは米G1・トラヴァースSを制している。

ディープインパクト産駒のトーセンラーはセールには出されず、庭先取引で島川氏が購入した。島川氏はセレクトセールで高額馬を数多く購入している社台のお得意様。ちなみにトーセンラーの全弟スピルバーグは藤沢和厩舎に入厩する予定。名前を覚えておいて損はない。トーセンラーがオルフェーヴルに勝つカギは何か。蛯名騎手はダービーで[0−0−1−3−2−12]で3着が最高。07年はドリームジャーニーに騎乗し5着、09年はナカヤマフェスタに騎乗し4着。ダービーを勝つには何が必要か。ヴィクトリアマイルで蛯名騎手はアパパネでブエナビスタに勝った。ダービージョッキーに近づいたか。見えない山の向こう側を見て欲しい。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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★先週の予想結果

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薫風S 馬連1,080円 3連単12,650円、メイS 馬連3,010円など的中!
5月末まで500円

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最近は3連単74,720円、3連単38,300円、3連単37,790円など的中!
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