宝塚記念
レース展望

過去10年で1番人気は[3−3−1−3]で6連対。4、5歳馬で休み明けでなければ[2−3−1−0]で複勝率100%。4着以下に終わった3頭は、休み明け、3歳馬、8歳馬。2番人気は[2−1−1−6]、3番人気は[1−2−3−4]で各3連対。6番人気以下が6連対と多く、人気馬の相手に人気薄が来て小波乱になることが多い。馬連は10倍以下1回、10倍台5回、20倍台1回、50倍台1回、万馬券2回。最近5年の連対馬10頭のうち8頭は5番人気以内。最近は10〜50倍台の中穴までに収まっている。

阪神で行われた9年の連対馬18頭のうち17頭が前走3着以内。05年に天皇賞(春)5着から連対したハーツクライはダービー2着の実績があった。G1連対がなければ前走3着以内が目安になる。連対馬20頭のうち19頭が前2走のどちらかで重賞勝ちまたはG2以上で連対を満たしていた。例外は昨年メトロポリタンSと宝塚記念を連勝したナカヤマフェスタ。今年は全馬前走G2以上に出走している。データからはこの条件を満たす馬を重視。前走天皇賞(春)、金鯱賞で好走した馬が活躍する傾向がある。G1初制覇を飾る馬が多い。

ブエナビスタは昨年の年度代表馬。昨年のレーティングは天皇賞(春)とジャパンCが121で牡馬換算で125。ディープインパクトはジャパンCが125、有馬記念は126。史上最強馬と肩を並べるレベルに到達している。昨年国内で先着を許したのは2頭のみ。宝塚記念を勝ったナカヤマフェスタは凱旋門賞で2着に入り、有馬記念を勝ったヴィクトワールピサはドバイWCを制した。ブエナビスタは海外G1で通用するレベルの馬。ブエナビスタを負かした馬は海外G1で通用しているため、これから海外G1を狙う馬はここが登竜門になりそうだ。ブエナビスタは国内では全て1番人気に支持され、[8−6−3−0]で3着以内を確保している。

ジャパンCで1位降着でケチがついてから有馬記念2着、ドバイWC8着、ヴィクトリアM2着と勝ち切れないレースが続いている。前走のヴィクトリアMは後方からメンバー最速の34.0秒で伸びてアパパネにクビ差の2着。いつもなら最後に鋭く伸びて2着に負けてもハナ差に持ち込むが、それができなかった。ドバイ遠征明け、久々のマイル、岩田騎手がテン乗りなどが影響したのか。4歳時に8戦全勝だったテイエムオペラオーが5歳になって勝てなくなったように5歳になると微妙に足りなくなる馬が多い。ブエナビスタはドバイWCで8着に終わったが、ヴィクトリアMでまだ燃え尽きていないことは示した。軸として信頼すべきか。

国内で直線の長いコースでは[7−2−1−0]に対し、直線の短いコースでは[1−4−2−0]で未勝利戦しか勝ったことがない。ドリームジャーニーに負けた有馬記念、ナカヤマフェスタに負けた宝塚記念、ヴィクトワールピサに負けた有馬記念は直線の短いコースだった。今回は直線が短い阪神内回りコース。取りこぼしがあるとすれば、このあたりか。万能タイプでマイルもこなしているが、おそらくベストは2000〜2400mで前走から距離が延びるのはプラス。稍重の天皇賞(秋)1着、宝塚記念2着から極端に悪化しなければ渋った馬場はこなせる。ヴィクトリアMを使われてどこまでデキが上向いてくるか。まずはそこを確認したい。

ルーラーシップは日経新春杯で好位からメンバー2位タイの34.4秒で早めに抜け出してヒルノダムール、ローズキングダムに2馬身差をつけて楽勝。ヒルノダムールはその後産経大阪杯をレコード勝ちし、天皇賞(春)を制している。ドバイシーマクラシックは6着に終わったが、折り合いを欠いたもので度外視できる。前走の金鯱賞は出遅れて離れた最後方から大外を回って早めに動き、最後は逃げたキャプテントゥーレを力で捻じ伏せた。ドバイ遠征明け、58キロ、不良馬場、出遅れを克服しての勝利。G1で通用するレベルにきたのではないか。デビューから一戦ごとに勝ち負けを繰り返している馬。前走不良馬場で激走した反動がないことが条件。

エイシンフラッシュは復帰戦の産経大阪杯で勝ったヒルノダムールより2キロ重い59キロを背負ってハナ+クビ差の3着。前走の天皇賞(春)は中団からメンバー2位の35.2秒で伸びてヒルノダムールに半馬身差の2着。道中内をロスなく回った馬が上位を占める中、外枠スタートから終始外を回ったことが応えた。2戦連続で勝ったヒルノダムールより強い競馬をしているが、立ち回りの上手さと枠順にやられている。ひと叩きされてデキは上向いていたが、後肢の踏み込みの力感は絶好調時のものではなかった。昨年のダービー馬だが、これからひと皮剥ける可能性がある。鞍上はテン乗りの安藤勝騎手。青葉賞のウインバリアシオンはテン乗りだった。

ローズキングダムはジャパンCを繰り上がりで制した後、有馬記念を疝痛で回避。日経新春杯はトップハンデ58キロを背負い、中団の内からメンバー最速の34.3秒で伸びて0.3秒差の3着。日経賞は59キロを背負い好位の外からトゥザグローリーをマークしたが、直線で突き放され、最後にペルーサに交わされて0.5秒差の3着。前走の天皇賞(春)は道中頭を上げ折り合いを欠き、直線で一杯になって11着。スローペースでも折り合える馬だが、武豊騎手が騎乗すると折り合いを欠く馬が異常に多い。陣営は武豊騎手を諦めてウィリアムズ騎手を乗せてきた。58キロ以上[0−0−2−1]、渋った馬場[0−0−0−2]。死角をクリアできるか。

トゥザグローリーは昨年の有馬記念でハナ+クビ差の3着。京都記念は4コーナーで前が壁になって大きく下がるロスがあったが、メンバー2位の34.5秒で外から豪快に突き抜けた。日経賞は内ラチ沿いの好位からメンバー最速の34.2秒で抜け出して2馬身半差で快勝。ローズキングダムを子供扱いした。前走の天皇賞(春)は折り合いを欠き、四位騎手がハナに行かせたが、直線では全く伸びずに13着。池江郎調教師が引退前に使い込んで本格化させた影響が出たのか、全くいいところがなかった。芝2200mは2戦2勝、阪神芝は3戦3勝で条件は揃っているが、陣営は暑さを気にしている。池江寿厩舎は史上初となるG1−5頭出しになりそう。

昨年の3着馬で前走金鯱賞で3着に入ったアーネストリー、右前脚の筋肉痛で天皇賞(春)を回避したG2−2勝馬トーセンジョーダン、09年の宝塚記念と有馬記念を制したドリームジャーニー、阪神大賞典を勝ち、天皇賞(春)で3着に入ったナムラクレセントあたりが伏兵か。アーネストリーは渋った馬場では[0−1−5−0]で3着が多い。週末は曇り時々雨の予報が出ているため、馬場状態がポイント。金鯱賞→宝塚記念は佐々木晶厩舎&佐藤哲騎手の黄金ローテ。きっちり仕上げてくるのではないか。トーセンジョーダンは昨年の有馬記念で三浦騎手が騎乗し逃げて0.3秒差の5着がある。宝塚記念で休み明けは不振だが、仕上がり次第で侮れない。

ドリームジャーニーは前2走13着、9着と精彩を欠いたが、坂路追いでお茶を濁していた。今回は脚元の具合がいいのか、コースで追って攻めている。阪神芝内回りは重賞3勝の得意コース。ダービージョッキーになった池添騎手が持ってくるか。ナムラクレセントは天皇賞(春)で2コーナー過ぎから動いて先頭に立つ強気なレースで1番人気のトゥザグローリーを潰し、0.3秒差の3着に粘った。6歳になって充実期を迎えている。昨年の宝塚記念は逃げて0.8秒差の8着に終わった。和田騎手がどんな作戦でくるか。昨年の年度代表馬ブエナビスタが実力を見せつけるのか、それとも世代交代があるのか。全馬が力を出し切る熱いレースを期待したい。

★重賞レース展望には有力各馬について基本事項を掲載しています。狙える馬の相馬眼的評価、本質、死角などの詳細は「有力馬診断」、馬場、展開、穴馬などを含めた最終決断は「相馬眼予想」でお届けしています。なお携帯版HPはPCからもご覧いただけます。

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