函館スプリントＳ
レース展望
サマースプリントシリーズの第１戦。過去１０年で１番人気は［３−３−０−４］で６連対。前走芝１２００ｍで連対した馬は［１−３−０−１］で連対率８０％。最近３年は前走Ｇ１で好走した馬が１、１、２着。２番人気は［３−２−０−５］で５連対、３番人気は［２−０−１−７］で２連対。３歳馬が１番人気だった０７年を除き、１、２番人気のどちらかが連対している。人気馬の相手に５〜８番人気が来て小波乱になることが多い。馬連は１０年のうち７年が２０〜５０倍台の中穴決着。多頭数で行われるが、馬連万馬券はない。

性別では牡馬［２−９−１０−９９］で１１連対、牝馬［８−１−０−１５］で９連対。牡馬が優勢だが、連対率は牡馬が９．２％に対し、牝馬は３７．５％と高い。１０年のうち８年で牝馬が勝っており、牡馬は２、３着が多い。５番人気以内の牝馬は［７−１−０−４］で４、５歳馬なら［５−０−０−１］で勝率８３．３％。逆に６番人気以下の牝馬は［１−０−０−１１］で１連対のみ。牝馬は人気馬に注目したい。函館芝１２００ｍはスタート後の坂と独特の洋芝で時計のかかる特殊コース。函館芝１２００ｍ適性を重視したい。

カレンチャンは前走阪神牝馬Ｓで重賞初制覇。１枠１番から内ラチ沿いの好位を進み、直線でアンシェルブルーとの競り合いを制した。内が有利な馬場を味方につけての勝利。その後は距離適性を重視してヴィクトリアＭをパスし、ここまで待機した。芝１２００ｍは［３−１−１−０］で休み明けを除くと［３−１−０−０］でまだ底を見せていない。昨年の潮騒特別（函館芝１２００ｍ）では２番手から抜け出して１分８秒８で楽勝している。前走Ｇ２を勝ったが、１キロ軽い５４キロで出走できる。過去１０年の函館スプリントＳで池添騎手は［２−２−０−３］だが、５番人気以内なら［２−２−０−０］。カレンチャンは１番人気になりそう。

アンシェルブルーは阪神牝馬Ｓで好位から伸びてカレンチャンに半馬身差の２着。不利な外枠から蛯名騎手が上手く内に入れたことが功を奏した。勝ったカレンチャンは１枠１番、アンシェルブルーは８枠１６番。枠順に差があった。前走のヴィクトリアＭは６番手からしぶとく伸びて０．４秒差の５着。正攻法の競馬でＧ１馬を相手に善戦した。芝１４００ｍまでなら［３−２−０−１］で外枠スタートから外を回った桂川Ｓ６着を除き連対を確保している。芝１２００ｍは［２−１−０−１］で昨年の七重浜特別（函館芝１２００ｍ）で楽勝がある。阪神牝馬Ｓで負けたカレンチャンとはキャラが被るため、これから同じ路線で長い戦いになりそうだ。

ヘニーハウンドはファルコンＳの勝ち馬。出遅れて外から追い上げて中団を進み、メンバー２位の３４．２秒で外から豪快に差し切った。キャリア１戦、休み明け、初の芝１２００ｍ、新馬戦と前半３Ｆが３．３秒速い流れで出遅れて外を回っての勝利。３着テイエムオオタカは函館開幕週の道新スポーツ杯をレコードで圧勝している。前走のＮＨＫマイルＣは出遅れて仕掛けて上がって行き、道中掛かって頭を上げ、直線で外に出せず、狭い内を突いて伸び切れず１２着。距離が長かったこともあるが、日本初来日のビンナ騎手が日本の競馬に慣れていないこともありそう。今回は言い訳ができない芝１２００ｍ。レースで息が苦しくならなければ。

２連勝で前走オーストラリアＴを制したパドトロワ、前走バーデンバーデンＣを制したケイアイアストン、前走道新スポーツ杯をレコード勝ちしたテイエムオオタカ、昨年の函館２歳Ｓの勝ち馬マジカルポケット、マーガレットＳを逃げて楽勝したクリアンサスあたりが伏兵か。パドトロワは芝１２００ｍ［４−１−１−１］で休み明けを除くと［４−０−０−１］で勝率８０％。今回はひと息入れたため、仕上がり具合に要注意。ケイアイアストンは昨年函館スプリントＳ８着、キーンランドＣ７着に終わったが、今は当時より力をつけている。京阪杯で２着があり、Ｇ３なら通用していい。中１週で輸送があるため、デキ落ちがないことが条件。

テイエムオオタカは前走レコードで３馬身半差の圧勝。京王杯ＳＣ２着、アーリントＣ＆ファルコンＳ３着がある馬で条件戦では力が違った。今回は前走より１キロ軽い５３キロ。これまで逃げたときは［３−０−３−０］で３着以内を確保している。今回は相手関係がカギ。マジカルポケットは前走ファルコンＳで０．３秒差の５着。３着テイエムオオタカとは０．３秒差だった。函館２歳Ｓの勝ち馬でコースは合う。ベストの条件で復活できるか。クリアンサスは芝１４００ｍ［３−０−０−１］だが、芝１２００ｍは初めて。母はスプリントＧ１を２勝したフラワーパーク。初の芝１２００ｍ、５１キロで覚醒するか。鞍上は２戦２勝の国分恭騎手。

ＷＡＫＵＷＡＫＵ競馬道場
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