京成杯AH
レース回顧

フィフスペトルは中団の外につけ、4コーナーから一気にスパートして直線で先頭に立ち、そのまま押し切ってレースを制した。メイビリーヴが飛ばして前半5F56.6秒のハイペース。道中レインボーペガサスを外からマークして動けないようにし、自分が早めにスパートして抜け出すほぼ完璧な内容。ハイペースで前に行った馬が止まり、内がごちゃついたこともプラスに働いた。パドックでは気合乗りが良く、休み明けでも馬体はきっちり仕上がっていた。3歳時に皐月賞とダービーを使った馬。ようやく本調子を取り戻し、本格化したのではないか。体型的には芝1400mが合うが、レースが上手くなり以前より距離適性の幅を広げている。次走は富士SまたはスワンSからマイルCSを目指すことになりそうだ。

アプリコットフィズは大外枠スタートから中団を進み、直線でフィフスペトルと一緒に上がって0.1秒差の2着。4戦連続で惨敗が続いたが、芝1600mのハイペースで復活した。フェアリーSで2着に入ったときが前半5F56.8秒のハイペース。速い流れで他馬に邪魔されない外枠からスムーズなら走れるということを改めて証明した。重賞2勝の実績馬が54キロで出走できたことも良かったのだろう。前走22キロ増えた馬体が12キロ減っていたが、後脚の踏み込みの強さは健在。まだ折り合いに不安はあるが、これがいいきっかけになれば。

レインボーペガサスは6番手からしぶとく伸びて0.3秒差の3着。道中ずっと折り合いを欠いていた。外からフィフスペトルにマークされ、前に馬がいて動けず、ようやく動けたのが直線に向いたところ。早めに動いて差し馬を前で受けるのが勝ちパターンのため、4コーナーから直線でフィフスペトルに交わされた時点で勝負は決していた。中山が下手な安藤勝騎手と中山が得意な横山典騎手の差がモロに出た印象。今回は負けたが、力で負けた訳ではなく、絶対能力はこちらの方が高い。直線が平坦の芝1600〜1800mは[3−2−3−1]。マイルCSでは要注意。

オセアニアボスは後方からメンバー最速タイの34.2秒で伸びて4着。ハイペースに強いタイプで展開は向いたが、位置取りが後ろ過ぎた。内がごちゃついたため、内にいても抜け出して来れたかは微妙だが、中山で大外から追い込んでは届かない。それでも少しずつ地力が強化されている。

エアラフォンは中団の後ろからメンバー3位の34.6秒で伸びて5着。福永騎手はコメントとは裏腹に行き気がなく、かつ4コーナーで外に膨れて万事休す。勝負どころで反応が悪く、前に離されたことも響いた。直線の長いコースが合うため、次の富士Sが本気モードか。まだ馬は本格化していない。

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