マイルＣＳ
レース展望
秋のマイル王決定戦。過去１０年で１番人気は［４−２−０−４］で６連対。Ｇ１馬は［４−０−０−２］、Ｇ１勝ちのない馬は［０−２−０−２］。Ｇ１馬は１着、Ｇ１勝ちのない馬は２着が多い。１番人気は４〜１０番枠に入ると［４−１−０−０］だが、それより内、外の枠に入ると［０−１−０−４］。枠順に左右されやすいが、今年は馬場状態に注意。２番人気は［０−２−２−６］で２連対、３番人気は［１−２−０−７］で３連対。連対馬２０頭のうち１７頭が５番人気以内だが、最近２年は１４、１３番人気が連対して波乱になった。
最近５年の馬連は６倍、１８倍、９倍、６６倍、１４２倍。軸から手広く流す馬券作戦が妙味。連対馬２０頭のうち１８頭にマイル勝ちがあり、そのうち１２頭はマイル重賞勝ち馬。マイル勝ちがない２頭にはＧ１で３着以内があった。１枠は［０−０−３−１７］、２枠は［１−０−１−１８］で内枠は不振傾向。ただし今週から芝コースはＢ→Ｃコースに変更される点に注意したい。今週末は雨が降る予報が出ている。小雨が降った０９年のマイルＣＳはカンパニーが内から差し切り、２着に内ラチ沿いを逃げたマイネルファルケが粘っている。
リアルインパクトは安田記念の勝ち馬。３番手からしぶとく伸びて、最後はストロングリターンの追撃を振り切った。前走の毎日王冠は３番手から３３．２秒で抜け出したが、最後にダークシャドウに差されてクビ差の２着。安田記念がフロックでなかったことを証明した。ダークシャドウは天皇賞(秋)で２着に入っている。この時期の３歳馬は古馬の一線級と戦うと底力が強化される。前走は馬体が１４キロ増えて少し太かったため、今回は上積みが見込めるが、調教後の馬体重は前走からさらに１４キロ増の５２２キロ。輸送はあるが、当日の馬体重に注意。過去１０年のマイルＣＳで福永騎手は[０−２−２−６]、今年のＧ１では［０−１−２−１０］。
リディルは３走前の安田記念で０．３秒差の７着に入った。直線で前がモロに詰ってほとんど終えなかったが、一線級を相手に１分３２秒３で走っている。前走のスワンＳは１枠から内ラチ沿いの３番手につけ、メンバー３位の３３．６秒でまとめて逃げたジョーカプチーノを差し切っている。勝ちタイム１分１９秒４は優秀。１枠からロスなく回ったことが有利に働いているが、速い流れで前につけてひと脚使ったように力をつけている。デイリー杯２歳Ｓで直線一気を決めた馬。骨折でボルトが埋め込まれたままだが、４歳秋を迎えて素質が開花してきた。京都外回りは［３−１−０−０］で連対率１００％。ダイタクリーヴァに似たような雰囲気がある。
イモータルヴァースはサンドリンガム賞、コロネーションＳ、ジャックルマロワ賞を３連勝した３歳牝馬。ジャックルマロワ賞では３着サプレザに０．２秒差をつけて勝っている。前走のクイーンエリザベス２世Ｓは９戦９勝の怪物フランケルに負けたが、３着に突っ込んだ。日本の高速馬場に対応できるかがカギになるが、雨で馬場が渋るのはプラスに働く。日本を知っているスミヨン騎手を乗せてきた。サプレザは英サンチャリオットＳを３連覇。マイルＣＳは３年連続出走になる。０９年は３着、１０年は４着に終わったが、どちらも敗因がある。今年は前２年の敗因をクリアできるかがカギ。ルメール騎手では［１−２−２−１］で複勝率８３．３％。
グランプリボスはＮＨＫマイルＣ勝ち馬。好位からでメンバー３位の３４．０秒で差し切った。３着リアルインパクトに０．３秒差をつけたが、リアルインパクトはまともに走っていない。前走のスワンＳは中団から伸び切れず８着に終わったが、叩き良化型で最終調教でオセアニアボスに遅れていた。今回は叩き２戦目で京王杯２歳Ｓと朝日杯ＦＳを連勝したデムーロ騎手が騎乗する。エイシンアポロンは富士Ｓで２年ぶりに重賞制覇。中団の後ろからメンバー最速の３４．８秒で差し切った。Ｇ２以下で渋った馬場では［３−２−０−０］。パワータイプで馬場が渋ったのはプラスだった。朝日杯ＦＳ２着馬が完全復活。鞍上は今年重賞１２勝の池添騎手。
昨年のマイルＣＳ勝ち馬エーシンフォワード、同２着馬ダノンヨーヨー、桜花賞馬マルセリーナ、朝日ＣＣ勝ち馬ミッキードリーム、京成杯ＡＨ勝ち馬フィフスペトル、関屋記念勝ち馬レインボーペガサス、マイラーズＣ勝ち馬シルポート、安田記念３着馬スマイルジャック、秋華賞２着馬キョウワジャンヌなど伏兵は多士済々。エーシンフォワードは外枠に入ったときは［０−０−２−９］。今年はＪＲＡの外枠攻撃が続いている。ダノンヨーヨーはまともなレースができていない。渋った馬場は［３−０−０−１］で条件は悪くない。マルセリーナは桜花賞馬でマイル戦はプラスに出そう。レインボーペガサスは平坦巧者だが、渋った馬場がどう出るか。
ＷＡＫＵＷＡＫＵ競馬道場
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