皐月賞
レース展望

過去10年で1番人気は[3−2−2−3]で5連対。前走4コーナー4番手以内につけた馬は[2−2−1−1]で4連対、5番手以下は[1−0−1−2]で1連対のみ。前走5番手以下から差し追い込みを決めた馬は3、4着に負けることが多い。2番人気は[0−1−2−7]、3番人気は[1−0−2−7]で各1連対のみ。6番人気以下が12連対と多く、最近6年の連対馬12頭のうち8頭が6番人気以下。

最近6年の馬連は139倍、946倍、102倍、119倍、12倍、12倍で4年が万馬券。かなり波乱傾向が強い。連対馬20頭のうち16頭が前走3着以内。前走4着以下から連対した4頭のうち3頭には中山芝重賞で3着以内があった。前走別ではスプリングS[5−3−1−46]、弥生賞[3−4−5−33]、若葉S[2−3−1−18]でこれ以外のレースを使った馬は[0−0−3−53]で3着止まり。

ワールドエースはきさらぎ賞で後方からメンバー2位の33.0秒で外から豪快に突き抜けた。2着のヒストリカルは毎日杯、4着ジャスタウェイはアーリントンCで大外一気を決めている。新馬戦と同様に直線で抜け出してくる姿は父ディープインパクトを彷彿させた。前走の若葉Sは内を通って前に行った馬が有利な展開で大外からメンバー最速の35.3秒で差し切った。4つのコーナーがあるコースにメドは立ったか。

父ディープインパクトは皐月賞の3、4コーナーで初めて鞭を入れられたとき驚いていたが、ラスト3F11.8−11.4−11.3秒の尻上がりラップで制している。ワールドエースはきさらぎ賞のラスト4Fが11.6−11.3−11.3−11.1秒で尻上がり&持続ラップ。ディープインパクトはデビューから4連勝で皐月賞を制したが、ワールドエースは若駒Sで3着に敗れたため、中1週できさらぎ賞を使った。

ディープインパクトは弥生賞で中山を経験したが、ワールドエースは中山を経験していない。若駒Sで負けて中1週できさらぎ賞を使い、かつ中山を経験できなかったことがマイナスにならなければ。福永騎手は中山芝2000mでは[5−5−7−39]で連対率17.9%、1、2番人気なら[4−2−2−0]で複勝率100%。皐月賞ではキングヘイローで2着、エイシンチャンプとメイショウボーラーで3着がある。

ワールドエースが勝てば、池江寿調教師は1942年の田中和一郎調教師(セントライト3冠、皐月賞アルバイト)以来70年ぶりのクラシック4連勝となる。福永騎手は勝てば牡馬クラシック初制覇。父の福永洋一騎手は1977年の皐月賞を制しており、福永騎手が勝てば武邦彦騎手、武豊騎手に次ぐ史上2組目の父子制覇となる。長距離輸送による馬体減、スタート、トリッキーな中山コースなど課題は多いが克服できるか。

グランデッツァは[3−1−1−0]で札幌2歳SとスプリングSを制しており、3歳牡馬では唯一のJRA重賞2勝馬。札幌2歳Sは早め先頭からゴールドシップ、マイネルロブストを完封している。ラジオNIKKEI杯2歳Sは好位から伸び切れず3着に終わったが、中間に筋肉痛になった影響があった模様。前走のスプリングSは6番手からメンバー最速タイの35.5秒で先に抜け出したディープブリランテを差し切った。

大外枠スタートから終始外を回って最速上がりで差し切る強い内容。叩き2戦目のディープブリランテを楽々と差し切っている。スプリングSは休み明けの馬が勝てないレースだったが、そのデータを破って勝利した。休み明け、大外枠、重馬場、長距離輸送、初の中山など課題は多かったが、あっさりクリアしてみせた。社台の吉田照哉氏がアグネスタキオン産駒の最高傑作とコメントし、社台RHで6000万円で募集された馬。

馬主の社台RHは09年以降の平地G1では[1−2−8−72]で桜花賞・マルセリーナの1勝のみ。ワールドエースは種付料が最も高いディープインパクト産駒でグランデッツァは今は亡きアグネスタキオン産駒。ノーザンファーム生産馬vs社台ファーム生産馬。社台の真剣勝負が見られそうだ。普通ならディープインパクト産駒を優遇しそうだが、グランデッツァは皐月賞で[2−1−0−1]のMデムーロ騎手を確保している。

グランデッツァは昨年の桜花賞馬マルセリーナの半弟。未勝利(良発表も小雨で緩い馬場)、札幌2歳S(稍重)、スプリングS(重)で勝った3戦は馬場が渋っていた。良馬場では[0−1−1−0]で新馬戦は出遅れて最後方から追い込んで2着、ラジオNIKKEI杯2歳Sは好位から伸び切れず3着。土曜に雨が降るのはプラスだが、4月になって中山は馬場が回復して時計が出やすくなっている。JRAは大外枠に入れた。

ゴールドシップは[3−2−0−0]で前走共同通信杯を制した。札幌2歳Sは出遅れが響いて0.1秒差の2着。ラジオNIKKEI杯2歳Sは後方から捲って先団に取りつき、直線で一旦下がってから盛り返して0.2秒差の2着。若さ丸出しのレースが続いたが、共同通信杯では4番手からメンバー2位の33.3秒で逃げたディープブリランテを差し切った。内田博騎手がスタートを決めて好位につけたことが大きかった。

デビューから重い馬場でしか走っておらず、前走は上がりの早い東京で切れ不足が懸念されたが、33.3秒で上がって不安を払拭した。前走はスタートを決めたが、まだ出遅れ癖は完全にはクリアできていない。ラジオNIKKEI杯2歳Sで一旦沈みかけてからエンジンが再点火して2着を確保したのは底力か。皐月賞が上がりの掛かる消耗戦になると地力を発揮する可能性がある。間隔が空いたため、仕上がり具合に要注意。

ディープブリランテは[2−2−0−0]で不良馬場の東スポ杯2歳Sを圧勝している。共同通信杯は前半5F62.6秒のスローペースで逃げたが、ゴールドシップに差されて0.3秒差の2着。ラスト3Fは10.9−11.0−12.0秒でラスト1Fでラップが1秒落ちている。ハナを切って掛かり気味に進んだことが堪えた。前脚を掻き込み過ぎるため、高速馬場より力のいる馬場の方が合っている。逆に道悪は鬼の部類。

前走のスプリングSは好位から早めに抜け出したが、グランデッツァに差されて0.2秒差の2着。道中折り合いを欠き気味だったが、直線で抜け出して地力があることを示した。共同通信杯はいかにも休み明けという仕上がりだったが、スプリングSでは馬体が8キロ絞れて仕上げてきていた。皐月賞に向けて矢作調教師は課題が見えている。鞍上は先週の桜花賞をジェンティルドンナで制した岩田騎手。先週は自信に満ち溢れていた。

弥生賞勝ち馬コスモオオゾラ、同2着馬トリップ、同3着馬アーデント、ラジオNIKKEI杯2歳S勝ち馬アダムスピーク、朝日杯FS&京成杯2着馬マイネルロブスト、新潟2歳S勝ち馬モンストールなど伏兵は多士済々。コスモオオゾラは弥生賞が内を通った馬が有利な馬場&展開がフロック視されて今回も人気がなさそうだ。柴田大騎手は前日の中山グランドJでマジェスティバイオに騎乗。土日連続でG1制覇を目指す。

トリップはラジオNIKKEI杯2歳S4着、弥生賞2着で決め手不足を露呈したが、見直せる余地はないのだろうか。G1で田辺騎手は[0−0−0−7]でまだ馬券圏内がないが、2戦連続で内枠に入ったのはプラスに働きそう。アーデントは京成杯4着、弥生賞3着で芝2000mにメドを立てた。弥生賞では直線でごちゃついて追い出しが遅れたことが響いている。調教に騎乗した藤田騎手はG1でやれる手応えを掴んだ模様。

アダムスピークは弥生賞で1番人気に支持されたが、直線でごちゃついて他馬と接触し、完全に脚を余して8着に終わった。渋った馬場もマイナスだった。今回はピンナ騎手に乗り替わる。同一年に桜花賞、皐月賞を制したのは、1941年の田中和一郎調教師しかいない。石坂調教師は勝てば71年ぶりとなる。昨年ラジオNIKKEI杯2歳Sはクリスマス&石坂調教師の誕生日V。ラジオNIKKEI杯2歳Sと同じ2番枠に入った。

マイネルロブストは馬場が渋った2戦は惨敗したが、良馬場では[2−2−0−0]。京成杯では他馬より1キロ重い57キロを背負って2着に入り、距離のメドを立てた。中山は土曜に雨が降る予報が出ている。モンストールは新馬、新潟2歳Sを連勝。前走のスプリングSはノドの手術明けで1.3秒差の6着に終わった。母の母はオークス馬イソノルーブル。皐月賞で柴田善騎手は1枠1番のタケミカヅチを2着に持ってきている。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

★先週の予想結果

◆競馬道場(競馬アナリストGM)
桜花賞、ニュージーランドT、野島崎特別 3連単51,110円など的中!
厳選予想2戦2勝、ころがしPJ2戦2勝、単複予想[4−0−0−0]。的中ラッシュ★

◆MR予想(万馬券MR)
桜花賞、ニュージーランドT、湾岸S 3連単5,860円など的中!
皐月賞は「自信の狙い馬」に「穴馬」を絡めて3連単で高配当を狙います。

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