鳴尾記念
レース展望

今年から6月に移動し、距離が2000mに変更された。過去10年で1番人気は[3−2−2−3]で5連対。前走5着以内は[0−0−1−3]、前走6〜9着は[3−2−1−0]。前走G1で6〜9着に負けた馬が巻き返している。2番人気は[1−1−1−7]で2連対、3番人気は[1−2−1−6]で3連対。隔年で6番人気以下の人気薄が連対しており、10倍台までに収まるか中穴かという決着が続いている。

昨年までこの時期に行われていた金鯱賞とほぼ同じ条件。過去10年の金鯱賞で1番人気は[6−3−0−1]で9連対。単勝3倍以下は[5−2−0−0]、3倍以上は[1−1−0−1]で唯一連対を外した馬は単勝3.4倍だった。2番人気は[2−1−3−4]で3連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対。芝2000m重賞で実績のある馬が活躍していた。今年は阪神開幕週のため、逃げ先行馬の粘り込みに注意。

アーネストリーは昨年の宝塚記念勝ち馬。前3走は天皇賞(秋)14着、有馬記念10着、産経大阪杯6着と不振が続いている。前走の産経大阪杯は中団から伸び切れず0.5秒差の6着。佐々木晶調教師は週中に「休み明けの中では1番仕上がりがいい」とコメントしていたが、佐藤哲騎手は「久々で体の準備が整っていないため控えた」とコメント。久々は苦にしないタイプだが、7歳で仕上がりにくくなった面もあるのだろう。

前走から中8週にはなるが、叩き2戦目は[3−1−1−1]で昨年の宝塚記念を制したのも叩き2戦目だった。芝2000mは[6−1−2−4]、右回りで良馬場なら[5−0−0−1]で現在5連勝中(最後の勝利は10年札幌記念)。先行タイプだけに開幕週の馬場はプラスに働く。過去10年の金鯱賞で佐藤哲騎手&佐々木晶厩舎のコンビは[4−0−2−3]の好成績。宝塚記念に向けて7歳馬が輝きを取り戻せるか。

トゥザグローリーは2年連続で有馬記念3着。2走前の日経新春杯はトップハンデ58.5キロを背負って2分23秒7の好タイムで重賞4勝目を挙げた。前走の中山記念は単勝1.9倍の断然人気に支持されたが、後方のまま見せ場なくブービーの10着に終わった。内を回った馬が有利な馬場だったが、道中フワフワして上がって行けず、直線でも全く伸びなかった。その後は疲れが出てドバイシーマクラシックを回避している。

疲れが出て休養した後だけにどこまで仕上がってくるか。冬場に走る大型馬で暑さに弱いタイプ。1〜4月は[5−0−0−1]だが、5〜7月は[0−1−0−4]。昨年は夏バテして宝塚記念で惨敗している。中日新聞杯を勝っており、距離2000mは守備範囲。福永騎手は今年5月以降の重賞では[0−0−0−7]。先週のダービーは池江寿厩舎のワールドエースで消えた。まずは最終調教の動き、気配に注目したい。

ショウナンマイティは安田記念で除外対象1頭目になっており回避馬が出ると出走できるが、今のところ回避馬はなく鳴尾記念に出走する予定。前走の産経大阪杯は後方2番手からメンバー最速の34.3秒で豪快な大外一気を決めた。前半5F65.2秒のスローペースでも前に行った馬が荒れた内を通ったことで上がりが掛かったのが良かったのだろう。重賞で善戦止まりが続いていた馬が7戦目でようやく重賞初制覇を飾った。

阪神芝は[2−2−0−2]で現在3戦連続でメンバー最速上がりで追い込んで連対を確保している。直線に坂があって適度に上がりが掛かる阪神は合うのだろう。芝2000mは[2−0−1−2]でポプラSで大外捲り、産経大阪杯では大外一気を決めている。開幕週で前が残りやすい馬場はプラスではないため、浜中騎手がどう乗るかがカギ。少頭数だけに捲る手もありそうだ。宝塚記念に向けてG1実績馬の壁を打ち破れるか。

中日新聞杯勝ち馬スマートギア、AJC杯2着馬ナカヤマナイト、昨年の菊花賞3着馬トーセンラー、新潟大賞典2着馬ダンツホウテイなど伏兵は数多い。スマートギアは1キロ減の56キロはプラス。松山騎手がまた味のある騎乗で持ってくるか。ナカヤマナイトは前2走2、5着が渋った馬場。国内の芝戦で良馬場なら[3−3−1−1]。同厩のナカヤマフェスタはこの時期に化けて宝塚記念を勝ったが、同じように化けられるか。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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