函館スプリントS
レース展望

サマースプリントシリーズの第1戦。過去10年で1番人気は[4−2−0−4]で6連対。前走3着以内は[3−2−0−1]で連対率83.3%、4着以下は[1−0−0−3]で連対率25%。2番人気は[3−2−1−4]で5連対、3番人気は[2−1−1−6]で3連対。3歳馬が1番人気になった07年を除き、1、2番人気のどちらかが連対している。人気馬の相手に5〜8番人気が来て小波乱になることが多い。

最近7年の馬連は31倍、57倍、35倍、10倍、37倍、9倍、8倍で30倍前後の中穴決着が多い。牡馬は[2−9−9−98]、牝馬は[8−1−1−14]。牝馬が勝つことが多く、牡馬は2、3着が多い。3番人気以内の牝馬は[7−1−1−2]で勝率63%。人気の牝馬が勝つことが多い。函館芝1200mはスタート後の坂と独特の洋芝で時計の掛かる特殊コース。函館芝1200mで実績のある馬に要注意。

ロードカナロアは芝1200m[6−0−1−0]で京阪杯とシルクロードSを制している。前走の高松宮記念は1番人気に支持されたが、1枠1番から内ラチ沿いの4番手を進み、直線で最内を突いて伸び切れず0.1秒差の3着。4コーナーで下げてカレンチャンの外に出そうとしたが、直線で前が詰まって苦し紛れに内を突いた。中京は4コーナーのバンクでスピードに乗った馬が坂で伸びるが、そこで控えたことが影響している。

中京芝1200mのポイントになるところで控えて減速した福永騎手は「力負け」とコメント。このコメントを聞いてロードカナロアがかわいそうに思えたのは私だけだろうか。ロードカナロアの馬主は非社台のロードホースクラブ。不利な1枠1番に入ったように大人の事情もあるのか。短距離王国の安田隆厩舎はスプリントG1を2勝したカレンチャンをセントウルS、ロードカナロアを夏競馬からスプリンターズSと割り振った。

昨年はカンレンチャンが函館スプリントS、キーンランドC、スプリンターズSを連勝した。ロードカナロアは夏の2戦で消耗せずに地力を強化できれば、スプリンターズSに向けて視界が広がる。昨年カレンチャンは函館スプリントSで10キロ増だったため、ロードカナロアも多少余裕残しで来るのだろう。G3に56キロで出走できるのは有利。福永騎手は10勝差でリーディングを独走。現在重賞で4戦連続連対を確保している。

ドリームバレンチノはOP特別で4、2、3、1、1着と着実にパフォーマンスを引き上げている。前走の安土城Sは5番手からメンバー2位の33.4秒で抜け出して快勝。苦手な芝1400mを1分19秒8の好タイムで制した。母は小倉2歳S勝ち馬コスモヴァレンチ、母の父は先週亡くなったマイネルラヴ。ロードカナロアより前で進めて早い上がりでまとめられれば面白い。函館実績がない松山騎手が上手く乗れるかがカギ。

パドトロワは昨年のスプリンターズSで前半3F33.0秒で飛ばして2着に粘った。その後は不振が続いているが、前2走は58キロを背負って0.4秒差、0.5秒差なら悪くない。今回は2キロ減の56キロで出走できる。昨年の函館スプリントSは休み明け&太め残りで6着に終わったが、次走UHB杯を逃げ切っている。前走は10キロ増で太め残り。叩き3戦目と北海道への輸送で絞れていれば、最低でも昨年以上はやれる。

前走鞍馬S2着のエーシンリジル、ファルコンS2着馬レオンビスティー、前走勝ってオープン入りしたキングレオポルド、昨年の函館スプリントS4着以来となるドラゴンファングなどが伏兵か。エーシンリジルは夏に走る牝馬で昨年は船橋Sを勝ち、北九州記念で2着に入った。近走不振が続いていたが、前走2着に入りようやく復調してきた。昨年函館で20勝を挙げてリーディングに輝いたテン乗りの藤田騎手に乗り替わる。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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