宝塚記念
レース展望(2/2)

ルーラーシップは前走クイーンエリザベス2世カップ(稍重)を優勝。内ラチ沿いの3番手を進み、直線で内から抜け出して3馬身3/4差で圧勝した。これまでG2以下[7−1−1−1]に対し、G1[0−0−0−5]で不振が続いていたが、リスポリ騎手の好騎乗もありG1初制覇を飾った。これまで渋った馬場では[4−0−1−0]でG2以上を3勝している。宝塚記念は梅雨の時期に行われるため、馬場が渋ることが多い。

2走前の日経賞(重)は2番手以下が密集する展開で外々を回るロスが大きくなったことが堪えた。香港遠征前に極悪馬場で無理できない面もあったが、福永騎手が前週のオルフェーヴルの逸走を意識して道中抑え過ぎたことも響いた。母は女傑エアグルーヴ。半妹グルヴェイグは先週のマーメイドSをウィリアムズ騎手で制した。鞍上は2週連続で重賞を制した絶好調ウィリアムズ騎手。オルフェーヴルと同様に凱旋門賞に登録している。

ウインバリアシオンは前走天皇賞(春)でメンバー最速の33.5秒で追い込んで3着。昨年の日本ダービー、神戸新聞杯、菊花賞はオルフェーヴルの2着だったが、初めてオルフェーヴルに先着した。日経賞ではルーラーシップに先着している。日本ダービー、菊花賞、天皇賞(春)でオルフェーヴルの上がりを上回ったようにタメれば切れる脚を使える。距離は少し短いが、熱心にコンタクトを取るテン乗りの岩田騎手がどう乗るか。

トゥザグローリーは重賞5勝の実力馬。有馬記念で2年連続3着に入っている。中山記念は惨敗したが、鳴尾記念は2番手からメンバー2位の33.2秒でまとめて快勝。G3で57キロは有利だった。昨年の宝塚記念は夏バテで13着。暑くなってきたため、仕上がり具合に要注意。阪神芝は[4−0−0−1]の巧者。今年6月の重賞で福永騎手は[3−2−0−0](全て1、2番人気)。リーディングトップの実力を見せつけるか。

エイシンフラッシュは昨年の有馬記念で好位の内からメンバー4位の33、6秒で延びて0.1秒差の2着。一昨年の日本ダービーで究極の上がり勝負を制した馬でスローの上がり勝負を得意にしている。日本ダービーを勝った後は勝ち切れないレースが続いているが早熟ではない。前走のドバイWCは中団の内から伸び切れず6着。ドバイ遠征明けのため、どこまで仕上げてくるか。昨年の宝塚記念は3着。今年は内田博騎手が騎乗する。

ショウナンマイティは産経大阪杯で重賞初制覇。後方2番手からメンバー最速の34.3秒で豪快な大外一気を決めた。スローペースでも内が荒れた馬場で上がりが掛かったことが良かったのだろう。前走の鳴尾記念は後方からメンバー最速の32.9秒で捲って半馬身差の2着。スローペースで前残りの展開だった。前4走の上がり3Fは全てメンバー最速。ここにきて地力が強化されて崩れにくくなったが、少し展開の助けが欲しい。

フェデラリストは4連勝で中山金杯と中山記念を制した上がり馬。中山記念では厳しい位置から逃げたシルポートを差し切っている。前走の産経大阪杯は3番手から直線で早めに抜け出してトーセンジョーダンを負かしたが、最後にショウナンマイティに差されて0.2秒差の2着。横山典騎手は良馬場の方がいいとコメント。今回はG1でメンバー強化、距離延長、58キロと課題は多い。[4−0−0−1]の蛯名騎手に乗り替わる。

アーネストリーは昨年の宝塚記念を2番手から早めに抜け出して2分10秒1でレコード勝ち。天皇賞(秋)は外枠とハイペースが堪えて14着、有馬記念は高速上がりに対応できず10着、産経大阪杯、鳴尾記念は差す競馬が堪えて6、5着。宝塚記念に向けて脚質転換をしたいのか。渋った馬場では[0−1−5−1]で未勝利。良馬場でスピードを生かすレースが合うが、佐藤哲騎手はどう乗るか。前田氏はビートブラックと2頭出し。

ホエールキャプチャはヴィクトリアMでG1初制覇。芝2000m以上では全て牝馬G1で3、3、4着。過去10年の宝塚記念で[0−3−1−6]の横山典騎手が持ってくるか。ビートブラックは前走天皇賞(春)で2頭で大逃げして2着に0.7秒差、ネコパンチは前走日経賞(重)で大逃げして2着に0.6秒差をつけて圧勝している。非社台の2頭が今年の展開のカギを握っている。石橋脩騎手と江田照騎手は強気に乗るのだろう。

★先週の予想結果

◆競馬道場(競馬アナリストGM)

◆MR予想(万馬券MR)

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