スプリンターズＳ
レース展望
秋のスプリント王決定戦。過去１０年で１番人気は［４−２−０−４］で６連対。昨年は単勝１．５倍のロケットマンが４着に終わったが、単勝２倍台なら［３−１−０−０］で連対率１００％。単勝３倍台は［０−１−０−３］。混戦で人気が割れたときは危険。２番人気は［０−４−２−４］、３番人気は［２−２−１−５］で各４連対。連対馬２０頭のうち１６頭が５番人気以内だが、時々極端な人気薄が激走して大波乱になる。
最近３年は６、１０、９番人気が連対し、馬連は２１倍、９９倍、１３０倍で荒れている。連対馬２０頭のうち１４頭が前走３着以内。前走４着以下から連対した６頭には全てＧ１連対があった。Ｇ１実績があれば、前走着順は問われない。近年のスプリンターズＳは高速決着で前残り傾向が強い。一昨年は１０番人気のウルトラファンタジーが勝ち、昨年は９番人気のパドトロワが２着に粘った。人気薄の前残りに注意。
カレンチャンはスプリンターズＳ、高松宮記念を制したＧ１−２勝馬。前走のセントウルＳは４着に終わったが、休み明けで馬体２２キロ増、５６キロを背負って０．１秒差なら悪くない。春はオーシャンＳ４着をステップに高松宮記念を制している。前走の大幅馬体増は成長分もあるのではないか。今回は叩き２戦目、１キロ減の５５キロと条件が好転する。さらにパワーアップした５歳牝馬。超高速馬場をクリアできれば。
ロードカナロアは芝１２００ｍ［６−２−１−０］で高松宮記念３着以外は連対を確保。デビューから全て１番人気に支持されている。前３走は惜敗が続いているが、それなりに敗因はある。前走のセントウルＳは３番手からカレンチャンを捻じ伏せて抜け出したが、最後にエピセアロームに差されて頭差の２着。初めて１分７秒台の高速決着に対応できた。今回は本番の仕上げ。岩田騎手の鞭に応えて急坂でひと伸びできれば。
パドトロワはアイビスＳＤとキーンランドＣを制しサマースプリントシリーズ優勝。前走のキーンランドＣは前半３Ｆ３３．５秒で逃げて直線でダッシャーゴーゴーとの競り合いをハナ差で制した。勝ちタイム１分７秒６はレコード。ラスト３Ｆは１１．５−１１．３−１１．３秒で最後までラップが落ちなかった。昨年のスプリンターズＳでは前半３Ｆ３３．０秒で逃げて２着に粘っている。調子がいいときは安定して走るタイプ。
エピセアロームはセントウルＳ勝ち馬。内ラチ沿いの５番手から３３．４秒でまとめて最後にロードカナロアを差し切った。２走前の北九州記念で不利な大外枠からメンバー最速の３３．７秒で３着に突っ込んだのはダテではなかった。クラシックでは結果が出なかったが、芝１２００ｍでは［２−０−１−０］でまだ底を見せていない。石坂厩舎はスプリンターズＳを３歳牝馬アストンマーチャンで制している。鞍上は武豊騎手。
前走函館スプリントＳ２着のダッシャーゴーゴー、スプリントＧ１で２着が２回あるサンカルロ、ＣＢＣ賞勝ち馬マジンプロスパー、昨年の３着馬エーシンヴァーゴウ、函館スプリントＳ勝ち馬ドリームバレンチノ、昨年のスプリンターズＳ６着のフィフスペトルなど伏兵は多士済々。外国馬はキングズスタンドＳ勝ち馬リトルブリッジ、昨年の香港スプリント勝ち馬ラッキーナイン、キャプテンオブヴィアスの３頭が出走する。
ダッシャーゴーゴーは２年前のスプリンターズＳでハナ差２位入線、４位降着がある。前３走は４、３、２着と上げ潮ムード。中山芝１２００ｍでは５８キロを背負ってオーシャンＳでキンシャサノキセキに勝っている。サンカルロは前走セントウルＳ１４着は負け過ぎだが、夏場は走らないタイプ。スプリントＧ１で［０−２−１−２］の実績は侮れない。近年のスプリンターズＳは前残り傾向。人気薄逃げ先行馬の粘り込みに注意。
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