エリザベス女王杯
レース展望
3歳馬と古馬が争う女王決定戦。過去10年の1番人気は[3−2−2−3]で4連対。単勝1倍台[2−1−1−0]、2倍台[1−0−1−2]、3倍台[0−1−0−1]。信頼度は単勝オッズに比例する。2番人気は[3−4−2−1]で7連対、3番人気は[0−1−0−9]で1連対のみ。連対馬20頭のうち17頭が5番人気以内。大逃げした2頭で大波乱になった09年を除き、馬連は中穴までに収まっている。
連対馬20頭のうち15頭にG1連対、残る5頭のうち4頭にG2またはG3勝ちがあった。例外は09年に大逃げで勝ったクィーンスプマンテ。牝馬限定G1で連対がある馬を重視。前走秋華賞3着以内は[4−2−2−10]。前走府中牝馬S3着以内は[0−4−3−14]、4着以下は[0−0−1−34]。秋華賞、府中牝馬Sで3着以内に入った馬が活躍している。今年は前走秋華賞に出走した3歳馬が1頭しかいない。
ヴィルシーナは桜花賞から4戦連続でジェンティルドンナの2着。オークスではジェンティルドンナに5馬身差をつけられたが、ローズSでは1馬身半差、秋華賞ではハナ差まで詰めた。秋華賞はスローで逃げてラスト3Fを33.9秒でまとめ、最後にジェンティルドンナ差し返す勝負根性を見せた。ジェンティルドンナを負かすために陣営の考えられた作戦だったが、チェリーメドゥーサが途中から捲って逃げたのが誤算だった。
春は馬体が華奢に映ったが、秋を迎えて背が伸びて大きくなっている。秋華賞ではひと叩きされたことで馬体の張りが増し、さらに非力さが薄れていた。3冠全て2着に終わったが、ジェンティルドンナが強過ぎただけで例年なら1、2冠は獲れたのではないか。ジェンティルドンナは出走しないため、1番人気に支持されそう。馬主の佐々木氏は2月22日生まれ、日米とも背番号は22番。2着から1着へ羽ばたく条件は整うか。
フミノイマージンは2走前の札幌記念でG2制覇。後方からメンバー最速の34.4秒で捲ってダークシャドウを差し切った。オープン入り後、芝2000mで良馬場なら[3−0−0−0]で重賞3勝。適条件で一気にパフォーマンスを引き上げた。前走の京都大賞典は後方から徐々に進出してメンバー2位タイの34.9秒で伸びて0.1秒差の4着。勝負どころで反応が悪かったが、京都外回りの長丁場をこなすメドは立った。
過去10年のエリザベス女王杯で前走京都大賞典出走馬は[1−2−0−0]で連対率100%。陣営は前走府中牝馬Sではなく京都大賞典に出走させた。昨年のエリザベス女王杯は後方からメンバー3位の34.3秒で追い込んで8着に終わっただけに京都外回りの長丁場をもう一度経験させたかったのだろう。脚質的に展開に左右される面があるが、太宰騎手がどう乗るか。勝てば太宰騎手、本田調教師ともG1初制覇となる。
ホエールキャプチャは昨年牝馬3冠で2、3、3着の後、エリザベス女王杯に出走し2番手からしぶとく伸びて0.4秒差の4着に入った。池添騎手が見せ場を作ったが、積極的に前に行き過ぎた感もある。今年はヴィクトリアMでG1初制覇。芝1600mでは[3−2−0−0]で安定して走っている。宝塚記念は14着、府中牝馬Sは11着に終わったが、叩き2戦目でどこまで上向いてくるか。メンバー唯一の古馬G1馬。
府中牝馬S勝ち馬マイネイサベル、同2着馬スマートシルエット、同4着馬レインボーダリア、福島牝馬S勝ち馬オールザットジャズ、前走アイルランドTを勝ったアカンサス、ディープ産駒の上がり馬ピクシープリンセス、ルメール騎手を乗せてきたラシンティランテなど伏兵は数多い。京都は日曜に曇り時々雨の予報が出ている。馬場が渋ったら重の巧拙を重視したい。雨で馬場が悪化するとアッと驚く結果になる可能性がある。
★先週の予想結果
◆競馬道場(競馬アナリストGM)
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