京王杯SC
レース展望

安田記念の前哨戦。過去10年で1番人気は[0−0−1−9]で3着が1回あるのみ。99年のグラスワンダーを最後に連対がない。牡馬混合G1勝ちのない馬は[0−0−0−9]で不振。2番人気は[2−0−4−4]で2連対、3番人気は[1−2−2−5]で3連対。5〜9番人気が11連対と多い。最近5年の馬連は62倍、45倍、183倍、29倍、225倍で全て中穴以上の決着。前走6〜9着から5頭、10着以下から3頭が巻き返しており、前走着順は問われない。穴で人気の盲点になった東京芝1400m実績馬に注意。

サダムパテックは昨年のマイルCSでG1初制覇。内ラチ沿いの6番手からメンバー3位タイの34.1秒で武豊騎手が内から捌いて持ってきた。直線で多くの馬が不利を受けたことが有利に働いている。昨年の京王杯SCは中団からメンバー4位タイの33.3秒で差し切って快勝。初の芝1400m&ウィリアムズ騎手で走りが一変した。昨年は56キロだったが、今年は2キロ重い58キロを背負う。メンバー唯一のG1馬が貫録を見せるか。武豊騎手は今年の重賞で3番人気以内なら[3−2−0−3]で古馬なら[0−2−0−0]。

トウケイヘイローは前走ダービー卿CTで重賞初制覇。外枠スタートから2番手につけ、直線で早めに抜け出してそのまま後続を完封した。これまで芝1600mでは終いが甘くなっていた馬が、ラスト4Fを11秒台のラップでまとめたように力をつけている。芝1400mは[3−1−1−2]で左回りの良馬場なら[3−1−0−0]で連対率100%。好位からしぶとい脚を使える馬で極端なハイペースにならない限り、展開的な紛れは少ない。前走より1キロ増えるが、56キロは守備範囲。陣営は重賞連勝を狙って内田博騎手を確保。

ダイワマッジョーレは中山金杯で5着に終わったが、金鯱賞、東京新聞杯、ダービー卿CTで2着に入った。東京新聞杯は1枠1番から後方に控え、メンバー最速の32.7秒で内から捌いて半馬身差まで追い上げた。前走ダービー卿CTは中団の外からメンバー3位タイの34.2秒で伸びてトウケイヘイローにクビ差まで迫った。左回りでは[2−2−0−0]、東京では[1−1−0−0]で上がり3Fは2戦ともメンバー最速。小柄な馬で揉まれ弱そうなタイプだが、今は前向きさと勝負根性でカバーできている。距離1F短縮がどう出るか。

阪神カップ2着馬ガルボ、京都金杯2着&東京新聞杯3着のトライアンフマーチ、芝1400m重賞3勝のサンカルロ、前走六甲Sを勝ったシャイニーホーク、スワンS2着馬テイエムオオタカ、京成杯AH勝ち馬レオアクティブ、前3走4着のレッドスパーダ、前走マイラーズC5着のフィフスペトルなど伏兵は数多い。ガルボは寒い時期に走る馬で稼働期は終了しかけているが、昨年は6月の安田記念で5着に入った。芝1400m重賞では阪急杯と阪神カップで2着がある。Bコース変更を味方に先行して、どこまでしぶとさを発揮できるか。

京王杯SCは過去10年のうち4年がレコード決着。1分20秒前後の後続決着になるのがパターン。最近5年の連対馬10頭は全て上がり3Fを32〜33秒台でまとめている。近年は前半3Fが緩んで上がりが速くなる傾向がある。芝1400mの高速決着に対応できるスピードがあり、かつ上がりを34秒以下でまとめられる馬を重視したい。これは個人的な経験則だが、先週の重賞である理由で力を出せなかった馬に騎乗した騎手、厩舎が次週の重賞で激走することが多い。何か大人の事情があるのだろうか。該当馬2頭の激走に注意したい。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

[Home]