オークス
レース展望

牝馬クラシック第2弾。過去10年で1番人気は[3−1−0−6]で4連対。外回り変更後の桜花賞馬が1番人気なら[2−0−0−1]でブエナビスタとアパパネが2冠を達成している。5〜8枠に入った1番人気は[1−0−0−4]で連対はアパパネのみ。外枠はロスが大きく不振に終わる傾向。2番人気は[1−3−1−5]で4連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対のみ。最近5年の馬連は3倍、18倍、18倍、427倍、8倍。11年は7、8番人気で大波乱になったが、それを除くと10倍台までに収まっている。

連対馬20頭のうち15頭が前走桜花賞に出走していた。外回り変更後の桜花賞馬は[3−0−1−1]、2着馬は[0−3−1−1]だが、3着以下は[0−0−1−26]で3着止まり。桜花賞が直線の長い外回りに変更されてからは連対馬しか連対できていない。フローラS勝ち馬は[1−1−2−6]でサンテミリオンとベッラレイアが連対した。6番人気以下で3着以内に入った11頭のうち7頭が430〜439キロの小柄な馬だった。オークスは小柄な馬が穴をあける傾向がある。穴で前走負けて人気を落とした小柄な馬に注意。

アユサンは前走桜花賞をメンバー3位の35.5秒で差し切って優勝。直線でレッドオーヴァルに交わされたが、最後にひと伸びして差し返した。丸山騎手から乗り替わったCデムーロ騎手が中団でタメて上手く乗っている。デビュー以来ずっと馬体が太い状態で走っていたが、栗東で調整した効果で12キロ絞れたことも良かったのだろう。左回りの東京では新馬戦1着、アルテミスS2着があり、どちらもメンバー最速の末脚を繰り出している。左回りの方が得意な馬で東京コースは合っている。距離延長とG1実績のない丸山騎手がカギ。

デニムアンドルビーは前走フローラSを最後方から捲ってメンバー2位タイの33.8秒で差し切って優勝。中盤にラップが緩んだときに大外から捲って好位まで押し上げたが、上がりを33秒台でまとめている。勝ちタイムは遅いが、スローの上がり勝負だけに仕方ない。2月にデビューした角居厩舎の管理馬が一戦ごとにパフォーマンスを引き上げてオークスに間に合った。父ディープインパクトと母の父キングカメハメハは日本ダービーをレコード勝ちした馬で馬主はデニムアンドルビーと同じ金子氏。今週も内田博騎手が持ってくるか。

レッドオーヴァルは前走桜花賞で後方からメンバー最速タイの35.1秒で伸びてクビ差の2着。直線で一旦アユサンを交わしたが、最後に差し返された。2走前のチューリップ賞で馬体が10キロ減って7着に終わり、桜花賞は惨敗もありえる状況だったが、プラス4キロで出走し2着を確保した。今回も馬体の維持がカギになる。デビューから5戦して上がり3Fは全てメンバー最速。ディープインパクト産駒の小柄な牝馬で末脚は切れる。半兄に安田記念勝ち馬ストロングリターン。距離2400mと東京で不振なCデムーロ騎手がカギ。

桜花賞4着馬クロフネサプライズ、フローラS2着馬エバーブロッサム、フラワーC勝ち馬サクラプレジール、阪神JF勝ち馬ローブティサージュ、ディープインパクトの半妹トーセンソレイユ、桜花賞3着馬プリンセスジャック、フローラS3着馬ブリュネット、フィリーズレビュー勝ち馬メイショウマンボ、スイートピーS勝ち馬リラコサージュなど伏兵は多士済々。ディープインパクト産駒はアユサン、デニムアンドルビー、レッドオーヴァル、エバーブロッサムの4頭が出走。2年連続でディープインパクト産駒のワンツーもありえる。

クロフネサプライズは桜花賞で4着に終わったが、差し馬向きの展開と2戦連続の馬体減が堪えている。桜花賞ではサマリーズに絡まれただけに今回はハナを主張しそうだ。武豊騎手はG1で逃げたときの成績は良くないが、今年は逃げで活路を見出している。アイネスフウジン、イソノルーブルのような逃げが打てれば。エバーブロッサムはフラワーCがハナ差、フローラSが半馬身差の2着。エイジアンウインズの半妹。体型的に距離克服がカギになる。今年の重賞で戸崎騎手は[0−2−1−15]でエバーブロッサムの2連対のみ。

サクラプレジールは新馬、フラワーCを連勝。過去10年のフラワーCで新馬戦勝ち馬は3着以内がないデータを覆した。騎手の指示に従順なレース巧者。最終調教は坂路で1番時計をマーク。ダービーでコディーノに騎乗できない横山典騎手が持ってくるか。ローブティサージュは桜花賞5着は馬体12キロ減が堪えた。長距離輸送を克服して馬体を維持できるかがカギ。トーセンソレイユは不利な大外枠から東京芝2400m得意なウィリアムズ騎手がどう乗るか。東京は土日とも曇り時々雨の予報。馬場が渋ったら重の巧拙を考慮したい。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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