安田記念
レース展望

過去10年で1番人気は[1−0−1−8]で1連対のみ。唯一連対したのは、前年の勝ち馬で前走ヴィクトリアマイルを圧勝して単勝1.8倍に支持されたウオッカ。単勝4倍以上は[0−0−0−6]。押し出されて1番人気になった馬は不振。2番人気は[3−1−0−6]で4連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対。6〜9番人気が6連対、10番人気以下が3連対。10年のうち7年で6番人気以下が連対している。最近5年の馬連は36倍、2倍、126倍、122倍、85倍。人気薄の激走が多く、かなり波乱傾向が強い。

459キロ以下は[0−1−0−19]で唯一連対したのは牝馬スイープトウショウ。最近6年では連対馬12頭のうち10頭が490キロ以上、残る2頭は474キロ、486キロ。最近は馬格のあるマイル重賞実績馬が活躍している。6番人気以下で連対した9頭のうち5頭にG1連対があり、5頭は前走6、5、15、9、7着に負けていた。穴でG1実績馬の巻き返しに注意。外国馬は[1−1−2−20]で2連対。前走チャンピオンズマイルで連対した香港馬は[1−1−1−7]で5番人気以内なら[1−1−1−3]で複勝率50%。

グランプリボスは昨年の安田記念がクビ差の2着、マイルCSが直線で大きな不利があってクビ差の2着。国内マイルG1では[2−2−0−1]で朝日杯FSとNHKマイルCを制している。昨年の安田記念は1分31秒3で走り、高速決着に対応できた。前走マイラーズCは中団の外から差し切って快勝。休み明けで57キロを背負い、最後は力で捻じ伏せた。休み明け、京都など死角を次々にクリアしながらパフォーマンスを引き上げている。東京芝1600mは[1−1−0−0]。前走休み明けから仕上げたため、反動がないことが条件。

カレンブラックヒルは昨年のNHKマイルC勝ち馬。昨秋は毎日王冠を勝ち、天皇賞(秋)で0.4秒差の5着に入った。今年はダートのフェブラリーSを惨敗したが、前走マイラーズCは3番手からしぶとく伸びて0.1秒差の4着に入った。休み明けで他馬より重い58キロを背負って1分32秒7で走り、高速決着に対応できた。決め手がない点にウィークポイントがあるが、シルポートが飛ばす展開なら持ち味のしぶとさを発揮しやすい。日曜は曇り時々雨の予報が出ている。昨年勝ったNHKマイルCは良発表でも雨で馬場が渋っていた。

ロードカナロアは[10−4−1−0]で複勝率100%。G1は[3−0−1−0]でスプリンターズS、香港スプリント、高松宮記念を制している。芝1400mは[1−1−0−0]で阪急杯を勝ち、芝1600mは[0−1−0−0]でジュニアC2着がある。久々の芝1600m、しかも一線級が揃うG1で厳しいのは確かだが、まだ底を見せていない。過去の安田記念でスプリンターは、サクラバクシンオーが4着、ヒシアケボノが3着に善戦している。結果はどうであれ、このレベルの馬がマイルG1を使うのは非常に興味深い。

ヴィクトリアマイル勝ち馬ヴィルシーナ、昨年のマイルCS勝ち馬サダムパテック、前走大阪杯2着のショウナンマイティ、一昨年の天皇賞(秋)2着馬ダークシャドウ、京王杯SC勝ち馬ダイワマッジョーレ、昨年の香港マイル2着馬グロリアスデイズ、今年のチャンピオンズマイル2着馬ヘレンスピリットなど伏兵は数多い。ヴィルシーナは芝1600m[2−1−0−0]で東京では2戦2勝。前走ヴィクトリアマイルは2番手から後続を完封し1分32秒4で優勝。大阪杯で牡馬に完敗しただけに牡馬との力関係と初めての56キロがカギ。

サダムパテックは昨年のマイルCSでG1初制覇。香港マイルは6着、京王杯SCは7着に終わったが、勝ち馬とは0.5秒、0.3秒差でそれほど負けていない。昨年は京王杯SCを勝ち、1番人気に支持された安田記念で9着に終わった。今年は京王杯SCで7着に終わったが、ステップとしては悪くない。西園厩舎は3頭出し。流れが作れるのは強み。武豊騎手はG1確変モードか。東京芝1600mはマイルより長い距離の適性が問われることが多いだけに長い距離を使ってきたショウナンマイティ、ダークシャドウにもチャンスがある。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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