中山金杯
レース回顧

オーシャンブルーは中団の内を進み、直線で内を突いてメンバー2位タイの34.6秒で差し切ってレースを制した。ドリームヒーローが大逃げして前半5F59.4秒の速い流れ。2番手以下は離れており、実質は上がり勝負に近い形。オーシャンブルーは近走不振が続いていたが、ベリー騎手が内枠スタートから内をロスなく回って切れ味を引き出した。叩き4戦目、初ブリンカーで走りが一変したが、例年よりメンバーレベルが低かったことも良かったのだろう。一昨年の有馬記念2着馬だが、前走金鯱賞の内容が悪過ぎて5番人気の低評価。前走まともに走らなかったのは、ここへの布石だったか。これで良馬場、右回りの芝2000mでは4戦4勝。前4走は全て外枠だったが、今回は内枠に入っていた。一昨年の金鯱賞1着と有馬記念2着は6番枠。いい脚を長く使えるタイプだが、内をロスなく回った方がより持ち味を生かせるのだろう。今後はG2を使ってG1獲りを狙うことになりそうだ。東西金杯は内枠に入った外国人騎手が優勝。中山は池江厩舎、京都は角居厩舎。今年も厩舎、外国人騎手に要注意。

カルドブレッサは中団を進み、直線で大外に持ち出すとメンバー4位タイの34.7秒で伸びて0.1秒差の2着。前走朝日CCは外が伸びる馬場で内を突いて0.3秒差の5着に終わったが、今回は直線で外から鋭く伸びてきた。昨年の日経新春杯でメンバー最速の34.4秒で追い込んで0.2秒差の4着に入ったように冬場の適度に力のいる馬場が合うのだろう。2着に突っ込めたのは、前走朝日CCよりメンバーレベルが低かったこともある。G3、OP特別で条件が揃ったときは注意したい。

ディサイファは中団から35.0秒で上がって0.2秒差の3着。外からマックスドリームに捲くられて厳しい展開になったが、最後までしぶとく伸びて3着を確保した。切れより地力タイプのため、流れを考えるともっと前につけた方が良かったか。芝2000mで4コーナーで5番手以内につけたときは[1−3−2−0]だが、最後の詰めが甘く2、3着に負けることが多い。重賞を勝つにはもう少し地力強化が必要だが、厳しいレースを経験したことは今後に繋がりそう。函館が合うため、函館記念では要注意。

マックスドリームは最後方から捲ってメンバー最速の34.5秒でまとめて0.2秒差の4着。大外から豪快に捲ってきたが、最後は他馬と脚色が一緒になった。これで芝2000mのハンデG3では全て後方から捲って4、5、4着。いい脚を使っているが、レースぶりが強引過ぎて届かないレースが続いている。馬体の造りが目立つ馬で能力はあるだけに乗り方次第で一変しそう。外国人騎手を乗せてきたら注意したい。

ケイアイチョウサンは後方から内を突いてメンバー2位タイの34.6秒で伸びて0.2秒差の5着。大外枠から横山典騎手が内に入れて追い込んできたが、位置取りが後ろ過ぎて届かなかった。直線でもう少しスムーズに捌ければ馬券圏内があったかもしれない。成長力あるステイゴールド産駒。ひと息入れて馬体が12キロ増えていたのは好感が持てた。前4走の上がりは全てメンバー1、2位。乗り方次第で突っ込みがある。

サクラアルディートは後方から伸び切れず9着。道中流れに乗れず、位置取りが悪くなったことが堪えた。内田博騎手は途中から位置取りが悪くなるケースが目立つ。ただし今回はサクラアルディートが6歳になって少しズブくなってきた感もある。昨年10月以降の重賞で内田博騎手は[1−0−0−14]で連対は富士Sのダノンシャーク(1人気)のみ。重賞では不振が続いているため注意したい。

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