シンザン記念
レース展望

過去10年で1番人気は[4−1−0−5]で5連対。キャリア4戦以上は[3−0−0−1]、前走朝日杯FSは[4−0−0−2]だが、前走500万条件は[0−0−0−2]、前走OP特別は[0−1−0−1]で不振傾向。2番人気は[2−1−2−5]、3番人気は[1−2−1−6]で各3連対。以前は人気馬が活躍し堅い決着が多かったが、最近5年は必ず6番人気以下が連対し、馬連は80倍、68倍、88倍、67倍、31倍で中穴決着が続いている。1番人気が連対を外すと8番人気以下が連対して荒れる傾向がある。

連対馬20頭のうち9頭が前走連対。前走3着以下から連対した11頭のうち7頭が朝日杯FS組だが、今年は朝日杯FS組が3着のウインフルブルームしかいない。前走10着以下から4頭が連対しており、前走重賞なら着順不問だが、前々走連対していることが条件。6番人気以下で連対した7頭のうち5頭に芝1800mで3着以内があった。マイルより長い距離を経験した強みをレースで発揮する馬が多い。穴で芝1800mで3着以内がある馬に注意。今年はアグネスミニッツ、ウインフルブルーム、ビップレボルシオンが該当する。

ミッキーアイルは新馬戦でアトムに負けたが、京都芝内1600mの未勝利戦を逃げて1分32秒3のレコードで圧勝。朝日杯FSを抽選落ちして臨んだ前走ひいらぎ賞は逃げてメンバー最速の34.7秒でまとめて3馬身半差で圧勝。前半5Fは朝日杯FSより0.9秒遅いが、勝ちタイム1分34秒2は朝日杯FSより0.5秒速かった。スピードの違いで逃げているが、単なる逃げ馬ではない。メンバー唯一のディープインパクト産駒。グリーンベルトを味方にあっさりか。浜中騎手は昨年エーシントップで制しており、2連覇が懸かる。

ウインフルブルームは2走前に千両賞を逃げて1分33秒9の好タイムで3馬身差で圧勝。2着アズマシャトルは次走ラジオNIKKEI杯2歳Sで2着に入った。前走朝日杯FSは好位の外からしぶとく伸びて0.2秒差の3着。外枠から終始外を回り、前に行った馬の中で最先着し力を示した。ロスのある外枠から外を回って崩れなかったことを評価したい。朝日杯FSは時計の掛かるタフな馬場だったが、千両賞で好タイム勝ちしたように時計勝負にも対応できる。前走朝日杯FSを中1週で激走したため、反動がないことが条件。

モーリスは新馬戦を5番手からメンバー最速の33.8秒で差し切り、1分20秒6のレコードで圧勝。馬体の造りは97年のNHKマイルC2着馬ブレーブテンダーに似ているが、バネと柔らかさはモーリスが上か。2走前の京王杯2歳Sは出遅れて最後方からメンバー最速の33.1秒で伸びて0.4秒差の6着。スローの上がり勝負で出遅れは致命的だった。前走万両賞は中団からメンバー2位の35.1秒で抜け出して快勝。スタート、イレ込み、距離延長など課題は多いが能力はある。新馬戦で騎乗した内田博騎手に乗り替わる。

前走ラジオNIKKEI杯2歳S5着のタガノグランパ、同9着のビップレボルシオン、前走未勝利戦を内から差し切ったアグネスミニッツ、前走クリスマスローズS2着のシゲルカガ、中京新馬戦で大外一気を決めたシセイカスガなどが伏兵か。タガノグランパは京都芝1400mの新馬戦を馬なりのまま抜け出して2馬身差で大楽勝。前走ラジオNIKKEI杯2歳Sは出遅れて位置取りが悪くなったが、内を突いてメンバー最速の34.6秒で伸びて0.3秒差の5着まで追い上げた。新馬戦の走りから前走から距離短縮はプラスに働く。

ビップレボルシオンは前走ラジオNIKKEI杯2歳Sで後方から伸び切れず9着。外枠から出遅れて終始外々を回り、勝負どころで強引に上がって行ったことが堪えた。大型馬でもまだ少し線の細さがあるが、東京の新馬戦で強い勝ち方をした馬。後藤騎手から川田騎手に乗り替わる。アグネスミニッツは前走未勝利戦で中団から内を突いてメンバー最速の34.7秒で差し切って快勝。全3走の上がりはメンバー1、2、1位で必ず切れる脚を使っている。今回は内にグリーンベルトがある馬場。前走内から差し切った経験を生かせれば。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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