日経新春杯
レース回顧

サトノノブレスは前半5F60.2秒で逃げて、直線で後続を引き離し、ラスト3Fを11秒台でまとめてレースを制した。誰も行かず仕方なくハナを切る形になったが、マイペースで進めて逃げ切った。昨年の菊花賞2着馬がハンデ55キロ、1枠1番、ルメール騎手で勝ってくださいという条件だったが、その通り逃げて後続を完封し重賞初制覇。馬体は20キロ増えていたが、ボリュームがアップした印象で太くはなかった。菊花賞2着馬が55キロでオープン勝ちのないアドマイヤフライトとラブイズブーシェが56キロというのは、かなり恵まれた印象。今年の中山金杯では有馬記念2着、金鯱賞1着の実績があるオーシャンブルーがハンデG3で57.5キロで勝っている。ハンデキャッパーは池江厩舎の管理馬に甘いハンデを設定しているため注意したい。サトノノブレスは着実にパフォーマンスを引き上げているが、まだ古馬G1で通用するレベルにはなさそう。天皇賞(春)に向けてどこまでステップアップできるか注目したい。

アドマイヤフライトは中団からメンバー最速の34.2秒で伸びてクビ差の惜しい2着。ラスト2F目に11.0秒の高速ラップで引き離されたが、最後は鋭く伸びて差を詰めている。オープン勝ちがなく、重賞では日経賞6着しかない馬が、菊花賞2着馬より1キロ重い56キロを背負ってよく走っている。同斤ならもっと際どい争いになったのではないか。G2でこれだけ走れれば、今後のメドは立ったが、例年よりメンバーレベルが低かったことを考慮しておきたい。5歳馬でも馬体は完成されておらず、まだ緩さが残っている。芝2200〜2400mは[3−3−0−0]。現時点ではこれくらいの距離が合っている。

フーラブライドは4番手からメンバー3位の34.6秒で伸びて0.2秒差の3着。前走愛知杯を50キロの軽ハンデで制したが、牡馬相手のG2で52キロを背負ってパフォーマンスを引き上げた。芝では[3−0−1−0]でまだ大崩れしていない。母の父メジロマックィーン。3000m超の長距離戦に使ってきたら注意したい。ダート路線から転向し、芝の長丁場で活躍したイングランディーレのように活躍できるか。

コウエイオトメは後方から内を突いてメンバー2位の34.4秒で伸びて0.5秒差の4着。池添騎手が一発狙いに徹して内から鋭く伸びてきたが、3着に2馬身差まで追い上げるのが精一杯。京都芝2200〜2400mでは[1−5−1−0]だったが、初めて馬券圏内を外した。末脚の切れ味で勝負するタイプ。もっといい馬場で差し馬向きの展開になれば、突っ込みがあってもおかしくない。

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