中山記念
レース回顧

ジャスタウェイは内ラチ沿いの3、4番手につけ、直線で最内からメンバー最速タイの36.6秒で抜け出して3馬身半差で圧勝した。出遅れたトウケイヘイローが2コーナーで先頭に立ち、前半5F61.1秒(稍重)。ジャスタウェイはスタートを決めて押して内ラチ沿いの好位につけたことが功を奏した。横山典騎手がカンパニーで中山記念を2連覇したときと同じような乗り方で持ってきた。過去10年の中山記念で横山典騎手は関西馬に騎乗すると3戦3勝。横山典騎手はいかにもコースが合わなそうな馬に騎乗すると絶妙な騎乗で持ってくることが多い。ジャスタウェイは馬体がさらに良くなり、相馬眼的に相当なレベルに到達した。このレベルの馬が2番人気で単勝5.3倍というのは滅多にない。次走はドバイデューティフリーに向かう予定。福永騎手の乗り方次第で勝ち負けできそうだ。

アルキメデスは内ラチ沿いの中団につけ、直線で馬群を捌いてしぶとく伸び、際どい2着争いをハナ差で制した。5枠9番スタートから内ラチ沿いに入れてロスなく回ってきた岩田騎手の好騎乗が光った。エクイターフが採用されてからは内側が荒れていても内をロスなく回った馬が有利という傾向が続いている。岩田騎手は馬場が悪化したときは、内ラチ沿いをロスなく回って持ってくることが多い。アルキメデスの半兄アストロロジーは重馬場で2戦2勝の重巧者。アルキメデスも渋った馬場は苦にしない。この一族は渋った馬場で激走することが多いため注意したい。16頭中15頭が重賞勝ち馬という好メンバーが揃ったレースで2着に入ったことは今後に繋がる。芝1800mが合うため、エプソムCに出走したら要注意。

ロゴタイプは好位の内からしぶとく伸びて2着にハナ差の3着。休み明けで馬体が12キロ増えて少し余裕があり、渋った馬場も得意ではないが、馬の地力とCデムーロ騎手の腕で3着を確保した。最後にアルキメデスに競り負けたのは、斤量2キロ差もあるのだろう。極悪馬場の札幌記念の後に疲れが出たようにまだ体質が弱い馬。タフなレースになっただけにこの後少し心配な面があるが、陣営は次走ドバイデューティフリーに向かうと発表した。叩き2戦目は2戦2勝。輸送などクリアしないといけない課題は多いが、勝ち負けを期待したい。

マイネルラクリマは好位の外からしぶとく伸びて3着にクビ差の4着。大外15番枠スタートから終始外を回ったことが堪えた。重巧者だけに馬場が渋ったことはプラスに働いたのは確かだが、上位3頭は内をロスなく回ったことを考えると強いレースをしている。6歳になって馬体がさらに良くなってきており、今年はG2以上でステップアップする可能性が出てきた。ハンデG3を狙らわずに強気にG1、G2を使うことになる。

トウケイヘイローは大きく出遅れた後に外から一気に上がって2コーナーで先頭に立ったが、直線で一杯になって6着。出遅れて前半からあれだけ脚を使ったらさすがに厳しい。スタート後のダッシュが速い馬でそこでアドバンテージを取るのが勝ちパターンだけにその持ち味を殺してはどうしょうもない。休み明けでも仕上がりは悪くなかった。次走はドバイデューティフリーに向かう予定。その後はシンガポールのインターナショナルCも視野に入る。

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