フィリーズレビュー
レース回顧
ベルカントは1枠1番スタートから内ラチ沿いの4番手につけ、直線で最内から抜け出してレースを制した。勝ちタイム1分22秒3は平凡。ニホンンピロアンバーが逃げて前半3F34.6秒、5F58.4秒の緩い流れ。中盤にラップが緩んで前残りになった。ベルカントは1枠1番でも逃げずに好位に控えて直線で抜け出し快勝。レースのラスト3Fは11.7−1.4−12.5秒。ラスト1Fのラップが落ちたが、緩い流れ、上がりの掛かる馬場で差してくる馬がいなかった。ベルカントの優勝はホウライアキコ、ヤマノフェアリーの自滅に助けられた感もある。それでも好位に控えて勝ったことは今後に繋がる。休み明けでも馬体6キロ減できっちり仕上げていた。適距離のここが勝負だったのだろう。次走は桜花賞に向かう予定。距離1F延長、直線の長い阪神外回りでどこまで踏ん張れるか。
ニホンピロアンバーは逃げて最後までしぶとく粘り0.2秒差の2着。直線でエスメラルディーナとの叩き合いを頭差で制した。前走阪神JFで3.2秒差の17着に惨敗、実績のない芝1400mで全く人気がなかったが、逃げて持ち味のしぶとさを発揮した。楽逃げで展開に恵まれた感が強い。最近の重賞は前に行く馬が揃っていても流れが緩んで前に行った馬が有利になることが多い。穴は差し追い込みより前残り。エクイターフの導入で馬場が荒れても内を通った馬が有利で前に行った馬が残りやすくなっている。
エスメラルディーナは外枠から4番手につけ、直線でしぶとく伸びたが、前を捕まえられず0.2秒差の3着。1、2着馬は内ラチ沿いをロスなく回ってきたのに対し、エスメラルディーナはずっと外を回っていた。最後にひと伸びできなかったのは不満だが、外々を回ったことを考えると内容は悪くない。初の長距離輸送をこなしてパドックでは落ち着いていた。桜花賞の出走権を確保したが、距離1F延長はプラスのため、桜花賞を使って欲しいが、今後は適性を考慮してダート路線に向かうことになった。
ホウライアキコは6番手から伸び切れず0.2秒差の5着。勝ったベルカントと同じ35.3秒で上がったが、和田騎手が折り合いを意識し過ぎて控え過ぎ、直線でエスペラルディーナに外から被せられてスムーズさを欠いたことが堪えた。勝負どころで少しズブかったのは久々のせいか。完成度の高さで勝負してきた馬。時期的に他馬との差は少なくなってきている。次走の桜花賞はひと叩きされた上積みが見込める。切れ味優先の外差し馬場になると厳しくなるため、馬場傾向に注意。
ダンスアミーガは内ラチ沿いの中団につけたが、直線で前が壁になって目一杯に追えず0.3秒差の6着。最後は前が詰まって脚を余していた。中1週でも仕上がりは良かったが、脚質的に1枠2番がアダになった。
ヤマノフェアリーは出遅れて最後方からメンバー最速の35.0秒で追い込んで8着。前残りの展開で最後方からでは厳しかった。前走減った馬体は戻っていなかったが細くはなかった。オークストライアルで要注意。
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