小倉記念
レース回顧
サトノノブレスは6番手から外を回って徐々に進出し、メンバー最速タイの35.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分59秒8。土曜の九州スポーツ杯は1分58秒9だったが、雨が降って時計、上がりとも掛かった。メイショウナルトが逃げて前半5F60.0秒。サトノノブレスは外を回って最速上がりで差し切り快勝。不良の菊花賞で2着があるように渋った馬場は苦にしないタイプ。雨で渋った馬場を味方につけたが、G1、G2実績馬がハンデG3で57キロで出走できたのも有利だった。これで休み明けは[3−1−0−0]でリフレッシュすると走るタイプ。久々でもきっちり仕上げてきていた。小倉記念は新潟芝2000mの高速決着で好走した馬が激走する傾向があるが、その通り結果を出した。この傾向は覚えておいて損はない。今後は秋のG1に向けてさらにパフォーマンスを引き上げられるかがカギ。今回のように休み明け、渋った馬場という条件が揃ったときは注意したい。
マーティンボロは後方から捲ってメンバー最速タイの35.3秒で伸びて0.3秒差の2着。道中の手応えが良く、3、4コーナーで一気に上がったぶん最後伸び切れなかったが、サトノノブレスと同じ最速上がりを繰り出している。勝ち馬とは位置取りの差が大きかったが、前走中日新聞杯勝ちがフロックでなかったことを証明した。これで稍重以上では[2−2−1−1]で4着以内を確保。小柄なディープインパクト産駒だが、全兄のフレールジャックと同様に渋った馬場を苦にしないタイプ。雨で内が掘れて外が伸びる馬場になったこともプラスに働いている。ディープインパクト産駒らしい切れ味を持った馬。現時点では高速決着に課題があるが、それを克服できればG2で通用してもおかしくない。
メイショウナルトは前半5F60.0秒で逃げて直線で後続を引き離したが、外から2頭に差されて0.6秒差の3着。マイペースで進めて直線でしぶとく伸びたが、雨で馬場の内側が悪くなったことが堪えた。馬場が渋ったことでより重ハンデが堪えたこともあるのだろう。トップハンデ57.5キロを背負って大崩れしなかったことを評価したい。これで7〜9月は[4−4−1−2]、昨年以降は[2−2−1−0]で安定して走っている。一旦リズムが狂って惨敗すると復調するまで時間が掛かるが、一度好走すると連続して好走するタイプ。次走はサマー2000シリーズの優勝を狙って新潟記念に向かうことになりそうだ。
ニューダイナスティは中団からメンバー3位の35.8秒で伸びて0.7秒差の4着。最後までしぶとく伸びたが、上位2頭に切れ負け。ハンデ55キロは少し恵まれていたが、飛びが大きいだけに渋った馬場が堪えた面もあるのだろう。7〜9月は[3−1−0−3]で夏場に調子を上げるタイプ。最近は中団から差すレースが板につき脚質転換に成功したが、ガツンとした切れる脚がないため、今後も善戦止まりが続きそうだ。
ダコールは後方2番手から捲ったが、直線で伸び切れず7着。3、4コーナーで一気に上がって脚を使い切ったため、直線で伸び切れなかった。雨で馬場が渋ったこともマイナスに働いている。直線が平坦なローカルコースは合っているが、今回も馬場が渋って力を出し切れなかった。ダコールが出走するときは雨が降るケースが非常に多い。良馬場で少し展開が嵌れば、馬券圏内に食い込んできそう。天気と展開待ち。
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