エリザベス女王杯
レース展望

3歳馬と古馬が争う女王決定戦。過去10年の1番人気は[2−2−2−4]で4連対。単勝1倍台は[1−2−1−0]、2倍台は[1−0−1−2]、3倍台は[0−0−0−2]。信頼度は単勝オッズに比例する。1番人気の秋華賞馬は[1−0−1−3]で連対は単勝1.9倍のダイワスカーレットのみ。2番人気は[3−3−2−2]で6連対、3番人気は[0−1−0−9]で1連対。連対馬15頭が5番人気以内だが、時々人気薄が激走して波乱が起きる。過去5年の馬連は1020倍、14倍、7倍、17倍、27倍で中穴が多い。

連対馬20頭のうち14頭にG1連対、3頭にG2またはG3勝ちがあった。牝馬の一線級が揃うため、G1で実績のある馬を重視したい。年齢別では3歳[5−3−2−43]、4歳[3−2−5−43]、5歳[2−4−2−36]、6歳[0−1−1−11]、7歳以上[0−0−0−5]で3歳馬の活躍が目立つ。6歳以上の高齢馬は[0−1−1−16]で1連対のみ。スノーフェアリーが連覇するなど、前年に好走した馬が再度好走することが多い。今年は昨年の1〜3着馬メイショウマンボ、ラキシス、アロマティコに要注意か。

ショウナンパンドラは春のクラシックに使えなかったが、前走秋華賞で初重賞&G1制覇を飾った。内ラチ沿いの中団につけ、メンバー3位の34.3秒で内から抜け出してヌーヴォレコルトをクビ差完封。スタートで寄れて位置取りが悪くなったヌーヴォレコルトより前で進め、直線で内からスムーズに捌けたことが大きかった。糸魚川特別と紫苑Sで出遅れ癖をクリアし、馬込みでタメて直線で抜け出すレースを経験してきたことが繋がったのだろう。春は馬体が薄く非力に映ったが、今は馬体に実が入ってボリュームアップしている。2000m以上の経験はないが、距離はこなすタイプ。2戦連続で嵌るかは微妙だが、内枠を引いたら要注意。

ヌーヴォレコルトは桜花賞3着、オークス1着、秋華賞2着。前走秋華賞はスタートで寄れて位置取りが悪くなり、勝負どころで外に出してメンバー2位の34.0秒で鋭く伸びてクビ差の2着。勝ったショウナンパンドラは内ラチ沿いをロスなく回り、直線で内からスムーズに抜け出したが、ヌーヴォレコルトは勝負どころで外に出した。外を回るロスで着に負けたが、上がりは0.3秒上回っている。ジャパンCに向かう予定だったが、牝馬限定のエリザベス女王杯に使ってきた。秋華賞は栗東に滞在して調整したが、今回は美浦で調整されており長距離輸送がある。輸送で馬体が大きく減らないことが条件。レースが上手く相手なりに堅実に走るタイプ。

メイショウマンボは昨年オークス、秋華賞、エリザベス女王杯を制し、最優秀3歳牝馬に選出された。牝馬限定G1では[3−1−0−2]で昨年のオークスから4戦連続で連対を確保。牡馬混合G2以上では大阪杯7着、宝塚記念11着、京都大賞典10着と惨敗が続いている。牡馬が相手だと萎縮する面でもあるのか。飯田明弘調教師から息子の飯田祐史調教師に引き継がれてから、昨年秋のデキに戻っていないこともあるのだろう。京都芝は[4−1−0−1]の巧者。前走京都大賞典は中団から全く伸びず、かなり不甲斐ないレースだったが、ひと叩きされてどこまで上向いてくるか。前走は馬体16キロ増で過去最高だったことを付け加えておく。

ヴィクトリアマイルを勝ち、宝塚記念で3着に入ったヴィルシーナ、マーメイドSと府中牝馬Sを勝ったディアデラマドレ、昨年の秋華賞2着馬スマートレイアー、昨年の2着馬で牡馬相手の中日新聞杯とオールカマーで2着に入ったラキシス、昨年の3着馬で前走オールカマー5着のアロマティコ、クイーンS勝ち馬キャトルフィーユ、中山牝馬S勝ち馬フーラブライド、前2走札幌記念&府中牝馬S3着のホエールキャプチャなど伏兵は多士済々。連対してもおかしくない馬がかなり多い。ヴィルシーナは牝馬限定G1[2−4−0−1]、良馬場なら[2−3−0−0]。過去2年のエリザベス女王杯は重馬場で2、10着。今年は雨は降らない予報。

ディアデラマドレは府中牝馬Sを後方からメンバー最速タイの33.2秒で直線一気を決めた。直線の伸びは母ディアデラノビアを彷彿させた。半馬身差の2着スマートレイアーより斤量は1キロ軽かった。昨年のエリザベス女王杯は後方から追い込んで0.6秒差の9着。昨年格上挑戦でレースを経験したことが実を結ぶか。スマートレイアーは長距離輸送がある関東圏ではひと息だが、京都&阪神では[4−1−0−0]で連対率100%。距離延長はプラスではなさそうだが、2000mの秋華賞で2着ならこなすと考えるべきか。今年のG1で武豊騎手は[0−0−0−13]だが、以前のように人気馬に騎乗していない。京都芝2200mは得意。

ラキシスは格上挑戦で臨んだ昨年のエリザベス女王杯で2着に入り、今年は牡馬相手に京都記念4着、中日新聞杯2着、オールカマー2着と善戦してきた。芝2200mは[2−2−0−2]の巧者。馬格がないため56キロは気になるが、牡馬相手に揉まれた経験を生かれば。角居厩舎は3頭出し。中距離以上で牡馬相手という点ではフーラブライド(日経新春杯3着)、ヴィルシーナ(宝塚記念3着)、ホエールキャプチャ(札幌記念3着)も当てはまる。今年は距離に課題がありそうな馬が多い。距離2200mと高速馬場がポイントか。過去4年は4コーナー7、10、9、7番手から、メンバー1、1、2、1位の上がりで差した馬が勝っている。

最近の重賞は位置取りで負ける人気馬が異常に多い。前が残りやすい馬場、展開でも後方に控えて届かない位置で進めている。勝ち馬よりかなり速い上がりを繰り出しても届かないのは、まさに位置取り負け。直線で豪快に追うジョッキーに注目が集まりがちだが、スタートを決めて好位で折り合いをつけられる技術も重要。それができない騎手が人気馬に騎乗しているのだから仕方ない。予想にも騎手レベルから位置取り負けするというファクターを入れる必要がある。最近の重賞で誰が位置取り負けをしたのか、なぜ位置取り負けをしたのか、ぜひ見直して欲しい。騎手をネームバリューで評価する時代は終わる。厩舎も馬主も見極める目が重要になる。

★先週の予想結果

◆競馬道場(競馬アナリストGM)
AR共和国杯 馬単2,590円 3連単14,480円的中!◎フェイムゲーム優勝!
武蔵野Sは3歳馬でも大物感あるフィールザスマートが来てくれないかな?

◆MR予想(万馬券MR)
京都ジャンプS 3連単9,350円、AR共和国杯 馬連1,510円的中!
年末の有馬記念まで7週連続G1。エリザベス女王杯は穴馬で勝負!!!

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