天皇賞(春)
レース展望

過去10年で1番人気は[1−0−1−8]で連対は無敗の3冠馬で単勝1.1倍のディープインパクトのみ。最近3年は単勝1倍台のオルフェーヴルが11着、ゴールドシップが5着、キズナが4着に終わった。1番人気は断然人気でも過信禁物。2番人気は[3−2−1−4]で5連対、3番人気は[1−4−0−5]で5連対。10番人気以下が5連対と多い。最近5年の馬連は23倍、68倍、615倍、31倍、20倍で中穴以上の決着が続いている。近年の長距離G1は波乱傾向が強い。10番人気以下の激走に注意。

連対馬16頭が前走3着以内。前走G2で3着以内に入った馬を重視したい。前走G3は[0−0−0−7]、OP特別は[1−1−1−23]で06年以降は[0−0−1−21]で不振が続いている。前走4着以下から連対した4頭は前走G2で5、6、10、10着に負け、天皇賞(春)で4、2、11、14番人気だった。4頭には芝3000m以上の重賞で3着以内があった。長距離実績のある前走G2惨敗馬に注意。逃げ、2番手から連対した3頭は4、14、14番人気だった。穴で極端な人気薄の粘り込みに注意。

キズナは昨年大阪杯で派手な大外一気を決め、天皇賞(春)で単勝1.7倍の断然人気に支持され、後方2番手からメンバー最速タイの34.0秒で追い込んで0.1秒差の4着。ラスト1F過ぎに前にいた馬と同じ脚色になり、最後はホッコーブレーヴに差された。デビュー以来、国内で自分より後ろにいた馬に差されたのは初めて。レース後に左第3手根骨々折が判明。最終調教でもレースの最後の直線でも逆手前のまま走っていた。ギアが上がらなかったのは、馬自身が脚元を気にしてセーブしたのか。位置取りが後ろ過ぎた感もある。

復帰戦の京都記念は後方からメンバー最速の33.3秒で追い込んでハナ+クビ差の3着。スローペースで前に行った2頭に高速ラップでまとめられて届かなかったが、最後は差を詰めていた。骨折明けで馬体は22キロ増。成長分もあるが、パドックでは腹目が少しフックラと映った。前走大阪杯は後方3番手からメンバー2位の36.0秒で追い込んで0.3秒差の2着。直線半ばで大外から一旦先頭に立ったが、内から伸びたラキシスに差されて最後は2馬身差をつけられた。渋った馬場をこなすタイプだけに馬場が敗因ではない。

3、4コーナーで大外を回って追い上げるロスがあったとはいえ、牝馬のラキシスに内から差されて2馬身差をつけられたことをどう考えるか。エンジンの掛かりが遅いため、直線の長い外回りコースの方が得意だが、そういうレベルの問題ではない可能性がある。馬体は8キロ減っていたが、ひと叩きされて上積みを感じさせた。昨年以降は[1−1−1−1]で大阪杯の1勝しかしていない。凱旋門賞を目指すためにも天皇賞(春)は結果が求められる一戦になる。ダービーで負かしたエピファネイアはジャパンCを好タイムで圧勝している。

ゴールドシップは1番人気に支持された有馬記念で3着。続くAJC杯で単勝1.3倍の断然人気に支持されたが、後方から伸び切れず7着に終わった。前走阪神大賞典は後方から少しずつポジションを上げて4コーナーで先団に取りつくとメンバー最速の35.5秒で後続を引き離し、阪神大賞典3連覇を達成した。時計、上がりの掛かる阪神は[6−1−0−0]で宝塚記念を連覇しているが、13年以降、阪神以外では[0−1−2−6]で札幌記念2着と有馬記念3着2回があるのみ。札幌、中山も時計の掛かる馬場だった。

高速馬場の京都では[1−0−0−3]で天皇賞(春)は5、7着。東京では[1−0−0−2]でダービー5着、ジャパンC15着。古馬になってから高速馬場の京都、東京では連対がない。先週の京都は時計、上がりとも速い超高速馬場。これを克服できるかが最大のポイントになる。最近2年の天皇賞(春)は5、7着に終わったが、いずれも出遅れている。スタミナはあるため、スタートを決めて逃げまたは先行してスタミナ&地力勝負に持ち込めば、高速馬場をこなしてもおかしくない。このあたりを横山典騎手がどう考えるか。

日経新春杯と日経賞を連勝したアドマイヤデウス、天皇賞(春)を2連覇したフェノーメノ、昨年の天皇賞(春)2着馬ウインバリアシオン、同3着馬ホッコーブレーヴ、昨年の菊花賞2着馬サウンズオブアース、昨年京都大賞典と金鯱賞を連勝したラストインパクト、ダイヤモンドSを連覇したフェイムゲーム、前走阪神大賞典2着のデニムアンドルビーなど伏兵は多士済々。アドマイヤデウスは前走日経賞を強い内容で快勝。2着ウインバリアシオン、3着ホッコーブレイヴは昨年の天皇賞(春)2、3着馬だけに3連勝でG1初制覇もあるか。

天皇賞(春)3連覇が懸かるフェノーメノは前4走14、8、10、8着と不振が続いている。昨年本調子でない状態で天皇賞(春)を勝った反動があるのか、精彩を欠いている。ウインバリアシオンは前走日経賞2着で復調気配。京都の長距離G1は[0−2−1−0]で複勝率100%。サウンズオブアースは前走日経賞で4着に終わったが、出遅れて最後方からのレースになり、直線でもスムーズさを欠いたことが敗因。叩き2戦目で一変するか。デニムアンドルビーは前走阪神大賞典でゴールドシップに完敗。今回は前走とは馬場が違う。

★先週の予想結果

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◆MR予想(万馬券MR)

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