スプリンターズS
レース展望

秋のスプリント王決定戦。過去10年で1番人気は[4−2−0−4]で6連対。日本馬は牡馬[1−0−0−1]、牝馬[1−2−0−1]。単勝3倍以下の日本馬は[2−1−0−1]で連対率75%。2番人気は[1−5−0−4]で6連対、3番人気は[2−1−1−6]で3連対。連対馬15頭が5番人気以内。09〜11年は6、10、9番人気が連対して荒れたが、最近5年は9、10、13番人気が連対し、馬連は99倍、130倍、5倍、4倍、73倍で中穴以上の決着が多い。大穴で10番人気以下の激走に注意。

連対全馬が前走重賞に出走し11頭が前走3着以内。前走4着以下から連対した9頭のうち8頭にG1連対、残る1頭にG1で3着があった。前走4着以下に負けたG1実績馬の巻き返しに注意。年齢別では、3歳[1−0−1−9]、4歳[3−2−4−13]、5歳[2−6−3−36]、6歳[2−1−2−34]、7歳以上[2−1−0−39]。最近4年の連対馬8頭のうち7頭が4、5歳馬。人気の4、5歳馬を重視したい。3歳馬はアストンマーチャンの1連対のみ。7歳以上で連対した3頭のうち2頭は外国馬だった。

ベルカントはフィリーズレビューを勝った後不振に陥ったが、アイビスSD、北九州記念を連勝して復活してきた。アイビスSDは外ラチ沿いを先行し、メンバー4位の31.9秒で抜け出して2馬身差で圧勝。有利な外枠からスムーズなレースで快勝。他の騎手たちは腫れ物には触れないレースをしていた。前走北九州記念は内ラチ沿いの5番手からメンバー5位タイの33.7秒で抜け出して1分7秒3で優勝。前半3F32.7秒のハイペースで前に行った馬はみな失速したが、ベルカントは好位から上がりを33秒台でまとめている。

今夏に馬体が充実し、調教で抜群の動きを見せているように本格化してきたのだろう。昨年新潟で行われたスプリンターズSは3番手からしぶとく粘って0.1秒差の5着に粘った。斤量は53キロだったが、3歳の時点で2着ストレイトガールとタイム差がなかった。武豊騎手はスプリンターズSで1番人気[2−2−0−0]、2番人気[0−1−1−1]、3番人気[0−0−1−1]。先週時点で重賞299勝。300勝達成はシリウスSか、それともスプリンターズSか。前走北九州記念のように内枠が理想。枠順に注目したい。

ウリウリは安土城Sを1分19秒0のレコードで優勝。CBC賞はメンバー3位の34.4秒で最内から差し切って1分9秒1(重)で優勝。2、3着馬が外を回ったため、内枠からロスなく進めたことが有利に働いたが、実質トップハンデ55.5キロを背負い、初の芝1200m、重馬場で最内から差し切ったことを評価したい。前走セントウルSはスタートが遅く後方を進んだが、直線で馬群に突っ込み、メンバー最速の32.8秒で追い込んでハナ差の2着まで追い上げた。開幕週の馬場で並の馬では届かない位置から伸びてきた。

距離を短くして末脚の威力が増している。セントウルSの上がり32.8秒は鬼脚。あの末脚なら展開が少し味方すれば、直線一気を決められるかもしれない。ただし中山は開幕週では外差しがバンバン決まったが、開催が進んで馬場が踏み固められると内を通った馬が有利になってきている。そのあたりを岩田騎手がどう考えてどう乗るかがポイント。岩田騎手は夏に重賞を勝ち過ぎたため、 サトノラーゼン 、レッツゴードンキなどで調整していたが、先週のオールカマーでヌーヴォレコルトが2着に入ったように調整は終了したか。

ストレイトガールはヴィクトリアマイルでG1初制覇。国内のスプリントG1では昨年高松宮記念(不良)3着、スプリンターズS(良発表も小雨で緩い馬場)2着、今年高松宮記念(稍重)13着。G1ではまだパンパンの良馬場で走ったことがない。ちなみにヴィクトリアマイルは1分31秒9で決着したように良馬場の超高速馬場だった。前走セントウルSは中団からメンバー3位タイの33.2秒で伸びて3着にハナ差の4着。外めの枠から終始外を通って33.2秒でまとめたようにG1前哨戦としては4着でも上々の内容だった。

前走セントウルSは休み明けで少し仕上げに余裕を持たせており、かつ他馬より重い55キロを背負っていた。勝ったアクティブミノル、2着ウリウリは今回斤量が1キロ増えるが、ストレイトガールは同斤の55キロで出走できる。13年以降、叩き2戦目は3戦3勝。初G1制覇となったヴィクトリアマイルも叩き2戦目だった。6歳牝馬が秋を迎え、何となく馬体がまとまり過ぎているような感はあるが、良馬場なら相手なりに堅実に走るタイプ。13着に惨敗した高松宮記念は稍重で大外18番枠。枠順と馬場状態に注目したい。

スプリンターズSと高松宮記念で2着があるハクサンムーン、今年の高松宮記念3着馬ミッキーアイル、同5着馬コパノリチャード、セントウルS勝ち馬アクティブミノル、函館スプリントS勝ち馬ティーハーフ、キーンランドC勝ち馬ウキヨノカゼ、オーシャンS勝ち馬サクラゴスペル、昨年のスプリンターズS3着のレッドオーヴァル、昨年のセントウルS勝ち馬リトルゲルダ、香港から参戦してきたリッチタペストリーなど伏兵は数多い。昨年以降にスプリントG1は3戦行われたが、全て馬場が渋っていたことを考慮したい。

ハクサンムーンはスプリントG1[0−2−1−2]で13年のスプリンターズSはロードカナロアに0.1秒差の2着がある。休み明けの前走セントウルS8着は不甲斐なかったが、叩き2戦目で6歳馬がどこまで変わってくるか。ミッキーアイルは古馬マイルG1ではボロ負けが続いているが、高松宮記念で0.1秒差の3着に入った。休み明けになるが、坂路で3週連続50.8秒を出している。コパノリチャードは近走不振だが、14年の高松宮記念を勝ったMデムーロ騎手に戻る。休み明けでも入念に乗り込んで仕上げている。

アクティブミノルはセントウルSを前半3F34.0秒の緩い流れで逃げ切った。前走も前に行く馬が多かったが、今回も同じような流れになれば。ティーハーフは函館スプリントSで豪快な大外一気を決めた。1分7秒台の持ちタイムがないため、時計、上がりが掛かった方がいい。香港からはリッチタペストリー(セ7)が出走する。アメリカのダ1200mでG1勝ち、ドバイゴールデンシャヒーンで2、3着がある。今年の高松宮記念は香港のエアロヴェロシティ(セ7)が4番人気で優勝。鞍上にルメール騎手を配してきたのが不気味。

★先週の予想結果

◆競馬道場(競馬アナリストGM)
オールカマー 馬連1,010円、神戸新聞杯 馬連910円的中!

◆MR予想(万馬券MR)
オールカマー 馬連1,010円、神戸新聞杯 馬連910円的中!
穴馬はムーンライトH・ウインリバティ(6人、単勝9.8倍)優勝!

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