阪神カップ
レース回顧

ロサギガンティアはスタートを決めて好位につけ、メンバー4位タイの34.5秒で抜け出すと最後はダンスディレクターとの叩き合いをハナ差で制した。アクティブミノルが逃げて前半3F34.6秒、5F57.9秒の平均ペース。直線でダンスディレクターが差し切る勢いで伸びてきたが、最後にひと伸びして抜かせなかった。前走勝ったオーロCと同様に稍重で少し時計の掛かる馬場。これも味方したのだろうが、Mデムーロ騎手による部分も大きいのだろう。これでMデムーロ騎手が騎乗して2戦2勝(いずれも重賞)。他の騎手では伸びないところからひと伸びするのは技術力の高さ。これでチャンピオンズCのサンビスタから4週連続で重賞制覇となった。藤沢和厩舎は今年の重賞[1−0−0−32]で4月以降[0−0−0−23]で不振が続いていたが、角居厩舎と同様にMデムーロ騎手に助けられた。ロサギガンティアはフジキセキ産駒で芝1400mがベスト。来年は安田記念が目標になる模様。信頼度が高い馬ではないが、芝1400mに出走したら要注意。

ダンスディレクターは後方からメンバー最速の34.2秒で伸びてハナ差の2着の惜しい2着。直線で大外から差し切る勢いで伸びてきたが、ロサギガンティアに並んだところで相手がひと伸びしたため捕まえられなかった。稍重の馬場で好位につけた馬が1、3、4着に粘ったことを考えると強い内容。やはりG1級の末脚を持っている。まだ重賞勝ちはないが、CBC賞(G3)2着、阪神カップ(G2)2着と着実にパフォーマンスをアップさせている。ここで賞金を加算できたことは今後に向けて大きい。芝1200mでビッグアーサーを負かす可能性を持った馬。高松宮記念に向けて芝1200mをもう1回使っておきたい。

ビッグアーサーは1枠1番スタートから内ラチ沿いの好位につけ、直線で馬群を割って抜け出したが、外から2頭に差されて0.2秒差の3着。最終週で馬場の内側が荒れており、外を通った馬が有利な馬場。結果的に1枠1番がアダになったが、芝1400mでは芝1200mほど切れる脚を使えないこともあるのだろう。芝1400mをこなせないことはないが、もっとスピードを生かせる馬場が合っている。ずっと馬体が太い状態で走っており、もっと仕上げて馬体を絞り込めば、パフォーマンスアップ可能。芝1200mなら強気のレースで勝てる馬。高松宮記念に向けてひとつずつ課題をクリアしていきたい。

サンライズメジャーは好位から伸び切れず0.5秒差の4着。直線でごちゃついたラスト100mくらいしか追えなかった。直線でスムーズなら3着と際どかったのではないか。芝1400〜1600mなら相手なりに堅実に走るタイプ。阪神は[1−1−4−2]、京都は[4−3−0−3]で直線が平坦な京都の方が合っている。年明けの京都開催で注意したい。

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