共同通信杯
レース回顧

ディーマジェスティは内ラチ沿いの中団からメンバー最速の34.9秒で差し切ってレースを制した。リスペクトアースが逃げて前半3F35.8秒、5F60.0秒(稍重)の平均ペース。勝ちタイムは1分47秒4。ディーマジェスティは3、4コーナーで行きっぷりが悪く、蛯名騎手の鞭が飛んだが、直線に向くとしぶとく伸びて先に抜け出したイモータルを差し切った。内を通った馬が有利な馬場でロスなく回って脚をタメた馬が直線で伸びていたが、ディーマジェスティも内をロスなく回ってきた。蛯名騎手は土曜のクイーンCで同じようにロスなく回ってフロンテアクイーンを2着に持ってきている。前走東京芝2000mの未勝利戦をメンバー最速の33.5秒で差し切ったが、8枠14番枠から終始外を回っており、着差以上に強い内容だった。いい脚を長く使え、追って味のあるタイプ。穴で一発があればこの馬とみていたが正解だった。蛯名騎手、二ノ宮厩舎はともに共同通信杯で最多の4勝目。騎手も厩舎も勝ち方を熟知している。最近の皐月賞は共同通信杯から直行した馬が活躍しているため、皐月賞に直行することになりそうだ。

イモータルは外枠スタートから3番手につけ、メンバー3位の35.5秒で早めに抜け出したが、ディーマジェスティに差されて0.2秒差の2着。外枠から積極的なレースをして直線で抜け出したように見せ場十分の内容。前走朝日杯FSはイレ込みが激しく、レースでは出遅れて道中掛かって自滅したが、今回は3番手で折り合いがついた。パドックではチャカチャカしてテンションが高かったが、雄大な馬体は目立っていた。これで左回りでは新馬戦1着、サウジアラビアRC2着、共同通信杯2着。あらためて力があることを示した。春の目標はNHKマイルC。皐月賞をステップにするプランがある模様。

メートルダールは最後方からメンバー2位の35.0秒で大外から伸びて0.3秒差の3着。いい脚を長く使っているが、後方から大外を回って追い上げる形では厳しかった。前半から押して行けば中団あたりにつけられないこともなさそうだが、そうすると終いの脚に影響する。スタートダッシュが改善され、行きっぷりが良くなるまではこういうレースを続けて展開待ちか。今後も勝ち切れないレースが続きそうだ。

スマートオーディンは内ラチ沿いの3、4番手につけたが、直線で伸び切れず1.3秒差の6着。道中折り合いを欠いて武豊騎手のへっぴり腰が炸裂。武豊騎手が騎乗すると馬が気持ちよくなるのか、折り合いを欠く馬が非常に多い。陣営はかなり入念に乗り込んでいたが、東京に輸送して馬体が12キロ増え、過去最高を更新していた。そのあたりの影響もあるのだろう。

ハートレーは大外枠から中団につけたが、直線で全く伸びず9着に終わった。直線でメートルダールに被せられると手前を替えて内に寄れていた。仕上がりは良さそうに映ったが、緩い馬場が影響したのだろうか。ホープフルSが強かっただけに意外な負け方。今後はひと息入れて皐月賞に直行する予定。

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