中日新聞杯
レース回顧
サトノノブレスは内枠スタートから6番手につけ、メンバー10位の34.4秒で差し切ってレースを制した。ロンギングダンサーが逃げて前半5F62.1秒のスローペース。例年の開幕週とは違う外から差しにくい馬場で差し追い込み馬は不発に終わった。サトノノブレスはトップハンデ58キロを背負っていたが、スローペースで絶好位につけたことが大きかった。上がり10位で勝てたのは、スローペースと外から差しにくい馬場のおかげ。G2の金鯱賞で2、3着がある馬がハンデG3でトップハンデ58キロを背負って実力を示した。池江厩舎の管理馬は一度不振に陥るとそのまま引退する馬が多いが、サトノノブレスは復活を果たした。これで芝2000mは[2−2−2−1]で天皇賞(秋)8着を除き3着以内を確保。今後は芝2000m前後を中心に使っていくことになりそうだ。ただしG3ではさらにハンデが重くなる。
ファントムライトは戸崎騎手が押して3番手につけ、メンバー12位の34.7秒でしぶとく伸びて半馬身差の2着。戸崎騎手がスローペースを読んで前につけたことが功を奏した。昨年9月以降全て芝2000mのOP以上を使われて3、3、3、2、2着。勝ち切れないが、レースを使われながら少しずつパフォーマンスを引き上げている。オペラハウス産駒で少し時計の掛かる馬場が合うタイプ。その点で時計、上がりの掛かる中京も良かったのだろう。今年7歳になったが、この条件ならまだやれそうだ。
レコンダイトは中団からメンバー7位タイの34.3秒で伸びて0.1秒差の3着。外枠スタートから武豊騎手が内に入れてロスなく回ってきたことが最後の伸びに繋がっている。昨年の目黒記念(G2)で2着に入った馬が前走1600万条件を勝った馬と同じ55キロ。近走不振で人気の盲点になったが、ハンデ戦の鉄則通り、斤量に恵まれた馬が激走した。切れより地力タイプのため、時計、上がりが掛かる中京も合うのだろう。休み明けで馬体が12キロ増え、パドックではうるさかった。距離は2000mが合っている。
ヤマニンボワラクテは2番手から早めに先頭に立ったが、最後に一杯になって0.2秒差の4着。藤懸騎手が積極的なレースをして見せ場を作った。オープン入りしてAJCC5着、中日新聞杯4着と重賞で善戦を続けている。タフな馬だが、かなり使い込んでいるため、次走は状態面に注意。
バウンスシャッセは中団後ろの内からメンバー5位タイの34.2秒で伸びて0.2秒差の5着。直線で前が詰まって外に持ち出すロスがあった。そこがスムーズなら勝ち負けに持ち込めたかもしれない。ひと叩きされたことで馬体が6キロ絞れ、前走より良くなっていた。切れより地力タイプで中京は合っている。
クルーガーは出遅れて後方からメンバー3位の34.0秒で伸びて0.3秒差の6着。スローペース、外差しが決まりにくい馬場で大外枠から出遅れて外々を回っては厳しかった。G3で通用する力を持っているが、今回はテン乗り騎手の影響もあり、本来の力を出せなかった。
ヒストリカルは後方からメンバー最速の33.8秒で追い込んで0.3秒差の9着。今調子が良く最速上がりを繰り出したが、スローペース、外差しが決まりにくい馬場で大外ブン回しでは厳しかった。展開、馬場、コース取りが嵌れば、どこかで大仕事をしてもおかしくない。
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