毎日杯
レース回顧

スマートオーディンは後方からメンバー最速の32.7秒で上がって豪快な大外一気を決めた。ディープエクシードが逃げて前半5F61.6秒のスローペース。ラスト3Fの上がり勝負になり、速い上がりを繰り出した馬が上位を独占した。阪神は桜花賞を前に例年通り切れ味優先の外差し馬場にシフト。この時期は芝の成長が速く、馬場が乾いたことで上がりが速くなった。スマートオーディンはスローペースになった東スポ杯2歳Sでメンバー最速の32.9秒で大外一気を決めた馬。平均ペースで流れた共同通信杯は惨敗したが、得意のスローの上がり勝負で速い上がりでまとめて快勝。直線では軽く仕掛けただけで鞭を入れていなかった。前走は東京に輸送して馬体が12キロ増えて太めが残っていたが、今回は馬体が10キロ絞れていた。これで484キロ以下では3戦3勝。スローペースで折り合いがつけば、32秒台で上がれることをあらためて示した。今後は京都新聞杯からダービーに向かう予定。今年の3歳馬はレベルが高く、上がりの速さだけでは通用しない。ダービーに向けてどこまで地力を強化できるか。

アーバンキッドは好位から最内を突いてメンバー3位の33.0秒で伸びて0.2秒差の2着。1キロ重い57キロを背負って32秒台でまとめたスマートオーディンには完敗。前走アーリントンCは道中外を回って折り合いを欠いたが、今回は内枠スタートから馬を前に置いて折り合いがついた。前走よりいい内容で2着を確保し、賞金を加算することができた。大物感はないが、相手なりに堅実に走るタイプ。今年の3歳重賞で石橋脩騎手は[1−2−0−1]で連対率75%。次走はNHKマイルCに直行する予定。

タイセイサミットは4番手からメンバー5位の33.3秒で伸びて0.3秒差の3着。切れより地力タイプだけにスローペースでレースの上がりが33.3秒では厳しかった。もっとタフな馬場が上がりが掛かるレースが合っている。レース後に右前第一指骨の剥離骨折が判明。復帰は秋以降になりそうだ。

ロワアブソリューは中団から伸び切れず0.5秒差の5着。折り合いは許容範囲だったが、直線でごちゃついて追い出しが遅れるロスがあった。スローペースで究極の上がり勝負になっただけに致命的なロス。まだ馬が若くレースが下手だが、馬体の造りは良く能力はある。賞金を加算できなかったため、次走は自己条件か。

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