福島牝馬S
レース回顧
マコトブリジャールは2番手からメンバー5位タイの34.5秒で抜け出してレースを制した。前に行く馬が揃っていたが、ミナレットが出遅れ、オツウが逃げて前半5F60.7秒のスローペース。中盤に流れが緩んでラスト3Fが11.8−11.3−11.5秒の高速ラップが刻まれ、前残りになった。マコトブリジャールは先行して抜け出す勝ちパターンに持ち込んで重賞初制覇。スローペースで中盤に流れが緩んでも捲ってくる馬がいなかった。前走愛知杯でシンガリの18着に負けたことで15番人気だったが、芝1800mはベストで牡馬相手の福島テレビオープンとカシオペアSで3着があった。展開と位置取りが嵌り、他の有力馬が走らな過ぎた印象が強いが、これまで惨敗しても先行して粘り込むレースを続けてきたからこそ、チャンスが回ってきたのだろう。400キロ台の小柄な牝馬が6歳になり、重賞10戦目で初制覇。6歳になっても勝負根性は衰えておらず、心肺機能の高さも維持できている。次走はヴィクトリアマイル。先行して粘り込むレースでどこまで踏ん張れるか。
シャルールは6、7番手からメンバー最速タイの34.2秒で伸びて0.2秒差の2着。最後は鋭く伸びてきたが、前残りの展開で勝ち馬に並ぶところまで行かなかった。大外枠スタートから好位につけたが、その後に少し下げたことが結果的にマイナスに働いている。前走初音Sは3番手からメンバー最速の33.6秒で抜け出して好タイムで圧勝しただけにもっと強気なレースをしていれば、勝ち負けできたのではないか。それでも久々の重賞挑戦でメドの立つ内容。これで芝1800mは[3−2−0−1]で出遅れたスイートピーSを除き連対を確保している。小回りコースは問題なというより、むしろ合っている。今年3月13日以降の芝1800m以上の重賞で大外枠に入った馬が8番人気以内なら[5−1−0−1]。JRAは強い馬を意図的に大外枠に入れている点に注意したい。次走はヴィウトリアマイル。夏のクイーンSに出走したら要注意。
オツウは前半F60.7秒のスローペースで逃げて最後までしぶとく粘り0.2秒差の3着。これで芝戦でスローペースで逃げたときは[1−0−2−0]。今回は前に行く馬が揃っていたが、ミナレットが出遅れ、ウインリバティが控えたことでマイペースで進められたことが大きかった。オープン以上では[0−0−3−7]で3着止まりが続いている。
アースライズは後方からメンバー最速タイの34.2秒で伸びて0.4秒差の4着。最初から行き気がなく後方に下げ、勝負どころではスペースがなく追い出しが遅れたが、直線で外から鋭く伸びてきた。丸山騎手が消極的なレースをしたのは、馬体が14キロ減っていたこともあるか。最終調教の動きが地味に映ったように本来のデキにはなかったのではないか。
ハピネスダンサーは好位から伸び切れず0.4秒差の6着。勝負どころで外を回したことが影響したのか、直線で伸び切れなかった。全5勝のうち4勝が直線が平坦な京都&小倉。中山ほど急ではないが、直線の坂が影響したのか。前2走よりスムーズなレースができただけに物足りない内容。それでも直線が平坦なコースに出走したら見直したい。
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