フローラS
レース回顧
チェッキーノは大外枠スタートから8番手につけ、メンバー最速タイの34.6秒で差し切り3馬身差で圧勝した。クィーンズベストが逃げて前半5F59.7秒は、過去10年で最も速い流れ。道中の最も遅いラップが12.0秒。3歳牝馬には厳しい流れで地力の問われるレースになった。チェッキーノは流れが向いたこともあるが、不利な大外枠から終始外を回って3馬身差で圧勝したように今回のメンバーでは力が一枚上だった。1番人気のビッシュが最後方からのレースをしたことも結果的にプラスに働いている。これで未勝利、アネモネS、フローラSを3連勝。これまで4戦して上がりは全てメンバー最速。コディーノの全妹が力をつけてきた。次走はオークス。距離2400mはベストではないが、3歳牝馬同士ならこなしてもおかしくない。上がりが掛かった方がいいが、流れが速くなるとスタミナが問われる。逆にスローペースで上がりが速くなるとこれまで33秒台で上がったことがないため、切れ負けする可能性がある。このあたりをルメール騎手がどう考えてどう乗るかがポイントになる。
パールコードは好位からメンバー5位タイの35.3秒で伸びて0.5秒差の2着。チェッキーノに切れ負けして離れたが、最後までしぶとく伸びて2着を確保した。もっと緩い流れならラスト3Fを11秒台でまとめて粘り込めるが、速い流れで最後ジリジリになった。輸送が影響したのか、馬体が14キロ減っていたが、パドックを見る限り細くはなかった。ただし陣営には馬体減が誤算だった模様。オークスの出走権を獲ったが、大幅馬体減で激走したため、現時点で出否は未定となっている。
アウェイクは8番手からメンバー5位タイの35.3秒で伸びて0.6秒差の3着。直線で外から交わされた後に外に持ち出すロスがあったが、そこからひと伸びして3着まで追い上げた。2走前の東京の未勝利戦でも外に持ち出してからひと伸びして差し切っている。朝日杯FS勝ち馬ゴスホークケンの半妹。まだ馬体に華奢な部分があるが、馬が走りに前向きで最後まで諦めない勝負根性がある。次走はオークス。内でタメにタメて一発狙いに徹してどこまでやれるか。
フロンテアクイーンは5番手から伸び切れず0.6秒差の4着。好位で流れに乗ったが、流れが速かったこともあり切れる脚を使えなかった。パドックでは前走よりマシだったが、まだ煩さが残っており、レースでも少し折り合いを欠き気味だった。馬体は6キロ増えて全体的にしっかりして良くなっていたが、まだ精神面に課題がある。
ビッシュは最後方から大外を回ってメンバー最速の34.6秒で追い込んで0.7秒差の5着。勝ったチェッキーノと同じ上がりを繰り出したが、最後方からでは厳しかった。前走は6、7番手につけていたが、今回は横山典騎手が最初から行き気がなかった。前走10キロ減った馬体がさらに4キロ減。そのあたりを考慮して無理しなかったのだろう。届かなかったが、持ち味の末脚の持続力を見せている。
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