青葉賞
レース回顧
ヴァンキッシュランは好位の内で脚をタメ、メンバー2位の34.5秒で抜け出してレースを制した。マイネルハニーが逃げて前半5F61.3秒のスローペース。6F目からラスト2F目まで11秒台のラップが6F続き、スローペースでも差し馬向きの展開になった。ヴァンキッシュランは好位の内で脚をタメ、前が飛ばして離れても追いかけず、差し馬が上がってくるのを見てから追い出して一気に抜け出した。前半スローでも途中から隊列が縦長になっただけに好位の内で流れに乗れたことも大きかった。勝ちタイム2分24秒2は優秀だが、翌日の1000万条件を勝ったマイネルサージュが2分24秒1。流れと位置取りが上手く嵌った感がある。これで[3−3−1−0]になったが、1位降着があり、実質は未勝利から4連勝。かなり使い込んでいる点は気になるが、角居厩舎だけに上手く仕上げてくるか。ダービーはこれまでとメンバーが違うが、末脚の持続力を武器に強気なレースをするのだろう。
レッドエルディストは後方からメンバー最速の33.9秒で大外から追い込んで0.2秒差の2着。ダービーの出走権を確保した。スローペースで後方から厳しいレースになったが、途中からマイネルハニーが飛ばして差し馬向きの展開になったことがプラスに働いている。前走大寒桜賞の勝ちタイムは遅いが、メンバー最速の33.8秒で差し切ったことはダテではなかった。以前はタフな馬場をこなす地力タイプに映ったが、ここにきて33秒台の最速上がりを2戦連続で繰り出したように馬が変わってきている。まだキャリア4戦で幼さがあり、レースも上手くないが、スタミナがあり、末脚の威力も備えている。次走ダービーがスタミナが問われる消耗戦になると激走があるかもしれない。
レーヴァテインは中団の外からメンバー3位の34.7秒で伸びて0.7秒差の3着。大外枠スタートから外を回っていい脚を長く使ったが、最後は一杯になった。隊列が縦長になったぶん余計に脚を使わされたことが堪えている。ルメール騎手は「前走からレース間隔が空いたことで息が苦しくなった」とコメント。同コースの500万条件でヴァンキッシュランと接戦したが、今回は水をあけられた。500万条件はスローの上がり勝負だったが、今回は中盤から流れが速くなったことで現時点で体力の差が出たのだろう。これから馬体が成長してしっかりすれば走ってくる。
プロディガルサンは好位から伸び切れず0.9秒差の4着。いつもより前につけて積極的なレースをしたが、ラスト7Fから11秒台のラップが続く展開で最後は一杯になった。馬体が8キロ増えていたが、前走減ったぶんが戻ったもの。ただしパドックでは馬体のバランスがひと息に映ったようにまだ完調ではなかったのだろう。おそらく賞金的にダービーに出走可能。ひと叩きされたことでどこまで変わってくるか。
メートルダールは後方から早めに上がってきたが、直線で一杯になって1.1秒差の5着。ダービーの出走権を獲ろうとボウマン騎手が早めに動いたが、隊列が縦長になったぶん余計に脚を使わされたことが堪えた。これまで必ずメンバー1、2位の上がりを繰り出していた馬が、メンバー4位の35.1秒で初めて最後に一杯になった。中盤から流れが速くなったことで距離適性の差が出たのだろう。今後は中距離を使うことになる。
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