平安S
レース回顧

アスカノロマンは外枠スタートからハナを切ってマイペースで進め、直線で後続を引き離し、メンバー3位の37.2秒でまとめて5馬身差で圧勝した。前に行く馬が揃っていたが、前半5F61.3秒の緩い流れになり、昨年と同様に逃げた馬と2番手につけた馬で決着。アスカノロマンはマイペースで逃げたこともあるが、勝負どころで他馬と手応えが違っていた。アウォーディーの回避で1番人気に支持されたが、全く危なげのない内容で重賞2勝目。かなり使い込んでいるが、パドックでは馬体の張り良く踏み込みもしっかりしていた。5歳になって充実期に入り、使い込んでもデキが落ちてこない。心肺機能が高いアグネスデジタル産駒。まだ5歳馬で馬体的にまだこれから強くなる余地がある。次走は帝王賞に向かう予定。ホッコータルマエ、コパノリッキーなど一線級を相手にどんなレースを見せてくれるか楽しみだ。

クリノスターオーは2番手からメンバー9位の37.8秒でしぶとく伸びて0.8秒差の2着。直線で外から飲み込まれそうになったが、しぶとく伸びて2着を確保した。勝負どころでズブいため、外から捲られると良くないが、そこで踏ん張って先団にいればしぶとく伸びてくるタイプ。まさにその通りのレースぶりだった。昨年のアンタレスS以降、勝ち切れないレースが続いているが、今回は調教の動きが良くなっていた。これで平安Sは1、2、2着。目標にしてきたレースで仕上げた結果なのだろう。休み明けを除き、京都ダートは[4−2−0−2]。直線が平坦の京都では堅実に走っている。

クリソライトは好位の外からメンバー5位タイの37.6秒で伸びて2着に頭差の3着。前に行って粘り込むのが勝ちパターンだが、前走アンタレスSで押しても前に行けなかったため、最初から控えるレースをしたようだ。58キロを背負って力のあるところを見せたが、やはり地方の時計の掛かるダートの方が合うのだろう。ダートで逃げまたは先行したときは[6−4−0−1]。ダ2000m以上の地方交流重賞で注意したい。

マイネルクロップは4番手からメンバー7位タイの37.7秒で伸びて2着に0.1秒差の5着。近走大不振で15番人気だったが、好位からしぶとく伸びて見せ場を作った。直線でもう少しスムーズなら馬券圏内があったかもしれない。京都ダートは[4−4−3−4]。人気がなくても京都ダートでは注意したい。

ロワジャルダンは好位から伸び切れず10着。Mデムーロ騎手が騎乗して2番人気に支持されたが、直線で全く伸びるところがなかった。昨年10月からかなり使い込んでおり、2戦連続で関西に輸送があるため、最終調教が軽めだった。相手なりに堅実に走るタイプだが、連戦の疲れがあるのだろう。ひと息入れて秋に備えたい。

ドコフクカゼは後方から伸び切れず11着。2枠2番に入ったが、後方に下げて外をブン回すロスのあるレースで全く見せ場なし。マーチSに続き、中1週で使った影響があったのか、本来の走りではなかった。これで重賞では[0−0−2−6]。チグハグなレースが続いている。今年の重賞で岩田騎手は[0−1−3−25]、4月以降は[0−0−0−10]。長いトンネルに入っている。

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