鳴尾記念
レース回顧

サトノノブレスは4番手から徐々に押し上げ、メンバー4位タイの34.8秒で抜け出して最後はステファノスの追撃をクビ差振り切ってレースを制した。勝ちタイム1分57秒6はレコード。メイショウナルトが逃げて前半5F59.0秒の平均ペース。開幕週で馬場が良く、前に行った馬が有利な馬場状態だった。サトノノブレスは先行して抜け出す正攻法のレースで快勝。G2勝ちがあり、中日新聞杯を58キロで勝った馬が56キロで出走できたのはやはり有利だった。これでG2以下の芝2000mは[3−2−2−0]で複勝率100%をキープ。2着ステファノスとは使われていたぶんと枠順の差もあるのだろう。6歳馬でも衰えはなく、中距離では安定している。次走は宝塚記念。天皇賞(春)で大敗し、鳴尾記念1着というのは昨年の宝塚記念を勝った同厩のラブリーデイと同じ。昨年のように前に行った馬に有利な流れになるようなら先行粘り込みに注意。

ステファノスは中団の外からメンバー2位の34.6秒で伸びてクビ差の2着。外枠スタートから外々を回されたが、最後はしぶとく伸びて力のあるところを見せた。開幕週で前&内が有利な馬場は勝ったサトノノブレスに分があった。それを考えると良く走っている。休み明けで馬体は9キロ増え、パドックでは少しフックラと映ったが、気合乗りは良く仕上がりは悪くなかった。休み明けは[0−2−1−2]、叩き2戦目は[2−2−0−0]。次走は宝塚記念。昨年の天皇賞(秋)でラブリーデイ(宝塚記念優勝)とは半馬身差だった。藤原英厩舎はG1を狙う厩舎。本番の仕上げで強敵相手にどんなレースを見せてくれるか楽しみだ。

プランスペスカは内ラチ沿いの好位につけ、メンバー4位タイの34.8秒でしぶとく伸びて0.1秒差の3着。単勝252倍のブービー人気が穴をあけた。OP入り後は[0−0−0−7]で不振が続いていたが、芝2000mの別定重賞で一気にパフォーマンスを引き上げた。これまで長い距離を使われてきたが、中距離の方が合っていたということなのだろう。1分57秒台の高速決着に対応して激走するとは驚かされた。

パッションダンスは3番手からしぶとく粘って0.2秒差の4着。新潟大賞典より1キロ軽い56キロを背負って同タイムで走ったが、最後は切れ負けした。右回りの芝2000m重賞では切れ負けするレースが続いているが、Mデムーロ騎手が騎乗したぶんいつもより食い下がっていた。ハンデにもよるが、新潟記念では要注意。

ヤマカツエースは好位から早めに押し上げたが、直線で伸び切れず0.4秒差の6着。外から動いて勝ちに行ったが、最後は一杯になって力尽きた。休み明けで1分57秒台の高速決着では厳しかった。地力タイプのため、もっと時計の掛かる馬場の方が合っている。

メイショウナルトは前半5F59.0秒で逃げて0.5秒差の8着。最後はバッタリ止まっておらず、1分58秒1で走っている。暑くなると調子を上げるタイプ。前3走2桁着順が続いていたが、ようやく復調気配を見せた。今回は実質G2レベル。G3ならまだやれそうだ。

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