エプソムC
レース回顧

ルージュバックは中団の外からメンバー最速の32.8秒で抜け出して2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは1分46秒2。マイネルミラノが逃げて前半3F36.3秒、5F60.5秒のスローペース。レースのラスト3Fは11.0−11.4−11.5秒で上がり勝負になった。ルージュバックは大外枠スタートから中団で折り合って直線で末脚が爆発した。これで芝1800mは[3−1−0−0]。中山牝馬Sでは56キロを背負い、落鉄もあり2着に終わったが、得意の左回り、54キロで本来の走りを見せた。きさらぎ賞を勝った後、勝ち切れないレースが続いていたが、ようやく力を発揮して復活した。この走りならメンバー次第で毎日王冠でもやれそうだ。G1制覇に向けて一歩前進した。

フルーキーは後方からメンバー2位タイの33.0秒で伸びて0.4秒差の2着。スローの上がり勝負で58キロを背負って後方から追い込むレースになったが、最後に鋭く伸びて逃げたマイネルミラノを交わし2着を確保。勝ったルージュバックとは斤量4キロ差、実質は2キロ差あり、それを考えると内容は悪くない。58キロを背負って得意ではない東京コースで崩れなかったように昨年より力をつけている。これで芝1800mは[3−2−0−2]で4着以内を確保。レベルの高い中山記念で4着に入ったのはダテではなく、G2で通用する近くのレベルまできている。デビューから21戦して菊花賞6着を除き5着以内を確保。今後も相手なりに堅実に走りそうだ。

マイネルミラノはマイペースで逃げて直線で後続を引き離したが、外から2頭に差されて0.4秒差の3着。スローペースでも隊列が縦長になり、早めにスパートしてアドバンテージを取れたことが大きかった。上がり3Fはメンバー15位の34.3秒。馬場傾向を考慮して柴田大騎手がかなり上手く乗っている。暑くなると調子を上げるタイプで気温が高い今年は少し早めに稼働期に入ったようだ。今後はサマー2000シリーズの優勝を目指してローカルの芝2000m重賞を使うことになりそうだ。

ロジチャリスは好位からメンバー8位の33.5秒で伸びて0.5秒差の4着。好位で流れに乗り、上がりもまとめているが、上位2頭に切れ負け。切れより地力タイプのため、これだけ上がりは速くなると厳しい。前走メイSを勝って2番人気に支持されたが、能力と適性を考えると過剰人気だったのではないか。体型的には中山向き。京成杯AHに出走したら注意したい。

ヒストリカルは後方からメンバー2位タイの33.0秒で追い込んで0.6秒差の6着。2着フルーキーと同じ上がりを繰り出したが、スローの上がり勝負で位置取りが後ろ過ぎた。追い込んで届かないレースが続いているが、必ず速い上がりを繰り出している。7歳馬でもカンパニーの半弟で衰えはない。展開が嵌れば、突っ込みがあってもおかしくない。

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