七夕賞
レース回顧

アルバートドックは中団から早めに動いてメンバー3位の35.9秒で差し切った。メイショウナルトが逃げて前半5F57.9秒のハイペースになり、差し追い込み馬が上位を独占。アルバートドックは好スタートから中団の内で脚をタメ、勝負どころで外に出して進出し、最後はダコールとの叩き合いを半馬身差で制した。これで右回りの芝1800〜2000mでは[4−2−1−2]。4走前に小倉大賞典を勝ったようにこの条件では堅実に走っている。小倉大賞典ではハンデ55キロだったが、その後18、5、7着に終わったにも関わらず、ハンデは2キロ増の57キロ。斤量増を克服してパフォーマンスを引き上げたように力をつけている。須貝厩舎は12年にアスカクリチャンで勝っており、七夕賞は2戦2勝。ローカル重賞は一度勝った厩舎が再度激走することが多い点に注意したい。アルバートドックは次走新潟記念に向かう予定。左回りでは18、7着に終わっている。左回りと重ハンデの克服が課題になる。

ダコールは内枠スタートから中団の内ラチ沿いにつけ、4コーナーで外に持ち出してメンバー2位の35.8秒でアルバートドックを追ったが、最後まで交わせずに半馬身差の2着。後方から大外を回って追い込むことが多いが、小牧騎手が内枠を生かして道中ロスなく進め、勝負どころで上手く外に出して持ってきた。小倉大賞典に続き、アルバートドックに負けたが、斤量3キロ差から1キロ差に縮まったのにも関わらず、着差は頭から半馬身差。ダコールはほぼ完璧なレースができただけにアルバートドックが力をつけているのだろう。それでもトップハンデ58キロを背負ってよく走っている。馬場が良に回復して時計が速くなったことも良かったのだろう。次走は北九州記念。ハンデ据え置きで良馬場なら要注意。

オリオンザジャパンは後方2番手から内を通って中団まで押し上げ、直線で外に出してメンバー最速の35.4秒でまとめて0.6秒差の3着。前の2頭には離されたが、最後にマイネルラクリマをハナ差交わして3着を確保。ダートの方が得意だが、末脚のしっかりしたタイプ。内田博騎手の一発狙いの騎乗が上手く嵌まった。ハイペースで上がりが掛かったことも良かったのだろう。この走りなら芝でもやれる。追い込みタイプのため、展開に左右されやすいが、芝を使っていけば、またどこかで激走がありそうだ。

マイネルラクリマは5番手からメンバー5位の36.6秒で伸びて0.6秒差の4着。今年は3戦とも2桁着順が続いていたが、ようやく復調気配を見せた。7〜9月[2−2−1−3]で夏場に走るタイプ。重賞3勝のため、ハンデ重賞では必ず重ハンデを背負わされるのがネック。今後はひと息入れて秋に備える予定。オールカマーあたりで復帰することになりそうだ。

マーティンボロは好位から早めに押し上げたが、直線でいっぱいになって0.8秒差の6着。近走は短い距離を使って惨敗が続いていたが、ベストの芝2000mで久々に見せ場を作った。パドックでは馬体の張りが良くなり、いい時の気配に近づいていた。14年にG3で3戦連続で連対したときは54、56、56キロ。今回の6着でハンデが1キロ減って56キロになったら要注意。

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