プロキオンS
レース回顧

ノボバカラは3番手から直線で早めに先頭に立ち、最後はニシケンモノノフの追撃を完封してレースを制した。勝ちタイムは1分22秒1(稍重)。ワンダーコロアールが逃げて前半3F34.1秒の速い流れ。ノボバカラは外枠スタートから押して先行し、直線で抜け出す正攻法のレースで快勝。稍重で前残り傾向が強い馬場を考慮してMデムーロ騎手が押して先行し、直線でも力強く伸びて後続を完封。稍重で勝ちタイムが速くなったが、難なく対応できた。パドックでは馬体が10キロ減ったことでいつもよりスッキリ映ったが、時期的なもの、長距離輸送が続いたこともあるのだろう。細くはなく、気配は落ちていなかった。これでダ1400mは[4−0−1−0]で1600万条件以上では4戦4勝。秋はJBCスプリントが目標になる。ダノンレジェンド、コーリンベリーと対等にやれるレベルに近づいている。

ニシケンモノノフは7番手からメンバー4位の36.4秒で伸びて半馬身差の2着。最後に外から鋭く伸びて勝ったノボバカラの上がりを0.2秒上回ったが、並びかけたところがゴールだった。本来は先行してひと脚使うタイプ。前半外からノボバカラ、タガノトネールに外から前に入られて位置取りが悪くなり、さらに直線で外に持ち出すロスがあったことが堪えた。昨年のポラリスSを3番手から抜け出して1分21秒5(重)で圧勝した馬。脚抜きのいい馬場で高速決着に対応できるタイプだが、今回はまともなレースができなかった。ノボバカラに力で負けたのではない。それでも2着まで追い上げたように重賞を勝てるだけの力を持っている。JBCスプリントに向けてどこまでパフォーマンスを引き上げられるか。

キングズガードは後方からメンバー最速の35.4秒で内から捌いて鋭く伸びて0.1秒差の3着。川田騎手が脚抜きのいい馬場で外を回したら届かないとみて内を突いたが、直線で上手く捌いてきた。速い持ちタイムがなく高速決着に課題があったが、重賞初挑戦で1分22秒2で走り、いきなりメドを立てた。これでダ1400mは[6−4−5−1]でデビュー戦を除き3着以内を確保。小柄な馬だが、ここにきて末脚の威力が増している。地方交流重賞に出走するにはまだ賞金が足りない。今後はOP特別で賞金を加算していくことになりそうだ。

ブライトラインは好位からメンバー7位の36.8秒でしぶとく伸びて4着。直線では逆手前のままだったが、最後までジリジリと伸びていた。切れより地力タイプのため、稍重の軽い馬場で時計勝負では厳しかったか。折り合いを考えると1400mは合っているが、決め手不足で3〜5着に終わることが多くなっている。

グレープブランデーは好位の内からしぶとく伸びて0.5秒差の5着。3走前の根岸Sで1分22秒4(稍重)で走って3着に入った馬。今回は1分22秒6(稍重)で走って5着。休み明けでも仕上がりは悪くなかったが、休み明けは[0−0−0−7]で叩き良化型。直線でもうひと踏ん張りがなかったのはそのあたりか。

ダノングッドは好位からしぶとく伸びて0.5秒差の6着。勝負どころで外から被されて後退したが、直線に向くとしぶとく伸びて盛り返してきた。ダ1400mは2戦しかしておらず、今回が初めてのオープン。結果的にキャリアの浅さが出た印象。馬体の造りからこれから走ってきそう。長い目で注目していきたい。

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