エルムS
レース回顧
リッカルドは中団につけ、勝負どころで外を回って上がって先団に取りつくとメンバー最速の35.9秒で差し切ってレースを制した。モンドクラッセが逃げて前半5F61.2秒の緩い流れ。リッカルドは前走安達太良S(1600万条件)を勝って昇級戦でだったが、いきなり重賞を制した。相手なりに堅実に走るタイプだが、前走より走破タイムを1.8秒詰めて一気にパフォーマンスを引き上げた。今年は例年よりメンバーレベルが低く、かつモンドクラッセが三浦騎手から柴山騎手に急遽乗り替わったことで流れが緩んだこともプラスに働いたのではないか。13年はフリートストリートが安達太良SとエルムSを連勝したが、その後大不振に陥っている。母キョウエイハツラツはG1を6勝したスマートファルコンの半姉。ダート走る一族の血が覚醒してきたのか、あたらめて次走で見極めたい。
クリノスターオーは2番手からメンバー2位の36.2秒でしぶとく伸びてクビ差の2着。昨年は平安Sの後に帝王賞を挟んで4着に終わったが、今年は平安Sから直行し、昨年より仕上がりが良かった。いつものように勝負どころでズブかったが、逃げたモンドクラッセを交わして2着を確保。最後はクビ差まで迫っており、もう少し距離があれば交わしていた。さすがに重賞3勝の実力馬。今年は[0−3−1−1]で勝ち切れないが、相手なりに堅実に走っている。ダ1700mでも走れるが、もっとスタミナが問われる長い距離が合っている。
モンドクラッセはマイペースで逃げて直線で後続を引き離したが、2頭に差されて0.3秒差の3着。ダ1700mは5戦5勝で上がりは全てメンバー最速だったが、今回は上がり3位で3着。重賞でこれまでよりメンバーは強かったが、昇級戦のリッカルドにあっさり負けるような馬ではない。三浦騎手では[5−0−0−1]、ダ1700mでは4戦4勝。三浦騎手が7Rで落馬負傷し、テン乗りの柴山騎手に乗り替わった影響もあるのだろう。前走大沼Sは不良馬場で1分41秒7のレコードで圧勝。パサパサに乾いた馬場より、脚抜きのいい馬場の方が合っている。
ロワジャルダンは好位から伸び切れず3着に3馬身差の4着。モレイラ騎手が好位につけて流れに乗ったが、速い上がりを繰り出せなかった。リフレッシュして馬の気配は良くなっていただけに物足りない内容。まだ少し非力なところがある。昨年勝ったみやこSは不良馬場。これまで脚抜きのいい馬場では[3−1−0−1]。脚抜きのいい馬場、右回り、ダ1700〜1800mの条件が揃ったら見直したい。
ジェベルムーサは内ラチ沿いの中団につけ、4コーナーから直線で外に出したが伸び切れず7着。昨年は大外から早めに捲り切って勝ったが、今年は前に行き過ぎ、かつ内にいたことで昨年のようなレースができなかった。休み明けでも馬体の造りが目立ち、仕上がりは悪くなかった。岩田騎手は重賞で不振を極めている。
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