スプリンターズS
レース展望
秋のスプリント王決定戦。過去10年で1番人気は[3−2−0−5]で5連対。日本馬は牡馬[1−0−0−2]、牝馬[2−2−0−1]で牝馬は堅実。2番人気は[1−5−0−4]で6連対、3番人気は[3−1−0−6]で4連対。連対馬15頭が3番人気以内、残る5頭は6、9、10、11、13番人気。最近3年のうち2年で10番人気以下が連対し、馬連は73倍、55倍、44倍で中穴決着が続いている。
連対全馬が前走重賞に出走し11頭が前走3着以内。前走4着以下から連対した9頭のうち8頭にG1で3着以内があった。年齢別では3歳[1−0−1−10]、4歳[3−2−4−14]、5歳[3−6−4−36]、6歳[2−0−1−33]、7歳以上[1−2−0−37]で4、5歳馬が活躍。最近は人気薄6、7歳馬の激走が目立つ。6番人気以下で連対した5頭のうち4頭が逃げ先行馬。穴で前残りに注意。
レッドファルクスは昨年のスプリンターズSを中団からメンバー7位の33.5秒で差し切って1分7秒6で優勝。最後に外からMデムーロ騎手が持ってきた。今年は高松宮記念3着(稍重)、京王杯SC1着(重)、安田記念3着で馬券圏内を確保している。安田記念は直線で前が壁になって外に大きく持ち出すロスがあったが、芝1600mをこなして地力強化を示した。これまで国内芝重賞では全てMデムーロ騎手が騎乗し[3−0−2−0]で複勝率100%。休み明けは[3−0−1−4]で昨年のスプリンターズSはCBC賞以来の出走だった。昨年のスプリンターズSは3番人気だったが、今年は1番人気でマークされる立場。それでもMデムーロ騎手が持ってくるか。
セイウンコウセイは芝1400m以下[5−2−0−2]、休み明けを除くと[5−2−0−0]。重賞初挑戦となったシルクロードSはクビ差の2着に終わったが、高松宮記念を4番手からメンバー3位タイの34.5秒で抜け出して1分8秒7(稍重)で優勝。重賞未勝利馬がG1初挑戦でG1制覇。これが今のスプリント路線のレベルを示しているのではないか。前走函館スプリントSは前半3F32.2秒のハイペースで2番手から伸び切れず0.5秒差の4着。G1馬が56キロで出走したが、いかにも流れが速過ぎた。芝1200mは[3−1−0−1]。前半3F33秒台なら前に行ってひと脚使えるタイプ。スピードの絶対値は高いが、前半の流れがカギになる。
昨年の高松宮記念勝ち馬ビッグアーサー、今年の高松宮記念2着馬レッツゴードンキ、セントウルS勝ち馬ファインニードル、同2着馬ラインミーティア、同3着馬ダンスディレクター、同4着馬メラグラーナ、北九州記念勝ち馬ダイアナヘイロー、香港馬ブリザードなど。ビッグアーサーは昨年のスプリンターズSで単勝1.8倍の断然人気に支持されたが、直線で前が詰まる致命的な不利があり12着。続く香港スプリントは10着に終わった。セントウルSで復帰予定だったが、左前の蹄の不安で回避。坂路で乗り込んでいるが、520キロの大型馬がどこまで仕上がってくるか。これまで長期休み明けは2戦2勝でセントウルSを勝っている。鞍上は昨年と同じ福永騎手。
レッツゴードンキは今年京都牝馬Sを勝って復活し、高松宮記念で後方から内を突いてメンバー最速の33.9秒で伸びて0.2秒差の2着に入った。昨年のスプリンターズSは0.2秒差の9着に終わったが、メンバー最速の32.9秒で上がっている。極端な高速決着にならず、かつ差しが決まる展開になれば。夏のスプリント重賞で活躍したファインニードル、ラインミーティア、ダイアナヘイローはメンバーが強化されて通用するかどうか。ラインミーティアの西田騎手はアイビスSDを勝った後に「アイビスSDは僕にとってダービーです」というコメントが印象的。ファインニードルはMデムーロ騎手からテン乗りの内田博騎手に乗り替わる。ダイアナヘイローは武豊騎手で5連勝なるか。
ダンスディレクターは昨年のスプリンターズSで15着に終わっている。今年はシルクロードSでトップハンデ57.5キロを背負って1分7秒8で優勝。クビ差の2着セイウンコウセイは次走高松宮記念を制した。浜中騎手は中山芝1200m[1−0−3−10]。浜中騎手が届く位置で進めて直線で捌けるかがカギ。メラグラーナは前走セントウルSで後方からメンバー最速の32.4秒で伸びて0.2秒差の4着。開幕週の前残りの馬場で位置取りが後ろ過ぎた。中山芝1200mは3戦3勝でオーシャンSを勝っている。昨年以降の東京以外のG1で戸崎騎手は[0−1−0−11]。極端な高速決着にならなければ。データ的に極端な人気薄の激走に注意したい。
WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM
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