ジャパンC
レース展望
過去10年で1番人気は[3−3−2−2]で6連対。牡馬は[1−2−2−0]、牝馬は[2−1−0−2]で牡馬は複勝率100%。単勝1倍台は[0−1−1−0]、2倍台は[1−1−1−0]、3倍台は[2−1−0−2]で単勝1倍台は未勝利。2番人気は[1−1−2−6]、3番人気は[1−1−0−8]で各2連対。連対馬16頭が5番人気以内、残る4頭は6、7、7、9番人気。最近5年の馬連は7倍、25倍、41倍、101倍、25倍で中穴決着が多い。G1実績馬が揃うが堅くない。穴で6〜9番人気に注意。
関東馬[1−0−2−31]、関西馬[9−10−8−68]、地方馬[0−0−0−3]、外国馬[0−0−0−42]。5番人気以内の関西馬が16連対。G1実績のある関西馬に注目。関東馬は9番人気の1連対のみ。外国馬は3着以内がなく不振が続いている。連対馬20頭のうち14頭にG1勝ち、3頭にG1−2着、1頭にG1−3着があった。さらに9頭にはダービーまたはオークスで連対があった。G1実績が問われる。特に東京芝2400mのG1で実績がある馬に注意。週末は雨は降らない予報。良馬場でのレースか。
キタサンブラックはG1[6−1−3−2]の実力馬。今年は大阪杯、天皇賞(春)を連勝したが、単勝1.4倍に支持された宝塚記念は9着に終わった。前走天皇賞(秋)は出遅れた後すぐに内に入れ、道中は内ラチ沿いをロスなく回って進出し、4コーナーで先団に取りつき、直線で内から早めに先頭に立つとメンバー最速の38.5秒で上がり、最後はサトノクラウンの追撃をクビ差完封した。道中内をロスなく回ってきた3頭で決着。9、10Rでも内をロスなく回った馬が勝っている。馬場が悪くなり過ぎてロスなく回った馬が有利になった。
昨年のジャパンCは前半5F61.7秒のスローペースで逃げ、メンバー6位の34.7秒で上がって2馬身半差で圧勝。勝ちタイムは2分25秒8。ラスト1Fが12秒台落ちたが、ある程度前につけた馬の中にキタサンブラックの上がりを上回る馬がいなかった。多少メンバーに恵まれた面もあったか。キタサンブラックは内枠から緩い流れで前に行き、上がりをまとめて粘り込むのが勝ちパターンだが、前走出遅れて勝ったことで脚質に幅があることを示した。前走不良馬場で激走した反動がないことが条件。武豊騎手がどんな策でくるか。
レイデオロは今年のダービー馬。これまで[5−0−0−1]で唯一負けた皐月賞は休み明けで馬体が8キロ増えていた。ルメール騎手は点ではなく線で乗る騎手。ダービーのために余力を残していた。ダービーは後方から向こう正面で動いて2番手に押し上げ、メンバー8位タイの33.8秒で抜け出して2分26秒9で優勝。前半5F63.2秒の超スローペースで勝ちタイムは2分26秒9。上がりだけのレースだったが、勝ったレイデオロは神戸新聞杯を2分24秒6で制し、2着スワーヴリチャードはAR共和国杯を2分30秒0で制した。
神戸新聞杯は前半5F61.4秒で4番手からメンバー2位の34.1秒で抜け出して2馬身差で圧勝。勝ちタイムは2分24秒6でダービーよりも2.3秒速かった。2着キセキは菊花賞を制している。ダービーは超スローペースだったが、神戸新聞杯、AR共和国杯を見る限り、連対した2頭のレベルは低くない。神戸新聞杯では好位で折り合ったようにレースぶりに心境が窺えた。エリザベス女王杯、マイルCSは3歳馬が優勝。3歳馬のため55キロで出走できる。大物食いがあるルメール騎手がキタサンブラックを相手にどう乗るか。
サトノクラウンは昨年暮れに香港ヴァーズを優勝。今年は京都記念を連覇し、宝塚記念で国内G1初制覇を飾った。前走天皇賞(秋)は中団の内から4コーナーで2番手に押し上げ、メンバー2位タイの38.6秒で上がってクビ差の2着。キタサンブラックに先に前に入られて馬場の悪い内に進路を取らざるをえなかったことが堪えた。これまで国内で稍重以上では[4−1−0−1]の道悪巧者。宝塚記念は稍重、天皇賞(秋)は不良馬場だった。良馬場で上がりが速くなったときに対応できるかがカギ。Mデムーロ騎手はG1で10戦連続連対中。
天皇賞(春)2着馬シュヴァルグラン、オークス馬ソウルスターリング、昨年のダービー馬マカヒキ、天皇賞(秋)3着馬レインボーライン、日経賞勝ち馬シャケトラ、昨年のジャパンC2着馬サウンズオブアースなど。シュヴァルグランは天皇賞(春)でキタサンブラックに0.2秒差の2着。3着サトノダイヤモンドに先着した。前走京都大賞典は大外から追い込んで0.1秒差の3着。いかにも前哨戦といったレースだった。昨年のジャパンCはメンバー2位タイの34.4秒で伸びて0.5秒差の3着。テン乗りのボウマン騎手が騎乗する。
ソウルスターリングは毎日王冠で逃げて0.5秒差の8着、天皇賞(秋)で外を回って1.4秒差の6着に終わった。オークスを2分24秒1で勝ったが、0.3秒差の2着モズカッチャンがエリザベス女王杯を制した。オークスより2キロ軽い53キロで出走できる。過去10年で3歳牝馬は[1−1−1−7]でオークス馬ジェンティルドンナが制している。マカヒキは凱旋門賞14着の後、3、4、6、5着と善戦止まりが続いている。前走天皇賞(秋)は後方から5着まで追い上げた。ダービーを勝った東京芝2400mでどこまで変わるか。
レインボーラインは昨年の菊花賞2着馬。前走天皇賞(秋)は中団からメンバー4位の38.7秒で伸びて0.4秒差の3着。不良馬場のタフなレースで持ち前の心肺機能の高さを発揮した。昨年のジャパンCは0.6秒差の6着。過去10年のジャパンCで[3−0−1−4]の岩田騎手が持ってくるか。シャケトラは日経賞を勝った後、天皇賞(春)9着、宝塚記念4着、天皇賞(秋)15着に終わった。芝2400〜2500mは[2−1−0−0]。本来はいい脚を長く使えるタイプ。日経賞ではレインボーライン、ゴールドアクターに勝っている。
WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM
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