スプリングS
レース回顧

ステルヴィオは中団の外を進み、メンバー最速の34.1秒で最後にギリギリ交わしてハナ差で制した。勝ちタイムは1分48秒1。コスモイグナーツが逃げて前半5F59.6秒。2番手以下は離れており、実質は緩い流れの上がり勝負。ステルヴィオは中団の外を回っていい脚を長く使い、最後にひと伸びして差し切った。2番手からエポカドーロにタイミング良く抜け出されたが、最後は底力で捻じ伏せた。レースのラスト3Fは12.4−12.2−11.8秒で尻上がり。ステルヴィオは34.1秒で上がっており、ラスト3F高速ラップを繰り出している。昨年より馬体が6キロ増え、少しずつ成長してきている。サウジアラビアRCと朝日杯FSでダノンプレミアムに負けたが、着実に力をつけ、一戦ごとにパフォーマンスを引き上げている。ロードカナロア産駒だが、距離をこなすタイプ。ダノンプレミアムは強いが、展開、馬場がマッチすれば面白そうだ。

エポカドーロは華れた2番手から直線で先頭に立ったが、最後にステルヴィオに差されてハナ差の惜しい2着。上がりはメンバー5位タイの34.7秒。大逃げする馬がいると2、3番手につけた馬がなだれ込むことが多いが、まさにそんなレースだった。エポカドーロは2連勝した2戦が前半と後半5F60秒台。末脚に持続力があり、前に行ってバテない馬で中山芝1800mはいかにも合いそうなタイプだったが、まさにその通りだった。藤原英厩舎の管理馬は好調が続いている。次走は皐月賞。芝2000mのあすなろ賞を逃げて圧勝しており距離は問題ない。

マイネルファンロンは外枠からスタートを決め手4番手につけ、メンバー7位の35.0秒でしぶとく伸びて0.6秒差の4着。前の2頭には離されたが、最後までしぶとく伸びて3着を確保。3着に粘れたのは、直線で馬場のいい外を通れたことが良かったのだろう。これでデビューから[1−2−2−0]で3着以内を確保。ガツンと切れる脚はないが、相手なりに堅実に走るタイプ。祖母マイネヌーヴェルはフラワーC勝ち馬。持ち味を生かしやすい中山は合っている。

バールドバイは中団の内を進み、メンバー5位タイの34.7秒で最内から伸びて0.6秒差の4着。3着はとはハナ差だった。直線で外に出そうとしたが、馬がいて出せず、荒れた内を突いたことが堪えている。外に出せれば3着だったのではないか。前走未勝利を勝ったばかりだが、重賞で善戦して一気にパフォーマンスを引き上げた。自己条件ならすぐに勝ち上がれそうだ。

ハッピーグリンは中団から徐々に進出して4コーナーで先団に取りついたが、直線で伸び切れず0.8秒差の8着。手応え良く進出してきたが、直線で伸びなかったのは、荒れた内を通ったこともあるのだろう。前走セントポーリア賞をメンバー最速の33.3秒で差し切ったように地方馬でも上がりの速い馬場が合っている。綺麗な馬場で巻き返しに注意したい。

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