阪神大賞典
レース回顧
レインボーラインは後方を進み、2周目の3コーナー過ぎに外から上がって直線で早めに抜け出すとメンバー最速の35.8秒でまとめて後続を完封しレースを制した。ヤマカツライデンが逃げて前半5F60.1秒、中盤5F63.3秒、後半5F60.2秒。前半に11秒台のラップが3F続き、ラスト4Fから11.8−11.9秒にペースアップしたことでスタミナ&地力が問われるレースになった。レインボーラインは16年の菊花賞2着馬で不良の極悪馬場で行われた昨年の天皇賞(秋)で3着に入ったようにかなりのスタミナがあり、追ってバテないタイプ。まさに持ち味を生かせる展開だった。前5走はG1で57、58キロを背負っていたが、小柄な馬だけに56キロで出走できたことも良かったのだろう。馬体が10キロ増えて昨年よりパワーアップしていた。次走は天皇賞(春)。今年の長距離路線のレベルはそれほど高くない。タフな流れになれば勝ち負けできそうだ。
サトノクロニクルは中団からメンバー3位の36.0秒でしぶとく伸びて0.2秒差の2着。3、4コーナーでレインボーラインに外から被せられ、一緒に上がってきたが、直線で振り切られた。菊花賞は10着、有馬記念は9着に終わったが、今回は折り合って2着に踏ん張ったように長距離にメドを立てた。レインボーラインより1キロ軽い55キロ。内容的には完敗か。奥手のハーツクライ産駒でダービー2着馬サトノラーゼンの半弟。レースを使われながら少しずつ素質が開花してきている。次走の天皇賞(春)は3キロを重い58キロを背負い、距離が1F延びる。得意の京都でどこまでパフォーマンスを引き上げられるか。
クリンチャーは3、4番手からメンバー4位の36.6秒で伸びて0.4秒差の3着。1周目の3、4コーナーで掛かっていたが、馬がもうすぐゴールと勘違いした模様。そこから武豊騎手が折り合いをつけたが、最後に伸び切れなかった。それでも最後までジリジリと伸びてアルバートに抜かれなかったようにかなりのスタミナがある。1番人気で3着に負けたが敗因は明らかで悲観する内容ではない。次走は天皇賞(春)。昨年の菊花賞2着馬で京都では[2−1−0−0]。武豊騎手が2戦連続騎乗することで一変がありえる。
アルバートは後方からメンバー2位の35.9秒で追い込んで0.5秒差の4着。レインボーラインの後から上がってきたが、直線で伸び切れなかった。ステイヤーズSを勝った後に有馬記念を使わずひと息入れたが、輸送して馬体が6キロ増えていたように少し緩い仕上げだった。過去2年の天皇賞(春)は0.5秒差の6着、0.8秒差の5着。今年は仕上がり、メンバー次第で馬券圏内に入る可能性がある。
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