日経賞
レース展望

天皇賞(春)のステップレース。過去10年で1番人気は[4−1−1−4]で5連対。単勝1倍台は[0−0−1−1]、2倍台は[4−1−0−1]、3倍以上は[0−0−0−2]。単勝1倍台と単勝3倍以上は不振傾向。2番人気は[1−2−1−6]で3連対、3番人気は[0−1−3−6]で1連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が2連対。最近5年の馬連は40倍、59倍、21倍、3倍、63倍。人気馬と人気薄で中穴決着になることが多い。

中山で行われた9年の連対馬18頭のうち11頭に中山芝2000m以上の重賞で3着以内があった。AJCC、日経賞、有馬記念で3着以内がある馬が活躍している。トリッキーな中山は適性の差が出やすい。中山芝重賞で実績のある馬に注目したい。6番人気以下で連対した6頭のうち3頭に芝2200〜2500mのG2で4着以内があった。さらに5頭には中山芝2200〜2500mで4着以内があった。穴でG2で4着以内、中山中長距離実績のある馬に注意。

キセキは昨年の神戸新聞杯で後方からメンバー最速の33.9秒で伸びてレイデオロに2馬身差の2着。菊花賞は後方から捲ってメンバー最速の39.6秒で差し切って2馬身差で圧勝。2着クリンチャーは京都記念、5着ダンビュライトはAJC杯を制し、6着ミッキースワローはAJC杯2着、7着アルアインは京都記念2着、10着サトノクロニクルは阪神大賞典2着に入った。前走香港ヴァーズは9着に終わったが、不良馬場の菊花賞で激走した反動があったのではないか。ひと息入れて立て直し、どこまで仕上がってくるか。脚質的に中山向きではないが、G1馬はキセキしかおらず、メンバーレベルは高くない。新馬戦以来の騎乗となるルメール騎手が格好をつけるか。ちなみに父ルーラーシップは12年の日経賞(重)で3着だった。

トーセンバジルは昨年の阪神大賞典で3着に入り、秋の京都大賞典では先行して2着に粘り、3着シュヴァルグランをクビ差先着した。前走香港ヴァーズはモレイラ騎手が騎乗し、ハイランドリールに0.4秒差の3着に入った。藤原英厩舎が休養を挟みながら大事に育ててきたことで本格化してきている。これまで休み明けは[0−0−2−3]で3着止まり。藤原英厩舎の管理馬は目標のG1の前はお茶を濁して負けることが多い。能力は足りるが、そのあたりがどう出るか。これまでキセキに騎乗していたテン乗りのMデムーロ騎手に乗り替わる。藤原英厩舎は今年[23−13−5−28]で勝率33.3%、連対率52.2%。2位の角居厩舎に8勝差をつけている。今年の重賞で3番人気以内なら[2−1−1−0]で複勝率100%。

重賞[2−3−0−0]のゼーヴィント、日経新春杯2着馬ロードヴァンドール、同3着馬ガンコ、前走中山記念4着のサクラアンプルール、前走ダイヤモンドS3着のソールインパクト、2連勝でオープン入りしたチェスナットコート、前走1600万条件を勝ったノーブルマーズなど。ゼーヴィントは中山芝[2−2−0−0]でセントライト記念とAJC杯で2着がある。左前第1指骨近位端骨折で昨年の七夕賞以来となる。休み明けは[1−2−0−1]だが、どこまで仕上がってくるか。芝2200mを超える距離は今回が初めて。消耗戦になってスタミナが問われたときに真価が問われる。今年の重賞で戸崎騎手は1、2番人気[3−2−0−2]、3番人気[0−1−0−1]だが、4番人気以下は[0−0−0−7]で出番なし。

ロードヴァンドールは横山典騎手の進言で距離を延ばした前走日経新春杯は逃げて最後までしぶとく粘り、パフォーマプロミスにクビ差の2着。前半5F62.0秒のスローペースに落としてラスト3Fを11秒台でまとめている。前走よりメンバーは強くなるが、小回りの中山で逃げてどこまで踏ん張れるか。ガンコは日経新春杯(52キロ)で2着ロードヴァンドールに0.2秒差の3着。前走松籟Sは3番手からメンバー最速の35.9秒(重)で抜け出して3馬身半差で圧勝。脚質的に中山は合っている。最近逃げに拘っている藤岡佑騎手が前に行って粘らせるか。サクラアンプルールは前走中山記念は中団から伸び切れず0.2秒差の4着。昨年の有馬記念で致命的な不利があり16着に終わったが、勝負どころでの手応えを見るとまともなら掲示板があったかもしれない。鞍上は田辺騎手。5戦連続で騎乗した蛯名騎手はチェスナットコートに騎乗する。

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