新潟大賞典
レース回顧

スズカデヴィアスは1枠1番から中団の内ラチ沿いをロスなく進み、直線で外に持ち出してメンバー2位の32.8秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分00秒0。ラインルーフが逃げて前半5F62.3秒の超スローペース。後半5F57.7秒、後半3F33.1秒でラップは10.9−10.6−11.6秒。天皇賞(春)でクリンチャーを3着に持ってきた三浦騎手が1枠1番からロスなく進めて持ってきた。白富士Sで2年連続切れる脚を使って好走したようにやはり左回りの芝2000mにピンポイントの適性があるのだろう。新潟大賞典は重賞初制覇を飾る馬が多いが、スズカデヴィアスは重賞22戦目で初制覇となった。ハンデ重賞ではいコンマ5キロに設定された馬が激走することが多い。次走はサマー2000シリーズの優勝を目指して函館記念に向かうことになりそうだ。

ステイインシアトルは2番手から先頭に立ち、メンバー10位タイの33.2秒で上がって0.1秒差の2着。前に行ってしぶとい脚を使うタイプだが、前半5F62.3秒の超スローなら33秒台で上がれるのだろう。ハンデ57キロは不利だったが、長期休み明けでいきなり2着に激走した。新潟外回りの2000mは上がりが速くなりやすいが、意外に切れより地力タイプが激走することが多い。今後はひと息入れて宝塚記念に向かう予定。池江厩舎は5頭出しになりそうだ。

ナスノセイカンは3番手からメンバー10位タイの33.2秒で上がって0.2秒差の3着。内枠を利してロスなく回り、スローの上がり勝負で3番手の位置取りも味方した。左回りの直線の長いコースが合うタイプ。まだ完全に復調していないが、少しずつ良くなってきている。

トリオンフは好位の外につけたが、直線で伸び切れず0.2秒差の4着。上がりはメンバー4位タイの33.0秒。もっと流れて地力勝負ならあっさり勝ったかもしれないが、超スローの上がり勝負で外を回って切れ負け。切れより地力タイプで流れた方が持ち味を生かせるが、超スローペースでも松田騎手は動かなかった。天皇賞(秋)を目指しているが、賞金を加算できなかったため、鳴尾記念を使うことになりそうだ。

マイスタイルは6番手の外からメンバー6位タイの33.1秒で伸びて0.4秒差の6着。前走はハイペースで前に行き、今回は超スローペースで控えていた。2戦連続で展開とアンマッチのレースをしている。ステイインシアトルと一緒に前に行けば同じくらい走れたのではないか。ただし馬体が12キロ増えてパドックでは少しイレ込んでいた。最後に伸び切れなかったのはそのあたりの影響もあるのだろう。

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