オークス
レース回顧

アーモンドアイはスタートを決めて6番手につけ、直線で外からメンバー最速の33.2秒で抜け出して2馬身差で圧勝。勝ちタイムは2分23秒8。サヤカチャンが逃げて前半5F59.6秒。2番手以下は離れており、高速馬場を考えると実質は上がり勝負。アーモンドアイはシンザン記念、チューリップ賞で直線一気を決めたが、今回は好位から抜け出す正攻法のレースで快勝。上がりは2位を0.7秒上回る33.2秒。距離が延びても桜花賞と同じ上がりを繰り出した。能力が高く、末脚が切れる馬に好位につけられては、他の馬はお手上げか。こういうレースができれば、京都内回りの秋華賞でも問題ない。牝馬3冠を達成した同厩のアパパネも強かったが、アーモンドアイはアパパネを超え、スーパーホースになる可能性がある。未勝利戦を勝った後に桜花賞、オークスで活躍できるとみて相馬眼ニュースで取り上げた馬が2冠制覇。秋華賞での3冠達成はもちろん、ジャパンCでも勝ち負けできるのではないか。

リリーノーブルは1枠1番から3番手につけ、メンバー2位タイの33.9秒で上がって0.3秒差の2着。阪神JF、チューリップ賞、桜花賞で先着を許したラッキーライラックに初めて先着した。実質上がり勝負になっただけに川田騎手が3番手につけてロスなく回ってきたことが大きかった。3着ラッキーライラックは直線で少しスムーズさを欠いたが、リリーノーブルは全くロスがなかった。最終調教では馬体がマッチョ化していたが、当日のパドックではそこまでマッチョ化していなかった。輸送で絞れた面もあるのだろう。これで[2−2−2−0]で3着以内を確保。勝ち切れないが、着実にパフォーマンスを引き上げている。

ラッキーライラックは1枠2番から4、5番手につけ、メンバー2位タイの3.9秒で上がって0.6秒差の3着。桜花賞ではアーモンドアイに0.3秒差だったが、今回は0.6秒差をつけられ、これまで先着を許していなかったリリーノーブルに先着された。直線で少しスムーズさを欠いたが、アーモンドアイとは能力、末脚に差があることが明らかになった。2歳時のアルテミスSで2着サヤカチャンとは0.1秒差。東京だと末脚の持続力がギリギリなのではないか。ある程度距離をこなす万能タイプ。秋華賞では立ち回りの上手さを生かして逆襲を狙うことになる。オルフェーヴル産駒の成長力にも注目したい。

サトノワルキューレは中団から早めに動いたが、直線で伸び切れず1.3秒差の6着。上がりはメンバー9位の34.3秒。前走フローラSではメンバー最速の33.4秒で大外一気を決めたが、中団から早めに動いたこともあり、33秒台の末脚を繰り出せなかった。桜花賞1、2、3着馬がオークスで1、3、2着。桜花賞組と別路線では大きな能力差があることが明らかになった。

パイオニアバイオは中団の後ろからメンバー7位の34.1秒で伸びて1、3秒差の7着。6着サトノワルキューレとはクビ差。フローラSでは先行してしぶとく粘ったが、今回は位置取りが悪くなり持ち味を発揮できなかった。直線では最後までしぶとく伸びておりスタミナを感じさせた。もう少し前につけられれば、掲示板があったのではないか。母系にレインボーアンバー。この一族は心肺機能が高くスタミナがある。長い距離に使ってきたときは注意したい。大波乱を演出する可能性がある。

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