安田記念
レース展望

過去10年で1番人気は[4−1−0−5]で5連対。前走G1は[3−1−0−1]だが、前走G2は[0−0−0−4]で不振。単勝1倍台は[2−1−0−0]、単勝2倍以上は[2−0−0−5]で取りこぼす馬が多い。2番人気は[2−1−0−7]で3連対、3番人気は[0−2−2−6]で2連対。6〜9番人気は6連対、10番人気以下は2連対。過去10年で馬連10倍以下は1回のみ。万馬券が4回と多い。最近5年の馬連は14倍、187倍、17倍、32倍、104倍。人気馬に人気薄を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

前走京王杯SCは[2−3−2−34]で1、2、4、7、9着馬が5、3、2、13、7連対。5頭とも追い込みだった。ヴィクトリアマイルは[2−0−0−15]でウオッカの2勝のみ。ダービー卿CTは[2−0−0−4]でモーリス、ロゴタイプが優勝。マイラーズCは[0−1−7−34]で勝ち馬は[0−0−0−7]、2着馬は[0−0−0−6]。3着以下に負けた馬が3着に激走することが多い。外国馬は[0−1−0−17]で1連対のみ。5番人気以内では[0−1−0−3]。09年以降は[0−0−0−15]で不振。

スワーヴリチャードは[5−3−0−2]で共同通信杯、AR共和国杯、金鯱賞、大阪杯を優勝。右回りは[2−1−0−2]、左回りは[3−2−0−0]。前走大阪杯は右回りが懸念されたが、後方2番手から大外を捲って3コーナーで先頭に立ち、メンバー5位の34.1秒でまとめて1分58秒2で優勝。前半5F61.1秒のスローペースだったが、大外から捲って能力の違いを見せつけた。レースの後半5Fは全て11秒台で57.1秒。ちなみに過去3年の安田記念の後半5Fは57.7秒、58.0秒、57.6秒だった。

大阪杯では右回りを克服し、高速ラップの持続力を示した。大阪杯のラップを見て陣営は安田記念参戦を決めたのだろう。東京芝は[2−2−0−0]で共同通信杯、AR共和国杯を勝ち、東スポ杯2歳S、日本ダービーが2着。安田記念は1分31秒台の高速決着になることが多い。昨年は前半3F33.9秒、5F57.1秒で流れて後方からサトノアラジンがメンバー最速の33.5秒で大外一気を決めている。スワーヴリチャードは前半の流れと位置取りがポイント。Mデムーロ騎手が「予想の壁」を超える騎乗をするかもしれない。

ペルシアンナイトは[4−3−1−3]だが、休み明けを除き、芝2000m以下、良&稍重なら[4−3−0−0]でアーリントC、マイルCSを勝ち、皐月賞、大阪杯2着がある。昨年のマイルCSは後方からメンバー2位の33.9秒で差し切って優勝。直線でかなり厳しい位置にいたが、Mデムーロ騎手が馬群に突っ込んで持ってきた。ちなみに1986年以降3歳でマイルCSを制した馬はサッカーボーイ、タイキシャトル、アグネスデジタル。タイキシャトルは翌年の安田記念、アグネスデジタルは3年後の安田記念を制している。

前走大阪杯は中団から直線で馬群を捌いてメンバー最速タイの33.7秒で伸びて0.1秒差の2着。流れが緩んで1コーナーから向こう正面にかけて頭を上げて行きたがり折り合いを欠いていた(福永騎手)。そこがスムーズならスワーヴリチャードと際どいレースになったのではないか。スワーヴリチャードの上がりを0.4秒上回っている。芝1600mは[3−0−1−1]で昨年のマイルCSは稍重で1分33秒8だった。1分31秒台の高速決着に対応できるかがカギ。昨年サトノアラジンで大外一気を決めた川田騎手に乗り替わる。

前走マイラーズCを勝ったサングレーザー、前走ヴィクトリアマイル2着のリスグラシュー、同4着のアエロリット、前走京王杯SC2着のキャンベルジュニア、同3着のサトノアレス、前走ドバイDF3着のリアルスティール、昨年の安田記念3着馬レッドファルクス、前走ダービー卿CTを勝ったヒーズインラブ、安土城S2着から連闘できたモズアスコットなど。東京は金曜が晴れ、土曜と日曜が晴れ時々曇りの予報。先週からCコースに変更された。先週は前に行って早めに仕掛けた馬が惰性で粘り込みやすい状態だった。今週はどうなるか。

サングレーザーは昨年4連勝でスワンSを勝ち、マイルCSは0.1秒差の3着、阪神カップは0.2秒差の3着。前走マイラーズCは中団からメンバー最速の33.2秒で差し切って1分31秒3のレコードで優勝。昨年3歳でマイルCSで3着に入ったのはダテではないことを示した。初の東京、1戦しか経験のない左回り、初の58キロなど課題はあるが、高速決着に対応でき、速い上がりを繰り出せる。福永騎手では[3−0−2−0]。日本ダービーを制した勢いで今週も勝てる位置につけられれば、2週連続G1制覇があるかもしれない。

リスグラシューは芝1600m[2−4−2−0]、東京芝1600mは[2−1−0−0]でアルテミスS、東京新聞杯を勝っている。前走ヴィクトリアマイルは後方からメンバー最速の32.9秒で伸びてハナ差の2着。直線で追い出しを待たされたことが堪えた。走破タイムは1分32秒3(稍重)。牡馬の一線級を相手にどこまでやれるか。アエロリットは芝1600m[1−3−0−2]、東京芝1600mは[1−1−0−1]でNHKマイルCを1分32秒3で勝っている。前走ヴィクトリアマイルは2番手から粘って0.1秒差の4着。稍重の馬場、左前脚の落鉄、上がり勝負が影響している。叩き2戦目、パンパンの良馬場でどこまで変わるか。

サトノアレスは芝1600m[2−2−0−1]で朝日杯FSを優勝。東京新聞杯はリスグラシューに0.2秒差の2着。前走京王杯SCはメンバー2位の32.7秒で追い込んで3着。良馬場の東京での上がりは1、1、1、2位。蛯名騎手が届く位置で進められるかがカギ。リアルスティールはG1[1−3−1−4]で16年のドバイDFを優勝。16年の安田記念はスローペースで折り合いを欠いて11着。昨年の毎日王冠ではサトノアラジンに勝っている。モズアスコットは回避馬が出たため、急遽連闘で出走。マイラーズCでは先行してサングレーザーに0.2秒差の2着。脚質に幅を広げた。[2−2−0−0]のルメール騎手がどう乗るか。

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