函館2歳S
レース回顧

アスターペガサスは出遅れて後方から徐々に進出し、直線で馬群を割ってメンバー2位の34.8秒で前を捕まえてレースを制した。2着ラブミーファインとはハナ差。勝ちタイムは1分9秒4。ラブミーリッキーが逃げて前半3F33.9秒の速い流れ。後半3Fは35.5秒でラップは11.7−11.6−12.0秒。アスターペガサスは出遅れて厳しいレースになったが、最後は能力と末脚の威力で捻じ伏せた。届きそうにない位置から差し切ったことを評価したい。新馬戦をラスト3F11秒台の尻上がりラップで圧勝したのは、やはりダテではなかった。新馬戦は馬体に余裕があったが、調教で攻めて6キロ絞れていた。小崎騎手は重賞初制覇。昨年は15勝だったが、今年は21勝を挙げている。アスターペガサスはジャイアンツコーズウェイ産駒の外国産馬。函館2歳S勝ち馬は早熟タイプが多い。今後は距離を延ばして適性を見極めることになりそうだ。

ラブミーファインはスタートを決めて手応え良く2、3番手を進み、直線で抜け出して後続を引き離したが、最後にアスターペガサスに交わされてハナ差の2着。上がりはメンバー6位の35.3秒。前走新馬戦が芝1800mだったことで7番人気の低評価だったが、その評価を覆す走りを見せた。新馬戦はラスト2Fが11.9−11.8秒の尻上がりラップでスピードの乗りが良く、最終調教ではスピードを感じさせる動きを見せていた。スプリント適性があるとみて穴で狙って正解だった。ジャスタウェイ産駒でレースセンスが良く、スピードを備えており、距離もこなすタイプ。単なる早熟タイプではなく奥がありそうな馬。今後の重賞戦線で注目していきたい。

カルリーノはスタートが遅く仕掛けて好位の内に取りつき、メンバー4位タイの35.2秒で伸びて0.1秒差の3着。内枠を生かしてロスなく進み、直線でラブミーファインを交わしに行ったが、最後まで交わせなかった。前半に少し脚を使ったことが最後の伸びに影響したのだろう。前走稍重で1分9秒7で走ったが、今回は良馬場で1分9秒5で走って時計を詰めている。

ナンヨーイザヨイは中団から伸び切れず0.7秒差の9着。流れが速くなり先行できず、3、4コーナーで大外をブン回すロスがあった。新馬戦の勝ちタイム1分9秒4はメンバー最速のため、1番人気に支持されたが、やはり開幕週のタイムはアテにならない。馬体、走法からもう少し長い距離が合いそうなタイプ。今後は距離を延ばしていくことになりそうだ。

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