クイーンS
レース回顧

ディアドラは後方2番手から3、4コーナーで捲ってメンバー最速の33.7秒で豪快に差し切り3馬身差で圧勝した。勝ちタイムは1分46秒2。ディーエスクライが逃げて前半5F59.1秒。中盤に12.6−12.5秒と緩んでラスト3Fが11.8−11.3−11.5秒の高速ラップ。ディアドラは1頭だけ次元の違う走りで能力の違いを見せつけた。既にG1を勝っているが、こういうインパクトのある走りをした馬はその後G1を勝つことが多い。相馬眼的にも牡馬混合G1で通用するレベルに到達している。これで国内の芝1800〜2000mでは5戦5勝。次走は状態面次第で札幌記念に向かう予定。少し時計の掛かる馬場が合うため、暮れの香港も楽しみだ。

フロンテアクイーンは中団の外からメンバー2位の34.4秒で伸びて0.5秒差の2着。勝負どころでディアドラに先を越されて厳しくなったが、そこからひと脚使って2着を確保。休み明けで馬体が14キロ減っていたが、パドックでは細くは映らなかった。2戦連続で増えていたこともあるのだろう。函館から輸送があったが、いつもより落ち着いていた。これで5戦連続で2着。今回はディアドラが強過ぎたが、どこかで重賞制覇のチャンスがありそうだ。次走は府中牝馬Sになりそうだが、京成杯AHを挟む可能性もありそうだ。

ソウルスターリングは内枠スタートから3番手につけ、直線で早めに先頭に立ったが2頭に交わされて0.5秒差の3着。先行して勝ちに行き、上がりはメンバー4位の34.7秒。中盤に流れが緩んで上がり勝負に傾いたことが堪えたが、他馬より1キロ重い56キロを背負っていた。最後までしぶとく伸びて復調気配を感じさせた。昨年不良馬場の天皇賞(秋)で激走した反動がようやく癒えてきたのだろう。ディアドラに完敗しただけに札幌記念を使う可能性は低いか。ただし府中牝馬Sは高速上がりになりやすい。レース選択が重要になる。

トーセンビクトリーは中団からメンバー3位の34.6秒で伸びて0.6秒差の4着。右回り&良馬場では[3−2−3−1]、内枠では[1−2−0−0]、札幌では[0−1−1−0]で激走の条件が揃っていたが、3着にクビ差の4着に終わったのは、岩田騎手が骨折し急遽テン乗りの池添騎手に乗り替わった影響もあるか。前走マーメイドSはシンガリの15着に終わったが、あと一歩で馬券圏内だった。条件が揃ったときは要注意。

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