札幌2歳S
レース回顧

ニシノデイジーは後方から徐々に進出して4コーナーで先団に押し上げ、メンバー2位の37.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分50秒1。ラバストーンが逃げて前半5F60.4秒。時計の掛かる馬場でラップの緩みがなく、レースのラスト3Fは12.3−12.6−12.7秒。消耗戦になり差し追い込み馬が上位を独占した。ニシノデイジーは上がりの掛かる消耗戦でいい脚を長く使える持ち味をフルに発揮。前走未勝利戦のラスト5Fは11.9−12.0−12.1−12.2−12.1秒でほとんどラップが落ちなかった。この持続力が札幌2歳Sにマッチするとみて穴馬で狙ったが正解だった。母系にニシノフラワーがいるハービンジャー産駒。高木厩舎は末脚の持続力が優れた馬が多い。未勝利戦を勝った馬で人気はなかったが、パドックでは雄大な馬体が目立っていた。次走はひと息入れて東スポ杯2歳Sに向かうことになりそうだ。

ナイママは中団の後ろから早めに捲って4コーナーで先頭に立ち、メンバー4位の37.3秒でしぶとく伸びてクビ差の2着。前走コスモス賞を1分50秒4で勝ったが、ラスト3Fが12.0−12.4−13.2秒で上がりの掛かる消耗戦だった。ビッグレッドファームで鍛えられた馬。上がりの掛かる消耗戦になって現時点の完成度の高さと持ち味のしぶとさを生かせたのだろう。ダノンバラード産駒。地力はあるが、軽い馬場にどこまで対応できるかが今後の課題になる。

クラージュゲリエは後方から3、4コーナーで早めに動きメンバー最速の36.8秒で上がって0.1秒差の2着。直線でフラついて寄れていた。新馬戦は前半5F67.1秒の超スローペースで今回は全く違う流れ。それを考えるとよく走っている。馬体が6キロ減って仕上げは進んでいた。Mデムーロ騎手で勝ちに来たが、現時点の完成度の差が出た印象。新馬戦のラスト3Fは12.0−11.3−11.3秒。中央の軽い馬場にも対応できるのではないか。

アフランシールは5番手から伸び切れず0.8秒差の5着。道中ずっとハミを噛んで折り合いを欠いていた。新馬戦ではスムーズだったが、新馬戦よりも流れは速かったが、一度使って気性が悪い方に出た。馬体10キロ増も多少影響したのではないか。馬体の造りからもっと走れる馬。まともに走っていないため度外視したい。

ラブミーファインは先行したが、直線で失速して1.6秒差の8着。前崩れの展開になって抵抗できなかった。勝負どころでナイママに外から一気に来られたことも堪えたのだろう。少し捌きが硬めで先行力がある馬。ダートを使ってみても面白そうだ。

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